专利摘要:

公开号:WO1991016658A1
申请号:PCT/JP1991/000487
申请日:1991-04-12
公开日:1991-10-31
发明作者:Tetsuya Gotoh;Seiji Fukuda;Hiroshi Mataki;Tetsuya Tsunekawa;Tomoya Yamashiki
申请人:Toray Industries, Inc.;
IPC主号:G02F1-00
专利说明:
[0001] 一 明 糸田 »
[0002] 積層型有機非線形光学結晶体およびその製造方法
[0003] 術万野
[0004] 本発明は、 光情報処理や光通信分野などで極めて有用
[0005] 5 な、 波長変換効果や 1次電気光学効果 (ポッケルス効果) などの 2次非線形光学効果を奏する有機非線形光学結晶 体、 およびその製造法と、 それらを応用した各種 2次非 線形光学素子に係わる。
[0006] さ らに詳し く 言えば、 2次非線形光学効果を奏する光
[0007] 1 0 学媒質と して積層型有機非線形光学結晶体を発明するこ とによって、 該積層型結晶体の層間の屈折率関係や光導 波路部分の屈折率プロフ ィ -ルを意図的に好適に調整す るこ とを可能と し、 温度変化時の結晶歪みや破壊 (剥離、 脱落) の問題がなく、 2次元、 3次元の非線形光導波路、
[0008] 1 5 その他、 各種 2次非線形光学素子の作製に好適な任意の 形態のバタ一 ン層を容易に構成可能な積層型有機非線形 光学結晶体、 およびその製造法と、 それらを応用した各 種 2次非線形光学素子に係わる。
[0009] 背景技術
[0010] 2 0 非線形光学効果とは、 光電場 E (たとえばレーザ光) を物質に印加した場合、 物質の応答と して電気分極 の
[0011] ≠、 一般式 ;
[0012] P ( 1 )
[0013] X E + ^ ( 2 ) E E + ( 3) E E E + (こ こで ^ は線形感受率、 j (n≥ 2の整数) は非線形感受率) において、 Eの 2次以上の高次の項に より発現される効果を指す。
[0014] 第 2項による効果を 2次非線形光学効果という。 第 2 i¾調波発生 (Second Harmonic Generation : SHG)ゃノ ラ メ ト リ ツ ク発振等の波長変換効果や 1次電気光学効果 (ポッケルス効果) が発現される効果の例である。 2次 非線形光学効果を奏する物質のうち、 光学的用途に使用 可能なものを 2次非線形光学材料と言う。 2次非線形光 学材料は非中心対称性である必要がある。
[0015] 2次非線形光学材料を応用すると第 2高調波発生素子 (SHG 素子) やパラメ ト リ ッ ク発振器などの波長変換素 子や光スィ ッチ、 光変調器といつた電気光学素子など、 産業上重要な 2次非線形光学素子が実現できる。
[0016] 2次非線形光学素子に限らず、 非線形光学素子を構成 するには、 非線形光学材料に、 レーザ光などの光と非線 形光学材料との間の非線形光学効果の発現の仕方を制御 するに好適な構造と構造間の屈折率関係とを付与する必 要がある。
[0017] 例えば、 非線形光学材料からなる 2次元光導波路 (平 面あるいはプレーナ (Planar) 非線形光導波路) 、 3次 元光導波路 ( 3次元あるいはチャネル (Channel) 非線形 光導波路) 、 グレーティ ング ' カ ップラ一を始めと して、 所望のパターンを作製する必要が有る (例えば、
[0018] G. I. Stegenian and C. T. C e a t ο η, ' Nonl inear Inte rated O tics', J. Ap 1. Phy s. , 58, R57-R58 ( 1985 ); 西原浩ら編、 「光集積回路」 、 オーム社、 昭和 6 0年) 。 非線形光導波路によ ってレーザ光などの光を 思い通りの方向に伝幡させ、 また、 高エネルギー密度に 保って非線形光学材料との有効な相互作用を起こさせ大 きな非線形光学効果を引き出すためである。
[0019] 2次元非線形光導波路は、 周囲より屈折率が高く、 サ ブ · ミ ク ロ ンから数十ミ ク ロ ンの厚みを有する必要があ る。 また、 3次元非線形光導波路は、 周囲より屈折率が 高く、 縦横サブ · ミ クロ ンから数十ミ クロ ン、 長さ数百 ミ ク ロ ン以上のディ メ ンジョ ンを有する必要がある。 第 2 0〜 2 2図に、 代表的な 3次元非線形光導波路を示す c このよ うな必要性から、 非線形光導波路を作製するに は、 非線形光学材料を積層する技術、 非線形光学材料を 所望のパター ンに加工する技術、 非線形光学材料の屈折 率を部分的に変える技術、 あるいは、 光導波路部分の屈 折率プロフィ ール (グレーデッ ド · イ ンデッ クス型にお ける屈折率勾配、 ステップ ' イ ンデッ クス型における屈 折率差) を意図的に好適に調整する技術などの光導波路 作製技術が必要である。
[0020] 波長変換効果や 1次電気光学効果を有する 2次非線形 光学材料には、 無機強誘電体結晶と有機結晶などがある
[0021] (例えば、 " Research on nonlinear o tical
[0022] materials : a n assessment', Vol. 26, No. 2, p. 211- 234, Appl ied Optics, 1987) 。 これらの結晶は非中心対 — — 称性である。
[0023] 無機強誘電体結晶の各種非線形光導波路、 グレ -ティ ング · カ ップラーなどの作製方法は既に確立されており、 例えば、 代表的な無機強誘電体結晶であるニオブ酸リチ ゥム ( LiNbO ) については、 T i (チタ ン) 熱拡散や プロ ト ン交換法など光導波路部分の屈折率を周囲より高 める方法 (前出 「光集積回路」 を参照) が用いられてい o
[0024] しかし、 無機強誘電体結晶は 2次非線形光学効果が小 さいために、 作製素子の性能が低い、 あるいは、 素子サ ィズが大型化し、 集積化が困難であるという問題があつ た。
[0025] 一方、 無機強誘電体結晶より大きな 2次非線形光学効 果と高速応答性を持ち、 高性能の 2次非線形光学素子の 構成が期待されている有機結晶に対しては、 上述の無機 強誘電体結晶に対して用いられる各種非線形光導波路、 グレーティ ング · カ ップラーなどの作製方法をそのまま 適用することができず、 また、 現在までのところ、 これ といった有効な方法も見出されていない。
[0026] 従来技術による有機結晶の非線形光導波路と しては、 ガラス基板間 (例えば、 T. Kondo et a 1. , Japanese Journal of Appl. Phy s. , Vol. 28, 1622 - 1628 (1989 ) ) あるいはガラスキヤ ビラ リ 一中 (例えば、 P. Kerkoc et a 1. , Appl, Phy s. Lett. , 54, 487 (1989 ),
[0027] P. V. V i d a k o v i c et a 1. , J. O t. Soc. Ame r. B. , V o l . 4. , N o. 6, 9 9 8 ( 1 9 8 7) ) での溶液相、 溶融相からの 結晶化による 2次元 (平板) 型あるいは 3次元 (チヤネ ル) 型光導波路に代表されるような、 いわゆる铸型を用 いた溶液相、 溶融相からの結晶成長によるものがある。 また、 有機結晶のグレ—ティ ング · カ ップラ—を作成す る従来技術と しては、 予め作製しておいた無機基体のグ レーティ ング · パターンの上に有機結晶を成長させると いう、 いわゆる レプリ カ法がある。 さ らに、 本発明者ら によるガラス基板などの無機基体上の薄膜有機結晶をェ ツチングするもの (特開平 2— 2 3 3 6 0 0号および特 開平 3— 2 1 0 1 9号がある。
[0028] しかし、 これら従来技術による有機結晶の非線形光導 波路は機能 · 安定性に関して、
[0029] ①ガラスなどの無機材料と有機結晶の屈折率の絶対値、 あるいは、 屈折率の波長依存性が大き く 異なるため、 所望の屈折率関係 (屈折率差) が得られにく い、
[0030] ②ガラスなどの無機基体と有機結晶の熱膨張係数の差が 大き く 、 この差に由来する温度変化時の結晶歪みや破 壊 (剥離、 脱落) の問題を回避できない、
[0031] など、 また、 結晶成長 (結晶体の製造) に関して、
[0032] ③アモルフ ァ スの基板上では結晶成長が容易でなく 大面 積化あるいは長尺化できない、
[0033] ④結晶の成長方位あるいは成長場所が制御できない、
[0034] ⑤成長薄膜有機結晶の膜厚の精密な制御ができない、 などの、 本質的かつ致命的な問題があった。 一 一 上記の問題点を解決しょう と して、 本発明者らは先に、 ポリ ジアセチレン単結晶を基板結晶とする有機化合物の ヘテロ · ェピタキシャル成長による成長方位制御された 有機単結晶の製造法を開示した (特開平 2— 1 6 0 6 9 7号) 。 この方法は、 上記の②〜⑤の問題点を解決する 優れた方法であるが、 広い波長範囲に渡って、 ポリ ジァ セチレン単結晶の屈折率が有機化合物単結晶の屈折率よ り高いために、 ポリ ジアセチ レ ン単結晶上に成長させた 薄膜単結晶自身をそのまま光導波路と しては使えないと いう問題があった。
[0035] 有機結晶を用いた高性能の 2次非線形光学素子と して、 本発明者らは、 4 ' 一二 ト ロべンジ リ デン— 3 —アル力 ノ ィルァ ミ ノ 一 4 —メ トキシァニ リ ンの結晶を用いた 2 次非線形光学素子に関して、 高性能の素子とするために 必要な光の偏波方向および外部電場の方向を特願平 1 一 1 9 9 7 6 1号および特開平 3— 3 1 8 1 6号に開示し た。 しかし、 ガラスなどの基板の上に 4 ' 一二 ト ロベン ジ リ デン一 3 —アルカノ ィルア ミ ノ ー 4 —メ トキシァニ リ ン結晶の非線形光導波路を形成した導波路型素子の場 合も、 前記の問題全てを克服するには至らなかった。
[0036] すなわち、 無機強誘電体結晶より大きな 2次非線形光 学効果と高速応答性を持ち、 高性能の各種 2次非線形光 学素子の構成が期待されている有機結晶に対しては、 2 次非線形光学素子の作製に好適な非線形光導波路および その製造法が未確立であって、 各種 2次非線形光学素子 を実用に結びつける具体的方法が無かった。
[0037] 発明の開示
[0038] 本発明の課題は、 前記①〜⑤の問題点を全て解決し、
[0039] ( 1 ) 結晶方位や導波路膜厚の精密制御、 素子機能に対し て最適化された導波路の設計 , 形成が容易、 従って 生産上の高い歩留りや性能の再現性に優れる、
[0040] (2) 動作可能な波長範囲が広い、 あるいは、 動作光の波 長揺らぎに対する許容幅が大きい、
[0041] (3) 温度変化時の結晶歪みや破壊 (剥離、 脱落) が実質 的に問題とならず、 信頼性が高い、
[0042] さ らに、
[0043] (4) 光導波路部分と周囲との屈折率差を意図的に好適に 調整でき、 素子設計の自由度が大きい、
[0044] (5) 非線形光導波路、 グレーティ ング · カ ップラ—を始 めとする所望のパター ンの作成が容易で、 各種 2次 非線形光学素子の作製に好適である、
[0045] という特徴を有する有機非線形光学結晶体およびその製 造方法を提供するこ とにある。
[0046] さ らに言えば、 以上で提供される優れた有機非線形光 学結晶体から、
[0047] (6 ) 高性能である、
[0048] (?) コ ンパク ト化、 集積化が容易である、
[0049] という特徴を有する波長変換素子や電気光学素子といつ た 2次非線形光学素子を提供するこ とにある。
[0050] 図面の簡単な説明 第 1図 ( a ) は、 基板層単結晶ノ任意の 1つまたは複 数の化合物の成長単結晶層 Z空気層の構成を持つ積層型 有機非線形光学結晶体の断面図である。
[0051] 第 1図 (b ) は、 屈折率の異なる多層構造を持つ積層 型有機非線形光学結晶体の断面図である。
[0052] 第 2図から第 8図までは、 レジス ト · パター ンを用い たバタ一ン成長によるバタ一ン層を有する積層型有機非 線形光学結晶体の製造プロセスの例を示す図面であつて、 第 2図は、 プロセス中第 1段階を示す図面、
[0053] 第 3図は、 プロセス中第 2段階を示す図面、
[0054] 第 4図は、 プロセス中第 3段階を示す図面、
[0055] 第 5図は、 プロセス中第 4段階を示す図面、
[0056] 第 6図は、 プロセス中第 5段階を示す図面、
[0057] 第 7図は、 プロセス中第 6段階を示す図面、
[0058] 第 8図は、 プロセス中第 7段階を示す図面である。
[0059] 第 9図から第 1 5図までは、 レジス ト · パター ンを用 いたエッチングによる、 パターン層を有する積層型有機 非線形光学結晶体の製造プロセスの例を示す図面であつ て、
[0060] 第 9図は、 プロセス中第 1段階を示す図面、
[0061] 第 1 0図は、 プロセス中第 2段階を示す図面、
[0062] 第 1 1図は、 プロセス中第 3段階を示す図面、
[0063] 第 1 2図は、 プロセス中第 4段階を示す図面、
[0064] 第 1 3図は、 プロセス中第 5段階を示す図面、
[0065] 第 1 4図は、 プロセス中第 6段階を示す図面、 第 1 5図は、 プロセス中第 7段階を示す図面である。 第 1 6図は、 積層型結晶体を構成する基板結晶層と成 長単結晶層の結晶方位を X線二結晶ディ フラク トメ ト リ 法により測定した結果を示す図面である。
[0066] 第 1 7図は、 積層型結晶体からなる電気光学素子を用 いた光変調器の構成を示す図面である。
[0067] 第 1 8図は、 波長変換素子の構成を示す図である。
[0068] 第 1 9図は、 内部全反射型 (T I R ) スィ ツ チの構成 を示す図である。
[0069] また、 第 2 0図から第 2 2図までは、 代表的な 3次元 光導波路の例を示す図面であって、
[0070] 第 2 0図は、 铸型を用いた結晶成長による代表例であ るキヤ ビラ リ 一型導波路 (ク リ スタル · コア一 ド * フ ァ ィバ) を示す図面、
[0071] 第 2 1図は、 エッ チ ングによる リ ツ ジ型光導波路であ る、 X型導波路の例を示す図面、
[0072] 第 2 2図は、 エッチングによる リ ッ ジ型光導波路であ る、 Y型導波路の例を示す図面である。
[0073] 発明を実施するための最良の形態
[0074] 本発明者らは、 有機非線形光学結晶に係わる前記の問 題を全て解決しよう と鋭意努力を行なった。 そして、
[0075] ①ガラスなどの無機材料と有機結晶の屈折率の絶対値、 あるいは、 屈折率の波長依存性の大きな相違に由来 する問題、
[0076] ②ガラスなどの無機材料と有機結晶の熱膨張係数の大 きな差に由来する問題、
[0077] など、 作製非線形光導波路の機能 · 安定性に関する問題 は、
[0078] ァ) 熱膨張係数差が殆どない有機基板、 さ らに好ま し く は有機結晶基板との組み合わせという構成にす る、
[0079] 加えて、
[0080] ィ) 有機結晶の屈折率およびその波長依存性に近接の 有機材料と して、 有機結晶を構成する有機分子に 類似の光学的特性を持つ有機分子からなる非中心 対称性の結晶を用いる、
[0081] つま り、 有機非線形光学結晶の積層体にすれば解決でき るであろう との結論に到達した。
[0082] この推論に基いて行なわれた試行錯誤によって、 本発 明では、 次の積層型有機非線形光学結晶体の 2つの製造 方法を見出した。 すなわち、
[0083] I ) 予め成長させた複数の非中心対称性有機単結晶を 適当な方法、 例えば、 密着、 圧着、 融着、 溶着、 接着などの手段を用いて積層する。
[0084] Π ) 非中心対称性有機単結晶を形成する有機化合物間 のへテロェピタキシャル成長を応用して、 1つの 非中心対称性有機単結晶の結晶面 (これが、 既に ヘテロェピタキシャル成長された他の非中心対称 性有機単結晶層でも良い) 上に、 他の非中心対称 性有機単結晶を積層する。 非中心対称性有機単結晶を形成する有機化合物間のへ テロェピタキシャル結晶成長や、 後で詳し く説明する同 形置換結晶形成などは、 本発明者らが初めて発見するに 至った新知見である。 これらを組み合わせることによつ て、
[0085] ③ガラスなどの無機基板上での結晶成長の困難性、 す なわち、 大面積化あるいは長尺化に関する問題、
[0086] ④結晶の成長方位あるいは成長場所の制御に関する問 ヽ
[0087] ⑤成長薄膜有機結晶の膜厚の精密な制御に関する問題、 を全て解決した積層型有機非線形光学結晶体を提供する。
[0088] すなわち、 無機強誘電体結晶より大きな 2次非線形光 学効果と高速応答性を持ち、 高性能の各種 2次非線形光 学素子の構成が期待されている有機結晶に対して、 2次 非線形光学素子の作製に極めて有効な積層型有機非線形 光学結晶体およびその製造方法、 さ らには、 意図的に好 適に製造された構造と屈折率関係を持つ積層型有機非線 形光学結晶体を応用した 2次非線形光学素子を提供する。
[0089] さて、 本発明を次に説明する。
[0090] 本発明で言う非中心対称性有機単結晶とは、 有機分子 を構成要素と し、 対称中心を持たない結晶構造を持つ有 機単結晶である。 対称中心を持たない結晶構造であるこ とは、 2次光非線形性を持つ材料と しての必要条件であ る 0
[0091] 本発明において、 有機単結晶層と して 「非中心対称性」 4 ft
[0092] - 1 2 - の有機単結晶層を用いた積層構造体とするのは、 非中心 対称性の有機単結晶の屈折率や熱膨張係数の異方性は極 めて強く、 従って、 類似の屈折率や熱膨張係数を持つ単 結晶層の組み合わせの積層構造を実現しょう とすると、 全ての単結晶層を非中心対称性の結晶構造を持つものと する必要があるからである。
[0093] また、 該単結晶層のうち少なく とも 1つの層が光学的 に平滑な結晶面を有することが必要である理由は、 光学 的目的に対して使用し得る積層型有機非線形結晶体とす るためである。 ここで言う 「光学的に平滑な結晶面」 と は、 光の入射、 出射、 伝幡に適する散乱の少ないものを 指す。 必ずしも平面である必要はなく球面、 円筒面など の湾曲した面であってもよい。 平滑性の目安と しては、 表面粗さは使用する光の波長の少なく とも 2倍以下であ ることが望ま しい。 このような平滑面は、 単結晶の劈開、 切断、 研磨、 あるいはパター ン成長、 パター ン · エッチ ングといつた加工により得られるもの、 あるいは注意深 く成長され取り出された結晶の自然成長面を指す。
[0094] さ らに、 該単結晶層のうち少なく とも 2つの層が、 光 学的に接する構造であることが必要であるが、 ここで、 「光学的に接する構造」 とは、 光学的な意味において単 結晶層が互いに影響を及ぼし得る構造を指し、 具体的に は、 例えば、 一方の単結晶層に光を導波させた場合、 光 は他方の単結晶層の屈折率をも感じつつ導波するという 状況を実現する構造を指す。 積層する複数の非中心対称性有機単結晶を構成する化 合物は、 特に限定されるものではないが、 互いに同種の 光学的特性を持つ有機分子からなる ものが好ま しい。 言 い換えれば、 分極 (極性) が同程度の類似の有機分子が 形成する非中心対称性単結晶同志が好ま しい。 この条件 を満たす単結晶の組み合わせであれば何でも好ま しく 用 いるこ とができる。 最も好ま しいのは、 誘導体分子の同 種の非中心対称性単結晶を用いるこ とである。 同種の非 中心対称性とは、 結晶学で言う とこ ろの対称性が同じで あると言う事である。 このような場合には、 後で説明す るように、 ヘテロ ' ェピタキシャ ル成長によって積層型 有機非線形結晶体が作製でき、 この製造法によって得ら れる積層型有機非線形結晶体の層厚は精密に制御された ものであるなど、 最も優れた性質、 特性を有するものと なるからである。
[0095] 本発明で好ま し く 用いられる 4 ' —ニ ト ロベンジリデ ン一 3 —アルカ ノ イ ノレア ミ ノ 一 4 —メ トキシァニ リ ン、 4 ' 一二 ト ロべンジ リデン一 3 —ノヽロゲノ アルカノィル ァ ミ ノ 一 4 ーメ トキシァニリ ン、 および、 これらの有す る水素の少なく と も一部が重水素置換された化合物 (先 に本発明者らが特開昭 6 3 - 1 1 3 4 2 9号にて開示) とは、 4 ' —ニ ト ロべンジリデン一 3 —ァセ トア ミ ノ ー 4 —メ トキシァニリ ン (M N B A ) 、 4 ' —ニ トロベン ジリ デンー 3 —ェチルカルボニルア ミ ノ ー 4 —メ トキシ ァニリ ン (M N B A— E t ) 、 4 ' ―ニ ト ロベンジ リ デ ンー 3—クロロアセ トア ミ ノ ー 4ーメ トキシァニリ ン (MN B A— C l ) 、 4 ' ―ニ トロべンジ リ デン一 3— プロモアセ トァ ミ ノ 一 4ーメ トキシァニリ ン (MN B A 一 B r ) 、 4 ' ―ニ トロべンジリデン一 3— ( ^—ク ロ ロェチル) 力ルポニルァ ミ ノ ー 4ーメ トキシァニリ ン (MN B A— C l E t ) など、 アルカノィルァ ミ ノ基あ るいはハロゲノ アルカノ ィルァ ミ ノ基を表す
[0096] - N H C 0 R
[0097] において、 Rが炭素数 2以下のアルキル、 ハロゲン化ァ ルキルのもの、 および、 それらの少なく とも一部が重水 素置換されてなる化合物を指す。
[0098] 上記のベンジリデンァ二リ ン系有機非線形光学化合物 の結晶は、 互いに格子定数が近い単斜晶系結晶構造を持 ち、 かつ、 化合物の性質が類似し、 さ らに高極性の結晶 を形成する。 ベンジリデンァニリ ン系有機非線形光学化 合物群の任意の化合物の結晶表面に他の任意の化合物を 気相、 溶液相あるいは溶融相にて接触させると、 これら の化合物は特に相互親和性が強いので、 気相法、 溶液法 あるいは溶融法、 どの方法によっても良好なヘテロ · ェ ピタキシャル結晶成長が起こる。
[0099] さ らに、 これらの化合物から選ばれる任意の n個の化 合物 (ただし、 nは 2以上の自然数) は同形置換結晶を 形成する。
[0100] ベンジリ デンァニリ ン系有機非線形光学化合物の結晶 は、 互いにあま り大き く 屈折率が違わず、 屈折率の波長 依存性も類似している。 従って、 これら結晶の積層によ つて非線形光導波路を形成するには極めて好都合な光学 的特性を有している。 ハロゲン原子の導入が屈折率を高 めるこ とは良く 知られている処であり、 その場合、
[0101] F < H < C l < B r < I
[0102] という一般的序列になる。 重水素化は、 若干の屈折率低 下をもたらす。 ハロゲン原子の導入ほどの顕著な効果は ないが同様に使用可能である。
[0103] さ らに、 例えばべンジリ デンァニリ ン系有機非線形光 学化合物の代表的な結晶間の屈折率の大小関係は、 波長 にもよるが、 ほぼ
[0104] MN B A - E t < MN B A < MN B A - C l E t
[0105] < M N B A - C 1 < M N B A - B r E t < M N B A - B r
[0106] のようになる。 光導波路を形成するには、 通常、 光導波 路と周辺媒質との屈折率差を 0. 0 0 1〜 0. 1程度と するのが光導波路サイズとの関係で都合が良いが、 ベン ジリデンァニリ ン系有機非線形光学化合物の適当な組み 合わせは、 この要求を満足する。 例えば、 波長 6 3 3 n mにおける MN B Aと MN B A— E tの屈折率差は 0. 0 0 7 ± 0. 0 0 3程度である。 従って、 これらの 化合物が形成する 2つの単結晶層を互いに隣り合う関係 し、 より高い屈折率を持つ方の単結晶層の厚みを適当な ものとすれば、 高屈折率単結晶層は光導波路と して機能 する ものとなる。 さ らに、 これら 2つの化合物の同形置換結晶を単結晶 層とする場合には、 その単結晶層の屈折率を最大
[0107] 0 . 0 0 7 ± 0 . 0 0 3程度の範囲で調整可能であり、 光導波路サイズとの関係で都合が良い、 光導波路と周辺 媒質との屈折率差にできるこ とを示している。
[0108] すなわち、 対象とする レーザ光または光の波長におい て、 光導波路部分と周囲との屈折率差が好適となるよう、 意図的に任意の n個の化合物の組み合わせとその割合を 選択すればよい。
[0109] この時、 成長同形置換単結晶層の屈折率が基板層結晶 の屈折率より大き く なるように成長同形置換単結晶層の 成分を選んで適当な膜厚に調整してやれば、 成長同形置 換単結晶層が非線形光導波路と して機能する。 また、 基 板層結晶を任意の n個の化合物の組み合わせにより屈折 率を意図的に好適に調整し、 単一化合物の単結晶層の光 導波路と適当な屈折率差となるようにしても良い。
[0110] ここで言う同形置換結晶とは、 同形置換によって形成 される任意の複数の化合物とその割合を有する結晶を指 す。 同形置換とは、 ある 1つの化合物の結晶に対して、 その化合物をある割合で他の化合物に置き換えても結晶 構造が激変したり、 結晶の対称性あるいは結晶系の転換 が起こ らない置換様式を指す。
[0111] ベンジリデンァニリ ン誘導体以外にも、 ヘテロ . ェピ タキシャル成長による積層型有機非線形結晶体の製造が 可能な化合物の組み合わせが存在し、 その例と しては、 - -
[0112] N - ( 4 —ニ ト ロフヱニル) — L —プロ リ ノ ール (略称 N P P ) 、 N - [ 2 - ( 5 —二 ト ロ ピリ ジル) ] — L— プロ リ ノ 一ノレ (略称 P N P ) 、 および、 スチルバゾリ ゥ ム誘導体などがある。
[0113] 多く の有機 2次非線形光学結晶を形成する化合物の例、 例えば、 2 —メチル一 4 一二 ト ロア二リ ン (M N A ) で は、 その誘導体とは、 結晶の構造が違い、 結晶対称性あ るいは結晶系が違う。 このよ う に大き く 異なる結晶構造 を持つ化合物誘導体間では、 類似の結晶構造 (格子定数) が前提の、 任意の 1つの非中心対称性有機単結晶層の光 学的に平滑な結晶面上で、 該単結晶層を構成する化合物 とは異なるが同種の非中心対称性有機単結晶を形成する 他の任意の化合物の堆積 · 結晶成長を気相法、 溶液法、 あるいは溶融法により行なわせるという、 いわゆるへテ 口 · ェピタキシ ャ ル成長は困難である。
[0114] このような場合も含めて予め成長させた 2つ以上の非 中心対称性有機単結晶を適当な方法、 例えば、 密着、 圧 着、 融着、 接着などの手段を用いて積層させても良い。 この場合、 実施例に見られるように、 積層に際しては適 当な溶剤や加熱温度を選択し用いるこ とができる。 また、 所望の層間の屈折率や熱膨脹係数の関係を実現するため、 結晶面や積層方位を選択すること も容易に可能である。 この方法で用いられる非中心対称性有機単結晶の例と し ては、 2 —メチルー 4 —二 トロア二リ ン (前出、 略称 M N A ) 、 N— ( 4—ニ ト ロフエニル) 一 L—プロ リ ノ 一 — 一 ル (略称 N P P ) 、 N— [ 2 - ( 5 —二 ト ロ ピ リ ジル) ] — L 一プロ リ ノ ール (略称 P N P ) 、 2 —ァセチルア ミ ノ 一 4 一二 ト ロ一 N, N— ジメ チルァニリ ン (略称 D A N) ヽ 2 - (ひ 一メ チルペンジノレア ミ ノ) 一 5 —二 ト ロ ピ リ ジン (略称 M B A N P ) 、 4 ーァ ミ ノ べンゾフ エ ノ ン (略称 A B P ) 、 4 ーメ チルー 7 — ジェチルア ミ ノ ク マ リ ン、 4 ' — ジメ チルア ミ ノ 一 N—メ チル _ 4 ースチ ルバゾリ ウム一メ ト スルフ ェー ト (略称 D M S M) など のスチルバゾリ ゥム誘導体、 4 —ニ ト ロべン ジ リ デン 一 4 —メ チルァニ リ ン、 4 ' 一二 ト ロべンジ リ デンー 3 —ァセ トァ ミ ノ ー 4 —メ トキシァニ リ ン (略称 M N B A ) などの M N B A誘導体、 4 ーメ トキシ— 3 —メ チル— 4' 一二 ト ロスチルベン (略称 MM N S または MM 0 N S ) 、 4 一ブロモ一 4 ' 一二 ト ロスチルベン、 3, 9 —ジニ ト ロ一 5 a, 6, 1 1 a, 1 2 —テ ト ラ ヒ ドロ [ 1, 4 ] ベンゾォキサジノ [ 3, 2 - b ] [ 1 , 4 ] ベンゾォキ サジン (略称 D N B B ) などのベンゾォキサジノ ベンゾ ォキサジン誘導体などが挙げられる。 その他の若干の例 は、 ' Nonl inear O t i ca l Pro ert i es o f Or an i c
[0115] Mo l ecu l es and Crys ta l s' , e d. by D. S. Ch em 1 a and I. Zy s s, Academic Press, 1987, Vol. 1 , Ch a p t e r H - 3, p. 227 〜 296 などに詳しい。 しかし、 これら以外の非中 心対称性有機単結晶であつても、 同様に使用可能である。
[0116] 以上のようにして製造される積層型有機非線形結晶体 は、 接着層を単結晶層間に有していても、 一方の単結晶 層に光を導波させた場合、 光は他方の単結晶層の屈折率 をも感じつつ導波するという状況を実現する構造をして いれば、 本発明でいう光学的に接する構造を成している と言える。 すなわち、 接着層がある場合、 その接着層は、 熱膨脹係数が単結晶層に近い有機系材料からなるこ とが 好ま し く、 また、 その層厚は、 上記の単結晶層の光学的 な接触の条件を満足する程度に薄いこ とが好ま しい。
[0117] さて、 本発明者らは、 ヘテロ ' ェピタキシャル成長を 応用して、 以下に述べるような積層型有機非線形光学結 晶体、 2次元非線形光導波路の製造法と して完成させた (第 1図 ( a ) および第 1図 ( b ) ) 。 これを、 次に、 ベンジ リデンァニリ ン誘導体の例につき説明する。
[0118] 即ち、 上述のベンジリデンァニリ ン系有機非線形光学 化合物からなる群から任意の n個の化合物 (ただし、 n は 2以上の自然数) を選び、 任意の 1つまたは複数の化 合物の非中心対称性単結晶である基板層の光学的に平滑 な結晶面上に、 任意の 1つまたは複数の化合物の堆積 · 結晶成長を気相法、 溶液法、 あるいは溶融法により行な う。 こ こで、 堆積 · 結晶成長により得られる非中心対称 性単結晶層は、 基板層単結晶とは屈折率が相異なるよう に化合物の組み合わせを選ぶ。
[0119] このようにして、 第 1図 ( a ) に示されているような、
[0120] (基板層単結晶 Z任意の 1つまたは複数の化合物の成長 単結晶層 Z空気層) の構成を持つ積層型有機非線形光学 結晶体を得る。 この時、 成長単結晶層の屈折率が基板層単結晶の屈折 率より大き く なるように成長単結晶層の成分化合物を選 んで適当な膜厚に調整してやれば、 成長単結晶層はその まま 2次元非線形光導波路と して機能する。 こ こで屈折 率差は、 伝幡する光に対して影響を及ぼす全ての屈折主 軸について定義される。 この場合、 1つの屈折主軸が、 光学的に平滑な結晶面に実質的に垂直な基板層単結晶を 用いるこ とが好ま しい。 成長単結晶層は基板層単結晶と 屈折主軸を実質的に揃えて成長する。 従って、 τ Ε , τ Μ の伝幡モー ドの光に対して光導波路と して好適な成 長単結ほ層が得られるような上述基板層単結晶を用いる こ とが好ま しい。
[0121] 以下同様にして順次、 n個の化合物の中から、 第 m番 目と第 (m + 1 ) 番目に堆積 · 結晶成長する単結晶層 (ただし、 mは任意の自然数) とは屈折率が相異なるよ うに化合物を選んで堆積と結晶成長を繰り返せば、 第 1 図 (b ) に示されているような、 屈折率の異なる多層構 造を持つ有機非線形光学結晶体が製造できる。
[0122] 以上の方法により形成される、 少なく とも 1つの低屈 折率単結晶層と隣り合い、 かつ、 適当な厚さを持つ高屈 折率単結晶層は非線形光導波路と して使用が可能なもの である。 さ らに詳しく説明すれば、 最表層がその接する 層と比較して高屈折率単結晶層であり、 かつ適当な厚さ を有すれば、 非線形光導波路と して使用可能であり、 ま た、 基板層および最表層以外の中間層が、 接する 2つの いずれの層より も高い屈折率を有する単結晶層であり、 かつ、 適当な厚さを有していれば、 その中間層が、 非線 形光導波路と して使用可能なのである。 また、 本発明に おいては、 最表層上に、 無機誘電体、 ガラス、 ポリ マな どが、 保護等の目的で設けられていてもよい。
[0123] 基板層と して用いる任意の 1つの選ばれた化合物の単 結晶は、 公知の溶融法、 溶液法、 気相法など、 どんな方 法によって得られたものでも使用可能である。 即ち、 溶 融法と してはブリ ッ ジマン法、 ス ト ッ クバーガ一法など のるつぼ中冷却法、 チヨ クラルスキー法などの回転引上 げ法、 フローティ ング ' ゾーン法、 ベルヌーィ法及びレ 一ザ加熱結晶法などが知られており、 溶融のための加熱 の方法と しては通常のヒーター加熱、 高周波加熱の他、 局所的加熱方法である レーザ加熱などが知られている。
[0124] 上述の基板層単結晶の製造法はまた、 第 1層以降の成 長単結晶層の形成にも応用可能なものである。
[0125] 基板層単結晶の作製は、 例えば無機結晶、 半導体、 金 属、 セラ ミ ッ ク ス、 ガラス、 ポ リ ジアセチ レ ン単結晶あ るいはプラスチ ッ クなど結晶成長方位を制御する基体上、 あるいは制御しない基体上のいずれで行ったものでも良 い。 これら基体は必要に応じて表面処理などの前処理を 施したものであっても良い。
[0126] 以下では簡単のため、 基板層単結晶あるいは第 m層ま で成長した積層型結晶体をまとめて結晶成長基板と呼ぶ。
[0127] ヘテロ · ェピタキシャル結晶成長の最も重要な支配因 子は、 結晶成長基板と接触する分子との相互親和性 (極 性関係) である。 既に説明したように、 ベンジリデンァ 二リ ン系有機非線形光学化合物群は、 極めて強い相互親 和性を持っている。 従って、 これらのベンジリ デンァニ リ ン系有機非線形光学化合物群の極めて強い相互親和性 を利用した結晶成長法であればいかなる結晶成長法も本 発明に適用可能である。
[0128] 所望の厚さを持つ積層構造を得るには、 各層毎に所望 の厚さに成長するよう制御してやれば良い。 例えば、 化 合物の結晶成長を、 成長する結晶の膜厚を成長中に検知 する方法、 膜厚モニタ一など、 を備えた成長方法により 行なう と所望の膜厚を持つ成長結晶層が形成できるので 好ま しい。 膜厚モニターによ って成長単結晶層の膜厚を 成長過程中に知るこ とができれば、 所望の膜厚に成長し た時点で成長を停止すれば良いからである。 この際に用 いる成長方法と しては、 気相法、 あるいは、 溶液法、 あ るいは、 溶融法、 いずれの方法を用いても良いが、 次の 様な特徴があり、 それぞれ目的に応じて使用できる。
[0129] 気相法で用いられる膜厚モニタと しては、 水晶振動子 型の蒸着モニタや光学式膜厚モニタを用いることができ る。 これらの膜厚モニタを使用すれば、 数十オングス ト ローム · オーダ一以内での精密な膜厚制御が可能となる 気相法と しては、 気体搬送法、 昇華法、 真空蒸着法、 スパッ ター法、 クラスタ一 · ビーム法、 及び分子ビーム 法など、 何れの方法を用いても良い。 気相法では、 適当な成長速度となるように気体濃度を 制御し、 かつ結晶成長基板の温度は結晶成長基板の融点 未満の温度域で、 結晶成長基板の昇華速度が問題となら ない領域の温度で成長させる。
[0130] 適当な成長速度となるように気体濃度を制御するには、 気化源温度の精密な制御によっても良いが、 気化源と結 晶成長基板との距離を制御する方法、 あるいは、 気化源 と結晶成長基板との間に遮蔽板、 絞りなど、 結晶成長基 板への有機化合物気体の到達を制御する方法でも良い。
[0131] 気相法により同時結晶成長される任意の少な く と も 2 つの化合物は、 1つの気化源において気化されても良い し、 個別の気化源においてそれぞれ気化されても良い。 ステップ · イ ンデッ クス型の同形置換単結晶層の成長に は、 1つの気化源で複数の化合物を気化させても良い。 グレーデッ ド ' イ ンデッ クス型の単結晶層の成長には、 個別の気化源においてそれぞれ気化するこ とが好ま しい。 個別の気化源においてそれぞれ気化された任意の少なく と も 2つの化合物気体は、 それぞれ個別に成長比 (同形 置換単結晶層における成分比率) を調整できるからであ る。 言うまでもなく 、 個別の気化源においてそれぞれ気 化させる場合にも、 ステップ · イ ンデッ クス型の同形置 換単結晶層の成長が可能である。
[0132] 不純物汚染の排斥および成長速度の安定化などの目的 で、 高真空下 (好ま し く は 1 0 _ 2 T o r r 以下、 さ らに好 ま し く は 1 0— 4 T o r r 以下) で気相成長を行なう。 不活 性ガスを搬送気体と して用いた気相成長の場合には、 不 純物汚染を排斥するために高純度 ( 9 9 . 9 9 %以上) のガスを用いる。 成長速度は低ければ低い程、 良質結晶 の成長には好ま しいが、 生産性の点からは高い成長速度 が望ま しい。 従って、 現実的な成長速度と しては l m m Z h r以下であるこ とが好ま しい。
[0133] 溶液法で用いられる膜厚モニタ と しては、 光学式膜厚 モニタを用いることができる。 これらの膜厚モニタを使 用すれば、 数十オ ングス ト ローム · オーダ一以内での精 密な膜厚制御が可能となる。 簡便には、 溶液相に接触さ せる時間を制御することにより、 膜厚の制御ができる。
[0134] 溶液法においてはスロ ー ' エバポレーシヨ ン法、 温度 降下法、 貧溶媒添加法などどんな方法でも良く、 用いる 溶媒も何であっても良い。 結晶成長基板を冷却し、 飽和 溶液に接触させる方法が膜厚制御の点では好ま しく 用い られる。
[0135] 任意の少なく とも 2つ以上の化合物を溶液法により同 時に結晶成長させ、 同形置換結晶を得る場合には、 これ らの化合物を同時に溶解した溶液を用いる。 この方法は、 屈折率の調整が溶解する化合物比率で容易に屈折率の調 整が可能であるから、 好ま しく用いられる。
[0136] 溶液法では、 適当な成長速度となるような溶液濃度に 制御するため、 あるいは、 後述するような階段状の屈折 率プロフ ィ ール (ステ ッ プ · イ ンデッ ク ス型) と屈折率 分布型 (グレーデッ ド ' イ ンデッ ク ス型) の積層構造の どちらを形成したいかの目的に応じて適当な溶媒系を選 択する必要がある。 こ こで言う適当な溶媒系とは、 単独 の溶媒であっても 2種以上の溶媒からなる混合溶媒であ つても良い。 基本的には、 結晶成長基板と結晶成長させ る化合物の溶解度の差を基準にして溶媒系を選択する。 使用温度は、 結晶成長基板の溶解が顕著でない温度領域 から選択する。 スロー · エバポレーシヨ ンによる場合は、 上記の条件を満たす、 ある一定の温度で結晶成長を行な えるので好ま しい。 同時結晶成長される任意の少なく と も 2つの化合物は、 予め過飽和にして、 微結晶を意図的 に折出させ、 溶液を落ち着かせてから用いるこ とが好ま しい。 結晶成長速度と しては 1 O m m Z h r以下が好ま しい。
[0137] 溶融法で用いられる膜厚モニタ と しては、 光学式膜厚 モニタを用いるこ とができる。 簡便には、 溶液相に接触 させる時間を制御することにより、 膜厚の制御ができる。 任意の少なく と も 2つ以上の化合物を溶融法により同 時結晶成長させ、 同形置換結晶を得る場合には、 これら の化合物を同時に溶融した融液を用いる。
[0138] 溶融法では、 グレーデッ ド · ィ ンデッ クス型の積層構 造体が形成されやすい。 結晶成長基板が結晶成長させる 化合物より高い融点を持つ場合には、 ディ ッ ビングでス テツプ · イ ンデッ クス型の積層構造の形成が可能である。 融点が近いか低い場合には融液とは短時間接触させるか、 あるいは、 結晶成長基板側が低温となるよう適当な基板 冷却機構を設けて、 基板に温度勾配を持たせても良い。 溶融法では単位時間当たりの成長結晶層の膜厚を大き く できるので、 そのような必要がある場合に好ま しく 用い る。 溶融状態での有機物の劣化 · 分解を抑制する目的で 不活性ガス雰囲気下の結晶成長が望ま しい。 結晶成長速 度と しては 1 O O m m Z h r以下が好ま しい。
[0139] 溶液法あるいは溶融法によっても、 次のような方法に よってグレーデッ ド · イ ンデッ クス型の積層構造を得る ことができる。
[0140] 溶液法では、 結晶成長基板を溶解しない溶媒を用いた 溶液で結晶成長させるとステップ ' イ ンデッ クス型の積 層構造体が得られ、 結晶成長基板を溶解する溶媒を用い た溶液で結晶成長させるとグレーデッ ド · イ ンデッ ク ス 型の積層構造が得られる。
[0141] 溶融法では、 結晶成長中に特定の化合物を添加し、 融 液組成を変化させる方法で意図的に好適に屈折率プロフ ィ ールを制御できる。
[0142] 上述のようにして製造される積層型有機非線形光学結 晶体の各単結晶層は実質的に完全に各々の屈折主軸を結 晶成長基板の屈折主軸に揃えて成長する。 このことは、 実施例で示されるように、 ク ロス · ニコル状態の偏光顕 微鏡を用いた積層構造体を透過する光の観察において、 単独単結晶の場合と同様に消光軸を確認できるこ とで証 明できる。 一般に、 屈折主軸の方位が完全に一致しない 状態で 2つの単結晶を重ね合わせ、 ク ロス · ニコル状態 一 — の偏光顕微鏡を用いて透過光を観察した場合には消光状 態は絶対に観測できない (例えば、 坪井誠太郎著 「偏光 顕微鏡」 、 第 1 9刷、 1 9 8 3年、 岩波書店 :
[0143] F, D. B 10 s s, ' An Introduction to the Methods o f O tical Crystal lography', Halt, R i n e h e n t and Wi 1 son, New York, 1961) からである。
[0144] 本発明の積層型有機非線形光学結晶体の製造法は、 得 られる積層型結晶体の成長単結晶層と基板層単結晶の結 晶面とが実質的に完全に屈折主軸を揃えて成長する、 言 い換えれば、 予め基板層単結晶の結晶面を所望の方位の ものに選べば成長単結晶層の極性軸 ( 2次光非線形性の 軸) がその方位により定まるので、 τΕ または TM モー ドでの伝幡が可能になり、 2次非線形光学素子の作製上、 極めて好都合な積層型有機非線形光学結晶体を提供でき ると言う優れた特長を有する。
[0145] 従来技術の項で述べたように、 レーザ光などの光を、 思い通りの方向に伝幡させたり、 分波 · 合波したり、 ま た、 高エネルギー密度に保って非線形光学材料との有効 な相互作用を起こさせ大きな非線形光学効果を引き出す ためには、 例えば、 3次元 (チャネル型) 非線形光導波 路を形成する必要がある。 従って、 上記の積層型有機非 線形光学結晶体を所望の形状、 すなわち 3次元非線形光 導波路、 グレーティ ング ' カ ップラ—などのパターン層 を含むものとする必要がある。
[0146] 本発明では、 パター ン層を形成するための方法と して、 パ夕一 ン成長による方法とパター ン · エッ チ ングによる 方法が好ま しく 用いられる。
[0147] パターン層上、 あるいはエッチングによって露出した 下地層上に、 他の非中心対称性有機結晶を積層する場合、 いわゆるヘテロェピタキシャル結晶成長を用いる。 高性 能有機非線形光学結晶を形成するベンジリデンァニリ ン 系有機非線形光学化合物群 (先に本発明者らが開示した 特開昭 6 3 — 1 1 3 4 2 9号) は、 良好なヘテロェピ夕 キシャル成長が可能な系であるから特に好ま しく 用いら れる。
[0148] ヘテロェピタキシャル成長方法と しては、 気相法、 溶 液法、 あるいは、 溶融法、 いずれの方法を用いても良い。 これらの成長方法の詳細については既に述べた。
[0149] パターン層の屈折率が少なく とも 1つの隣接する単結 晶層の屈折率より大き く なるように化合物を選んで適当 な膜厚にバタ一ン層を形成すれば、 パターン層は 3次元 非線形光導波路、 グレーティ ング · カ ップラーなどと し て機能し得る。 こ こで屈折率差は、 伝幡する光に対して 影響を及ぼす全ての屈折主軸について定義される。 しか し、 1つの屈折主軸が、 光学的に平滑な結晶面に実質的 に垂直な基板層単結晶を用いることが好ま しい。 成長単 結晶層は基板層単結晶と屈折主軸を実質的に揃えて成長 する。
[0150] 従って、 パターン成長により、 あるいは、 成長単結晶 層のエッチングにより、 パター ン層を形成する際には、 一 — 光に対して τ Ε または τ Μ の伝潘モ— ドの光導波路と し て好適なパター ン層単結晶を成長できるような上述基板 層単結晶を用いるこ とが好ま しい。
[0151] 以上の方法により形成される、 少なく と も 1つの低屈 折率層 (特別の場合には他方の層が、 空気層あるいは無 機誘電体、 ガラス、 ポリ マなど保護等の目的で設けられ た層である場合を含む) と隣り合い、 かつ、 適当な厚さ を持つ高屈折率のパター ン層は 3次元非線形光導波路、 グレーティ ング , カ ップラ一などと して使用が可能なも のである。
[0152] 本発明のパターン成長による方法とは、 任意の 1つの 非中心対称性有機単結晶層の光学的に平滑な結晶面上に、 該単結晶層の屈折率とは異なる屈折率を有する非中心対 称性有機単結晶層を互いに光学的に接するように設け、 以後、 順次、 第 m番目 (ただし、 mは任意の自然数) と 第 (m + 1 ) 番目の非中心対称性有機単結晶層の屈折率 とは相異なるようにして設ける積層型有機非線形光学結 晶体の製造において、 少なく と も一つの任意の単結晶層 の形成を、 該単結晶層の堆積 · 結晶成長面にパタ一 ン · マスクを設けた後行ない、 該単結晶層を、 いわゆるへテ 口 · ェピタキシャ ル成長によってパター ン成長させ、 以 後、 積層を続ける。
[0153] 勿論、 パター ン層を最終層と しても良い。 また、 バタ —ン成長を二層以上の多層にわたって行っても良い。 さ らに、 パター ン層上に積層を続けた後、 再度パターン成 長を行って、 パター ン層を二層以上持つ積層型有機非線 形光学結晶体を製造するこ ともできる。 本発明によれば、 従って、 平面内の ( 2次元的) 3次元非線形光導波路、 グレーティ ング · カ ップラーなどの集積のみならず、 立 体的 ( 3次元的) な集積が可能となる。
[0154] 本発明のへテロ · ェピタキシャル結晶成長を応用した パタ一 ン成長に用いるパター ン · マスクは、 結晶が成長 すべき結晶面への有機化合物の接触 · 堆積 · 結晶成長を 阻害するものなら何であっても良い。 ハー ド ' マスク、 レジス ト , パター ンなどが代表的に挙げられる。
[0155] これらのパタ ー ン ' マスク と成長パタ ー ン層のパ夕 一 ンとは、 ポジ/ネガの関係になる。
[0156] 3次元導波路、 グレーティ ングのよ う に微細かつ精緻 なパター ン形成が必要な場合には、 光、 電子線、 X線な ど活性電磁波に有感なレジス トを用い、 直接描画によつ ても、 また、 リ ソグラフ ィ によって形成されるパタ ー ン • マスクを使用しても良い。 この際、 パタ ー ン ' マスク と しては、 パタ ー ン成長プロセス中、 マスクの機能を保 持し得る材質と厚みを有するものであれば何でも使用可 能である。
[0157] 最も簡便なパターン · マスク と しては、 レジス ト . パ ターンが挙げられる。 しかし、 アルミニウム、 金などの 金属、 s i o 2 (二酸化ケイ素) などの酸化物、 ポリ メ チルメ タク リ レー ト ( P M M A ) などのポリ マからなる パター ン ' マスク も同様に好適に用いることができる。 これらの金属、 酸化物、 ポ リ マからなるパター ン · マス ク は、 レジス ト · パタ ー ンと、 リ アクティ ブ · イオ ン · エッチングやプラズマ · エッチングなどの ドライ · エツ チング、 あるいはゥヱ ッ ト · エッチングとの組み合わせ によって形成できる。
[0158] 本発明のパターン成長において、 好適に用いるこ とが できる レジス トの例は、 『記録用材料と感光樹脂』 、 学 会出版セ ンタ ー編、 1 9 7 9年、 『感光性高分子』 、 講 談社編、 1 9 7 7年などに詳しい。
[0159] レジス ト · パター ンを用いる例で説明すれば、 まず、 積層型有機非線形光学結晶体のパター ン形成すべき単結 晶層が成長すべき結晶表面にス ピン · コ—ティ ングなど の適当な方法によってレジス ト層を形成し、 光または電 子線などに露光し現像して、 所望のレジス ト , パター ン を形成した後、 パターン成長を行なう。
[0160] パター ン成長時に用いる結晶成長の方法は、 先に述べ た通りであり、 気相法、 あるいは、 溶液法、 あるいは、 溶融法、 いずれの方法を用いても良い。
[0161] 気相法を用いる場合には、 パター ンとする単結晶層が 成長すべき結晶表面を持つ積層型有機非線形光学結晶体 の温度を適当に選べば、 パター ン · マスク と結晶表面と の間の有機化合物との親和性の違いを強調でき、 結果と して選択的にパターン · マスクのない部分のみに有機化 合物の堆積 · 結晶成長を起こすこ と も可能である。 ただ し、 ヘテロ · ェピタキシャル成長が好適に起こる温度範 囲から選ぶ必要がある。
[0162] パター ン成長後、 レジス ト ' パター ンを除去する必要 がある場合には、
[0163] ①該レジス ト ' パター ンを、 例えば、 光または電子線 などに露光し、 可溶性と し、 可溶性レジス トのみを 溶解し、 結晶層を実質的に溶解しない溶剤を用いて 該レジス ト ' パター ンを除去する、
[0164] あるいは、
[0165] ②適当な方法によつて該レジス ト · パター ンを灰化除 去する、
[0166] というプロセスによって、 所望のパター ンを有する積層 型有機非線形光学結晶体を製造することができる。
[0167] また、 金属、 酸化物、 あるいはポリ マからなるパター ン · マスクをパター ン成長後、 除去する必要がある場合 も同様である。
[0168] 本発明のパターン ' エッチングによる方法とは、 任意 の 1つの非中心対称性有機単結晶層の光学的に平滑な結 晶面上に、 該単結晶層の屈折率とは異なる屈折率を有す る非中心対称性有機単結晶層を互いに光学的に接するよ うに設け、 以後、 順次、 第 m番目 (ただし、 mは任意の 自然数) と第 (m + 1 ) 番目の非中心対称性有機単結晶 層の屈折率とは相異なるようにして設ける積層型有機非 線形光学結晶体の製造において、 少なく とも一つの任意 の単結晶層を形成の後、 該単結晶層をエッチングし、 パ ター ン層と成した後、 いわゆるヘテロ · ェピタキシャ ル 成長によってパター ン層 (あるいはエッチングによって 露出した下地層) 上に他の非中心対称性有機結晶 (下地 層とは同一の非中心対称性有機結晶でもよい) を積層し、 以後、 積層を続ける。
[0169] 勿論、 パター ン層を最終層と しても良い。 また、 エツ チングをニ層以上の多層にわたって行っても良い。 さ ら に、 パター ン層上に積層を続けた後、 再度エッチングを 行って、 パター ン層を二層以上持つ積層型有機非線形光 学結晶体を製造するこ と もできる。 本発明によれば、 従 つて、 平面内の ( 2次元的) 3次元非線形光導波路、 グ レーティ ング · カ ップラ—などの集積のみならず、 立体 的 ( 3次元的) な集積が可能となる。
[0170] 本発明で用いるエッチング法は、 いわゆるゥヱ ッ ト · エッ チ ングであっても ドライ · エッ チ ングであっても、 単結晶層をエッチングし、 パター ン形成が可能な方法で あれば何でも良い。 単結晶層を直接、 部分的にエツチン グ雰囲気に暴露し、 パター ンを形成するこ と もできる。
[0171] しかしながら、 3次元導波路、 グレーティ ングのよう に微細かつ精緻なパター ン形成が必要な場合には、 パ夕 —ン · マスクを使用して、 上記のウエ ッ ト ' エッチング や ドライ ' エッ チングを行なう。 この際、 パ夕一 ン · マ スク と しては、 ウエ ッ ト · エッチングまたは ドライ · ェ ツチング · プロセス中、 マスクの機能を保持し得る材質 と厚みを有するものであれば何でも使用可能である。 溶 剤や反応性ガスによってマスク 自身がエッチングされる ものであっても、 エッ チング条件下においてパター ン層 単結晶より もエツチング速度が小さければ使用できる。
[0172] 通常、 微細かつ精緻なパタ一ン形成が必要な場合のパ 夕一ン ' マスクは、 リ ソグラフィ によって好ま しく形成 される
[0173] 最も好都合なパターン · マスク と しては、 レジス ト · パターンが挙げられる。 しかし、 アルミニウム、 金など の金属、 S i 0 2 (二酸化ケイ素) などの酸化物、 ポリ メ チルメ タク リ レー ト ( P M M A ) などのポリマからな るパターン · マスク も同様に好適に用いることができる。
[0174] 本発明者らは、 先に、 有機結晶体をパターン加工する 方法と して、 レジス ト ' パター ンを用いたウエ ッ ト . ェ ッチング (特開平 2— 2 3 3 6 0 0号) や ドライ · エツ チング (特開平 3— 2 1 0 1 9号) を開示している。 こ れらのエッチング方法は本発明においても好適に用いる こ とができ る。
[0175] 本発明のパターンエツチングにおいて、 好適に用いる こ とができ る レジス トの例は、 『記録用材料と感光樹脂』 、 学会出版センタ ー編、 1 9 7 9年、 『感光性高分子』 、 講談社編、 1 9 7 7年などに詳しい。
[0176] まず、 積層型有機非線形光学結晶体のパター ン形成す べき単結晶層表面にスピン · コ —ティ ングなどの適当な 方法によってレジス ト層を形成し、 光または電子線など に露光し現像して、 所望のレジス ト · パター ンを形成し た後、 ゥヱ ッ ト · エッチングや ドライ ' エッチングを行 - - なう。
[0177] 単結晶層を溶解する溶剤を用いたゥエ ツ ト · エツチン グの場合、 水、 脂肪族炭化水素および脂環式炭化水素系 溶剤以外であればベンジリデンァニリ ン系非線形光学結 晶は溶解し得るので、 適当なエッチング速度となるよう、 レジス トが溶解してしまわないよ う に、 単独も しく は混 合溶剤をェツチング液と して選択して用いる。
[0178] 例えば、 キノ ンジアジ ド系ポジ型フォ ト レジス トを用 いる場合には、 ベンゼン、 トルエン、 ク ロ口ベンゼン、 塩化メ チレン、 ク ロ口ホルムなどの選択的に単結晶層の 良溶媒である溶剤を単独、 あるいはそれら良溶媒と単結 晶層と レジス ト ' パター ンの両者に対して非溶剤である 脂肪族炭化水素および脂環式炭化水素系溶剤との混合溶 剤を好ま し く 用いるこ とができる。 さ らに、 例えば、 環 化ゴム系ネガ型フ ォ ト レジス トを用いる場合には、 単結 晶層の良溶媒である溶剤なら全て使用可能であるが、 例 を挙げる と、 アルコール、 テ ト ラ ヒ ドロフラ ン、 ベンゼ ン、 ク ロ口ホルム、 N, N —ジメチルホルムア ミ ドなど であり、 これらを水、 脂肪族炭化水素および脂環式炭化 水素系溶剤と混合して用いても良い。
[0179] 単結晶層を揮発性ガスと して除去する ドライ , エッチ ングと しては、 レーザ加熱描画法などによる非線形光学 化合物の気化による ものや、 例えば、 ハロゲン化炭化水 素および Zまたはハロゲン化炭素と、 酸素とを含む混合 ガスを用いる リ アク ティ ブ · イオ ン · エッ チ ングを用い て非線形光学化合物を分解 · 反応させ揮発性ガスとする ものがある。
[0180] 実施例に見られるように、 テ ト ラ フロロメ タ ンと酸素 とを含む混合ガスを用いた、 低温における リ アクティ ブ · イオン · エッチングで良好なエッチングが行なえる。
[0181] レジス ト · パターンを除去する必要がある場合の方法 については、 既にパターン成長のところで述べた。
[0182] 前出ゥヱ ッ ト · エッチング · プロセスの特徵は、 ゥェ ッ ト · エツチングが本来等方的であることと結晶層の異 方的溶解性に由来して、 それらを反映したエッチング形 状が得られるところにある。 典型的には、 断面が異形台 形 (表面側がよりエッチングされ、 左右の崚の角度が異 なる) のエッチング ' パターンが得られることが多い。
[0183] この方法で得られる、 断面が異形台形あるいは非 2等 辺の三角形のエッチング ' パターンは、 グレーティ ング などの作製に好適に用いられ得る。
[0184] 必要に応じて、 光学的に平滑な面のプロセス中の保護 の目的で、 最表面層の単結晶層上にアルミニウムやポリ マなどの結晶保護層を設けてからレジス ト層を形成して も良い。 この場合には、 結晶保護層をまずエッチングし て、 パターン ' マスク とする。 このような結晶保護層は エッチング後、 単結晶層を破壊しない適当な方法で除去 可能なものを用いる。
[0185] 単結晶層自身を結晶保護層と して用いるこ とが可能で あることは、 本発明の際立った特徴である。 すなわち、 光の導波に供する高屈折率単結晶層を最表面単結晶層と せず、 表面から 2層目、 3層目というように内層と して おけば、 該高屈折率単結晶層より表面側の単結晶層が結 晶保護層の役目をする。 このような事が可能であるから、 フ ォ 卜 · レジス ト と しては、 その溶液が単結晶層を溶解 し得るものであっても使用 し得る。 従って、 その溶液が 単結晶層を実質的に溶解しないポジ型は勿論のこ と、 溶 解し得るネガ型タイプであつても使用可能である。
[0186] ドライ ' エッチング ' プロセスの特徴は、 ドライ · ェ ツチングの異方性を応用して、 適当な条件下では横断面 が矩形のェッチング形状が得られるところにある。 この 矩形ェッチ ング , パター ンは、 光導波路と して使用する 場合に好都合のものである。 必要に応じて、 光学的に平 滑な面のプロセス中の保護の目的で、 最表面層の単結晶 層上にアルミニウムやポリ マなどの結晶保護層を設けて から レジス ト層を形成しても良いこ と、 および、 光の導 波に供する高屈折率結晶層を最表面結晶層とせず、 表面 から 2層目、 3層目というように内層と しておき、 該高 屈折率単結晶層より表面側の単結晶層に結晶保護層の役 目をさせ得るのは、 ウエ ッ ト ' エッチング ' プロセスの 場合と同様である。 したがって、 フ ォ ト · レジス ト と し ては、 その溶液が単結晶層を溶解し得るものであっても 使用できる。 その溶液が単結晶層を実質的に溶解しない ポジ型は勿論のこ と、 溶解し得るネガ型タイプであって も使用可能である。 レジス トパタ ー ンを用いたパターン成長によるパタ 一 ン層を有する積層型有機非線形光学結晶体の製造プロセ スの例を第 2〜 8図に示した。 第 2図は、 プロセス中第 1段階を示し、 2 1 は基板層単結晶である。 第 3図は、 プロセス中第 2段階を示し、 基板層単結晶 2 1上に、 第 1層化合物の成長単結晶層 2 2を形成した図面である。 第 4図は、 プロセス中第 3段階を示し、 第 1層成長単結 晶層 2 2上に第 m層化合物の成長単結晶層 (下地層) 2 3を形成した図面である (mは任意の自然数である) 。 第 5図は、 プロセス中第 4段階を示し、 第 m層成長単結 晶層 2 3上にパターン · マスク 2 6を形成した図面であ る。 第 6図は、 プロセス中第 5段階を示し、 パター ン . マスク 2 6上に、 第 (111 + 1 ) 層化合物の成長単結晶層 (パター ン成長によりパター ン層となる) 2 4を形成し た図面である。 第 7図は、 プロセス中第 6段階を示し、 第 5段階の状態からバターン · マスク 2 6およびその上 に形成された堆積物層とを除去した図面である。 第 8図 は、 プロセス中第 7段階を示し、 第 6段階において、 露 出した第 m層成長単結晶層 2 3 と第 (m + 1 ) 層成長単 結晶層 (パター ン層) 2 4上に、 第 (m + 2 ) 層化合物 の成長単結晶層 2 5を形成した図面である。
[0187] レジス ト · パターンを用いたエッチングによる、 パタ 一ン層を有する積層型有機非線形光学結晶体の製造プロ セスの例を第 9 〜 1 5図に示した。 第 9図は、 プロセス 中第 1段階を示し、 9 1 は基板層単結晶である。 第 1 0 図は、 プロセス中第 2段階を示し、 基板層単結晶 9 1上 に、 第 1層化合物の成長単結晶層 9 2を形成した図面で ある。 第 1 1図は、 プロセス中第 3段階を示し、 成長単 結晶層 9 2上に第 m層化合物の成長単結晶層 (下地層) 9 3を形成し、 さ らにその上に第 (m + 1 ) 層化合物の 成長単結晶層 (エッチングによりパターン層となる) 9 4を設けた図面である (mは任意の自然数である) 。 第 1 2図は、 プロセス中第 4段階を示し、 第 (m + 1 ) 層成長単結晶層 9 4上にパター ン · マスク 9 6を形成し た図面である。 第 1 3図は、 プロセス中第 5段階を示し、 第 (m + 1 ) 層成長単結晶層 9 4をエッ チ ングした図面 である。 第 1 4図は、 プロセス中第 6段階を示し、 第 5 段階の状態からパターン · マスク 9 6を除去した図面で ある。 第 1 5図は、 プロセス中第 7段階を示し、 第 6段 階において、 露出した第 (m + 1 ) 層成長単結晶層 9 4 と、 下地層 9 3の上に、 第 (m + 2 ) 層化合物の成長単 結晶層 9 5を形成した図面である。
[0188] 次に積層型有機非線形光学結晶体を構成要素とする 2 次非線形光学素子について説明する。
[0189] 2次非線形光学材料を用いて高性能の各種 2次非線形 光学素子を構成するには、 非線形光学効果の異方性を考 慮する必要がある。 入射レーザ光の波長を変換する波長 変換素子においては、 入射または伝幡すべき光の偏波方 向を決定する必要がある。 それに加えて、 外部から印加 した電場により屈折率が変化する現象を利用した電気光 学素子については、 外部電場の方向、 すなわち電極の配 置を決定する必要がある。
[0190] 2次非線形光学素子を高性能化、 さ らには集積化する 手段と して、 導波路型素子が有効である。 この場合非線 形光学材料からなる光導波路 (非線形光導波路) を作製 する必要が有る。 非線形光導波路によつてレーザ光など の光を、 思い通りの方向に伝幡させ、 また、 高工ネルギ 一密度に保って非線形光学材料との有効な相互作用を起 こさせ大きな非線形光学効果を引き出すためであること は、 既に、 従来技術の項で述べた。
[0191] 以上のような素子構成の立場から出される 2次非線形 光学材料に対する要求を、 本発明の積層型有機非線形光 学結晶体は、 極めて十分に満足する。
[0192] 本発明で言う積層型有機非線形光学結晶体の a c面と は、 基板層単結晶に用いる結晶の a c面、 すなわち結晶 単位格子を規定する a軸単位格子べク トルと c軸単位格 子ベク トルとを含む面を指し、 ミ ラー指数で表現した
[0193] { 0 1 0 } 面と等価な面である。 M N B A — E t 単結晶 を基板層単結晶に用いた場合、 その結晶構造は (表 1 ) 、 単斜晶系結晶 (空間群 : C c , 点群 : # 9 ) であって、 23± 1 °Cにおける格子定数 :
[0194] a = 8. 276 (2) A /8 = 115. 27 (1)
[0195] b = 28. 05 (3) A z —― 4
[0196] c = 7. 651 (1) A
[0197] を持つ結晶である。 ただし に挙げた格子定数は、 測定条件により数%程度の変動は許容すべき ものである 例えば、 有機非線形光学結晶と して広く知られている
[0198] MN A結晶の構造についても、 単斜晶系結晶 (空間群 :
[0199] C.c, 点群 : # 9 ) という点では一致しているが、 格子 定数については、
[0200] B. F. Levineら ( J. A p p 1. P h π. , 50 (4) , 2523 (1979 ) ) : a = 11. 17 A, b = 11.60 A, c = 7.90A, /3 = Π7 。
[0201] また、 G. F. Li ps comb ( J. Chem. Phys. , 75 ( 3 ) , 1509 (1981) ) :
[0202] a = 11.57 ± 0.01 A, b = 11.62 ± 0.01 A,
[0203] c = 8.22±0.01 A,
[0204] ;5 = 139. 18± 0. 02°
[0205] というように、 測定者により若干異なる数字が報告され ている。
[0206] (以下余白)
[0207] 表 1. 特定の 造の MN B A— E t結 B曰
[0208] 結晶系 単斜 空間群 C c * , ( 点群 # 9) ** 格子定数( Π± 1 °c) a = 8. 276 (2 ) A
[0209] b = 28. 057 ( 3 ) A
[0210] c = 7. 651 (1) A
[0211] )S = 115, 27 (1) ° *
[0212] z値 z = 4
[0213] * ; He rmann-Maugu i n の略記号による。
[0214] * * ; International Tables f or Crystal lography,
[0215] Vol. A, " S ace Group Symmetry ' , Ed. by T h e o H a h n, T e International Union o f
[0216] Crystal lography ( 1983 ). による空間群の番号, ; 格子定数は、 測定条件により数%程度変動し得 る (本文参照) 。 ( ) 内数字は、 本測定の精 度限界にあるが、 参考のため記載した。 本発明で好ま し く 用いられるベンジリデンァニリ ン系 有機非線形光学化合物群の結晶の積層型結晶体の a c面 内にある最大吸収の軸方位とは、 積層型結晶体の a c面 に垂直な方向に直線偏光を入射して可視の吸収端スぺク トルを測定した場合に、 吸収端波長が最も長く なる場合 の光電場方位を指し、 偏光顕微鏡直交ニコル観察におけ る消光軸の 1つである。 この方位は、 結晶中のベンジ リ デンァニ リ ン分子の極性軸方位に実質的に一致する。
[0217] こ こで、 代表例と して M N B A _ E t結晶を取り上げ. 該結晶の b軸を y方位と し、 a c面内での最大吸収の軸 を X方位、 それらに垂直な軸を z方位とすると、 非線形 効果の異方性を表現する 2次非線形光学感受率行列
[0218] ( X i = l, 2, 3 , j = 2, 3, 4, 5, 6
[0219] 1 J ' ) は結晶の対称 性 (点群 m) から次の数式 1で表わすこ とができる。
[0220]
[0221] (数式 1) こ こで、 結晶の構造から各々の感受率の大きさを考え る と、 (2) uが最大となる。 このよ う に非線形光学効 果の異方性は、 結晶の対称性から決定される。
[0222] 積層型結晶体について、 実施例 3 5 に示すよ う に X線 解析を行なった結果、 成長 M N B A単結晶層は用いた基 板層単結晶と実質的に同じ対称性を持っている こ とが判 明した。 M N B A — E t結晶を基板層単結晶に用い、 M N B Aを成長単結晶層と した積層型結晶体の全体に対す る 2次非線形光学感受率行列は、 やはり数式 1 で表され、 感受率の大きさも (2) u (積層型結晶体) が最大とな る。 また成長単結晶層である M N B A単結晶層の二次非 線形光学感受率行列も同じ数式 1で表され、 X (2) n
[0223] (成長単結晶層) が最大となる。
[0224] 同形置換結晶層を含む積層型結晶体について、 実施例 に示すように偏光顕微鏡観察、 メ ーカフ リ ンジ法による 2次非線形感受率 ( (2) ) の測定、 および、 1次電気 光学効果の測定を行なった結果、 成長同形置換単結晶層 は用いた基板層単結晶と実質的に同じ対称性を持ってい ることが判明した。 従って、 例えば、 M N B A— E t結 晶を基板層単結晶に用い、 MN B Aと MN B A— C 1 E t との成長同形置換単結晶層と した積層型結晶体の全体 に対する 2次非線形光学感受率行列は、 やはり数式 1で 表され、 感受率の大きさも X (2) n (積層型結晶体) が 最大となる。 それと同時に、 成長同形置換単結晶層であ る MN B A · MN B A— C 1 E t単結晶層 (同形置換結 晶は、 その成分分子を用いて、 両成分が成長に伴って変 化せず一定の場合は、 上記のように表示する。 ) の 2次 非線形光学感受率行列も同じ数式 1で表され、 (2) π (成長同形置換単結晶層) が最大となる。
[0225] X方位は a c面内にある最大吸収の軸方位であるから、 入射または伝幡させる光について、 結晶 a c面内に電気 振動べク トル成分を持つ光であれば大きな非線形光学効 — 一 果を得るこ とができ好ま しい。 従って、 積層型有機非線 形光学結晶体を構成する非中心対称性有機単結晶層の少 なく と も 1つの光学的に平滑な結晶面が、 少なく と も 1 つの単結晶層の a c面内に大きな電気振動べク トル成分 を持つ光を入射または伝幡させる面であるこ とが好ま し い。
[0226] さ らに、 a c面内にある最大吸収の軸方位に大きな電 気べク トル成分を持つ光を入射または伝幡させるとより 好ま しい。 従って、 積層型有機非線形光学結晶体を構成 する非中心対称性有機単結晶層の少なく と も 1つの光学 的に平滑な結晶面が、 少なく とも 1つの単結晶層の a c 面内にある最大吸収の軸 (X軸) 方位に大きな電気振動 べク トル成分を持つ光を、 入射または伝幡させる面であ るこ とがより好ま しい。
[0227] また特に、 a c面内で X方位と 4 5 ° をなす方位に電 気振動べク トル成分を持つ光を入射または伝幡させると、 結晶の複屈折を利用した 2次非線形光学素子とすること ができ好ま しい。 従って、 積層型有機非線形光学結晶体 を構成する非中心対称性有機単結晶層の少なく とも 1つ の光学的に平滑な結晶面が、 少なく と も 1つの単結晶層 の a c面内にある最大吸収の軸と 4 5 ° をなす方位に大 きな電気振動べク トル成分を持つ光を入射または伝幡さ せる面であるこ とが好ま しい。
[0228] また積層型結晶体において、 光が入射または伝幡する 時印加する電場について、 積層型結晶体 a c面内に電場 べク トル成分を持つ電場を印加すると大きな 1次電気光 学効果 (ポッケルス効果) を得るこ とができ好ま しい。 従って、 積層型有機非線形光学結晶体を構成する少なく とも 1つの非中心対称性有機単結晶層の a c面内に大き な電場べク トル成分を持つ電場を印加する、 少なく とも 1組の電極を有することが好ま しい。
[0229] さ らに、 電場を印加すべき方位と しては、 a c面内に ある最大吸収の軸方位 (X方位) に大きな電場べク トル 成分を持つ電場を印加すると最も好ま しいことが判明し た。 従って、 積層型有機非線形光学結晶体を構成する少 なく とも 1つの非中心対称性有機単結晶層の a c面内に ある最大吸収の軸方位に大きな電場べク トル成分を持つ 電場を印加する、 少なく とも 1組の電極を有することが 最も好ま しい。
[0230] 本発明で言う 1組の電極とは、 積層型結晶体 a c面内 に電場べク トル成分を持つ、 あるいは a c面内にある最 大吸収の軸方位 (X方位) に大きな電場べク トル成分を 持つ電場を印加するための 2個以上の複数個 1組の電極 を指し、 平面に装荷した形でも埋め込んだ形でも良い。 また 2組以上の電極を同一面上に集積しても良い。 向い 合う 2つの面に設けた電極であっても良い。 電極を構成 する材質と しては、 アルミニウム、 金などの金属、 ある いは合金、 その他、 電場を印加できるものであれば何で も良い。 積層型有機非線形光学結晶体と電極との間に、 電極による光減衰を避ける目的や結晶体の保護をする目 的で設けられた無機誘電体層、 半導体、 ガラス層、 ある いはポ リ マ層などを設けてもよい。
[0231] このよ う な電極を付加した構成は、 電気光学素子と し て極めて有用である。
[0232] 電極を設ける面と して a c面を用いても良い。 この場 合は、 T E導波モー ドで効果が大き く 発現する。 従って、 積層型有機非線形光学結晶体を構成する少なく とも 1つ の非中心対称性有機単結晶層の a c面と実質的に平行な
[0233] 1つの結晶面上に形成された、 少なく と も 1組の電極を 有するこ とが好ま しい。
[0234] 電極を設ける面と して、 最大吸収の軸方位に垂直な面 を用いても良い。 この場合は T M導波モ一 ドで効果が大 き く発現する。 従って、 積層型有機非線形光学結晶体を 構成する少なく とも 1つの非中心対称性有機単結晶層の a c面内にある最大吸収の軸方位に実質的に垂直な 1つ の結晶面上に形成された、 少なく と も 1組の電極を有す るこ と、 あるいは、 a c面内にある最大吸収の軸方位に 実質的に垂直な 2つの結晶面上に形成された少なく と も 1組の電極を有するこ とが好ま しい。
[0235] 積層型結晶体をバルク単結晶と同様に用いバルク型 2 次非線形光学素子とすること もできるが、 成長単結晶層 を平面 ( 2次元、 プレーナ) 導波路と して用い、 平面導 波路型 2次非線形光学素子とするこ ともできる。
[0236] 上記の T Eあるいは T M導波モー ドで効果が大き く 発 現する積層型結晶体を用い、 さ らに加工するか、 あるい — — は予めデザイ ンした形に単結晶層を成長させて、 パター ン層を有する積層型結晶体を形成し、 パター ン層をチヤ ネル型 ( 3次元) 導波路と して用いたチャネル導波路型 2次非線形光学素子を構成することもできる。 この素子 の場合には、 高度な光制御と素子の集積化が同時に可能 となるので、 特に好ま しい積層型結晶体を用いた 2次非 線形光学素子の例である。
[0237] 本発明による積層型有機非線形光学結晶体を用いた 2 次非線形光学素子は、 次のような極めて優れた特徴を有 する。
[0238] 積層型結晶体の成長単結晶層を導波路と して用いた導 波路型 2次非線形光学素子の場合、 精密に膜厚調整され た単結晶層を導波路と して用いることができるので、 素 子構造の最適化が成された導波路型素子が実現できる。 すなわち、 生産上の高い歩留りや性能の再現性に優れた 導波路型 2次非線形光学素子が実現できる。
[0239] また、 積層型結晶体を用いた素子は、 導波路層と して 用いる単結晶層と、 該単結晶層と隣り合う単結晶層 (基 板層を含む) の屈折率の波長依存性がほぼ同じであり、 波長が変っても屈折率差に大きな変化がないため、 基板 にガラスなどの無機材料を用いた素子に比べると動作可 能な波長範囲が広い、 あるいは、 動作光の波長揺らぎに 対する許容幅が大きいことが期待できる。
[0240] 同形置換単結晶を応用すれば、 導波路層と該導波路層 と隣り合う単結晶層の屈折率差を意図的に好適に屈折率 制御できるこ とは既に述べた。
[0241] また、 積層型結晶体の基板層単結晶層と導波路単結晶 層と該導波路層と隣り合う単結晶層が全てよ く 似た構造 の有機結晶であるため、 熱膨張率の差が極めて小さ く 、 これに起因する温度変化時の結晶歪みや破壊 (剥離、 脱 落) が実質的に問題とならない、 信頼性の高い素子を構 成することができる。 積層型結晶体を用いた 2次非線形 光学素子は、 単結晶層の厚さが厚く導波路と して用いな いバルク型素子の場合でも、 同様に、 温度変化時の結晶 歪みに起因する問題が少ないという特徴を有する。
[0242] 以上、 積層型有機非線形光学結晶体およびその製造方 法、 ならびに、 積層型有機非線形光学結晶体を構成要素 とする 2次非線形光学素子の特徴と有用性を説明した。
[0243] (以下余白)
[0244] - - 以下、 実施例を用いて説明するが、 本発明はこれらの 例によってなんらその効力を限定されることはない。
[0245] [実施例]
[0246] (実施例 1 )
[0247] MN B A— E t /MN B A積層型有機非線形光学結晶 体の製造 ;
[0248] MN B A— E tの結晶 (サイズ 1 5 mmX 7龍 X 5. 5 龍) をジメ チルァセ トア ミ ド溶液から温度降下法により 成長させた。
[0249] 偏光顕微鏡観察によってこの結晶が単結晶であること がわかった。 さらに、 X線回折によって最も広い結晶面 が a c面 ( { 0 1 0 } 面) であるこ とがわかつた。 平滑 面を出すため、 { 0 1 0 } 面に平行に劈開した。
[0250] この様にして得た { 0 1 0 } 平滑劈開面を持つ y—力 ッ ト MN B A— E t単結晶を基板層と して、 以下のよう に MN B Aの気相へテロ · ェピタキシャル成長を行なつ た。
[0251] 上記の基板層をスライ ドグラス上に劈開面と反対側の 面でカナダバルサムにて接着した。 この試料を真空蒸着 装置内の真空蒸着ボー 卜の上方に劈開面を下にしてセッ ト し、 基板層の半分をアルミ箔で密着カバ一した。
[0252] 1 0 "6T o r rまで排気後、 MN B Aを蒸着した。 蒸着 時の真空度は、 約 4 X 1 0— 4T o r rであった。
[0253] 度は、 ボー ト電圧の加減により真空蒸着ボー トの温度を 調節し、 約 1 3. 9 A (オ ングス ト ローム) ノ sec と し た。 堆積膜厚は水晶発振子型膜厚モニターによ り監視し、 約 5. 0 〃 mの厚さになるまで蒸着した。
[0254] 以上の後、 スライ ドグラス上の基板層を真空蒸着装置 内から取り出し、 アルミ箔を取り除いた。 スライ ドグラ ス表面は、 MN B A微結晶で失透したように見えるが、 M N B A - E t単結晶基板層はアルミ箔で覆われていた 部分も露出していた部分も全面透明のままであった。 反 射顕微鏡観察によれば、 アルミ箔で覆われていた部分と 露出していた部分に膜厚段差が生じていた。 さ らに偏光 顕微鏡観察により、 MN B A— E t単結晶基板層のアル ミ箔で覆われていた部分と露出していた部分の偏光特性 を調べたところ、 両部分と も透光性、 消光特性に蒸着前 と比較して変化が見られず、 露出していた部分の MN B A蒸着層は全面に渡り MN B A— E t単結晶基板層と屈 折主軸を揃えて単結晶化しているこ とが確認できた。
[0255] ルチル製プリズムによって、 MN B A単結晶層に H e - e レーザからの 6 3 3 n m光を MN B A— E t単結 晶基板層の 1つの屈折主軸に平行に τ E または τΜ モー ドで結合したところ、 両モ一 ドと も良好に導波するこ と がわかった。
[0256] 上述の MN B A— E t ZMN B A積層型有機非線形光 学結晶体をオーブン中で 1 2 0 °Cまで加熱し、 その後、 取り出して放冷したが破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生せず、 上述の導波実験を繰り返して、 結晶歪みな ど光学的特性に顕著に悪影響を与える変化が起きていな いことを確認した。 (実施例 2 )
[0257] MN B A— E t /M N B A/MN B A - C 1 E tおよ び MN B A— E t ZMN B A— C l E t積層型有機非線 形光学結晶体の製造 ;
[0258] 実施例 1で得た MN B A— E t ZMN B A積層型有機 非線形光学結晶体を、 再度、 真空蒸着装置内の真空蒸着 ボ一 トの上方に MN B A単結晶層を下にしてセッ ト し、 1 0— 6T o r rまで排気後、 基板層光学結晶体を 約 1 2 0 °Cに加熱し、 しかる後に MN B A— C l E tの 気相へテロ · ェピタキシャル成長を行なつた。
[0259] 蒸着時の真空度は、 約 2 x 1 0— 4 T o r rであった。 蒸着速度は、 約 7. 0 AXsec と した。 堆積膜厚は 約 4. 0 mの厚さになるまで蒸着した。
[0260] 以上の後、 試料を真空蒸着装置内から取り出した。 M N B A - E t単結晶部分 (実施例 1においてアルミ箔で 覆われていた部分) も MN B A単結晶層も全面透明のま まであった。 偏光顕微鏡観察により、 偏光特性を調べた ところ、 両部分とも透光性、 消光特性に蒸着前と比較し て変化が見られず、 MN B A— E t単結晶部分も MN B A単結晶層も全面に渡り屈折主軸を揃えて単結晶化した MN B A— C 1 E t単結晶層をオーバ · レイヤ一と して 有していることが確認できた。
[0261] プリズム結合によって、 MN B A— C 1 E t単結晶層 に H e — N e レ一ザからの 6 3 3 n m光を M N B A— E t単結晶基板層あるいは M N B A単結晶層の 1つの屈折 主軸に平行に τΕ または τΜ モー ドで結合したところ、 それぞれの部分において両モ一 ドとも良好に導波するこ とがわ力、つた。
[0262] 上述の M N B A— E t M N B A/M N B A - C 1 E t および M N B A— E t ZM N B A— C 1 E t積層型有 機非線形光学結晶体をオーブン中で 1 2 0 °Cまで加熱し、 放冷したが、 破壌 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生 せず、 上述の導波実験を繰り返して、 結晶歪みなど光学 的特性に顕著に悪影響を与える変化が起きていないこ と を確認した。
[0263] (実施例 3 )
[0264] M N B A— E t /M N B A /M N B A - C 1 E t /M N B A — E t および M N B A— E t ZM N B A— C 1 E t ZM N B A - E t積層型有機非線形光学結晶体の製造 実施例 2で得た M N B A— E t /M N B A /M N B A — C 1 E t および M N B A— E t /M N B A - C 1 E t 積層型有機非線形光学結晶体を、 再々度、 真空蒸着装置 内の真空蒸着ボー トの上方に M N B A— C 1 E t単結晶 層を下にしてセッ ト し、 1 0 6 DT o r r まで排気後、 M N B A— E t の気相へテロ · ェピタキシャル成長を行な つ rこ o
[0265] 蒸着時の真空度は、 約 4 X 1 0 "4T o r rであった。 - 5 - 蒸着速度は、 約 1 7. 0 A/sec と した。 堆積膜厚は約 1 2. 0 / mの厚さになるまで蒸着した。
[0266] 以上の後、 試料を真空蒸着装置内から取り出した。 積 層型有機非線形光学結晶体の MN B A - E t ZMN B A ZMN B A— C 1 E tおよび MN B A— E t /MN B A — C 1 E tの両部分とも全面透明のままであった。 偏光 顕微鏡観察により、 偏光特性を調べたところ、 両部分と も透光性、 消光特性に蒸着前と比較して変化が見られず 両部分に渡り屈折主軸を揃えて単結晶化した MN B A— E t単結晶層がオーバ · レイヤーと して成長しているこ とが確認できた。
[0267] 上述の MN B A— E t ZMN B A/MN B A— C 1 E t /M N B A - E tおよび MN B A— E t ZMN B A— C l E t /MN B A - E t積層型有機非線形光学結晶体 をオーブン中で 1 2 0 °Cまで加熱し、 放冷したが、 破壞
[0268] (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生しなかった。
[0269] (実施例 4 )
[0270] MN B Aノ MN B A— C 1 E t積層型有機非線形光学 結晶体の製造 ;
[0271] MN B Aの結晶 (サィズ 5 5111111 7 111111 2. 5 mm) を ク ロ口ホルム溶液から室温でスロー · エバポレーショ ン 法により成長させた。
[0272] 偏光顕微鏡観察によってこの結晶が単結晶であるこ と がわかった。 ダイヤモン ド粉を用いた研磨により、 光学 的に平滑な面を { 0 1 0 } 面 ( 2次光非線形性最大方位 を含む面) と { 1 0 0 } 面 ( 2次光非線形性最大方位に ほぼ垂直な面、 約 3 ° ずれている) と した。
[0273] この様にして得た M N B A単結晶を基板層と して、 実 施例 2 と同様にして M N B A— C l E t の気相へテロ ' ェピタキシャル成長を行なった。 蒸着速度は、
[0274] 約 1 0. O A sec と し、 約 5. O ^ mの厚さになるま で蒸着した。
[0275] 蒸着後のスライ ドグラス表面は、 M N B A— C 1 E t 微結晶で失透したように見えるが、 M N B A単結晶基板 層は { 0 1 0 } 面も { 1 0 0 } 面も全面透明のままであ つた。 偏光顕微鏡観察により、 { 0 1 0 } 面と { 1 0 0 } 面の偏光特性を調べたところ、 両部分と も透光性、 消光 特性に蒸着前と比較して変化が見られず、 { 0 1 0 } 面 と { 1 0 0 } 面それぞれの全面で M N B A単結晶基板層 と屈折主軸を揃えて蒸着 M N B A - C 1 E t層が単結晶 化していることが確認できた。
[0276] プリズム結合によって、 M N B A単結晶基板層の
[0277] { 0 1 0 } 面と { 1 0 0 } 面上のそれぞれの M N B A — C l E t曆単結晶層に、 H e — N e レーザからの 6 3 3 n m光を M N B A単結晶基板層の 1つの屈折主軸に平行 に T E または T M モー ドで結合したところ、 両モー ドと も良好に導波することがわかった。
[0278] 上述の M N B A ZM N B A— C 1 E t積層型有機非線 形光学結晶体をオーブン中で 1 2 0 °Cまで加熱し、 その 後、 取り出して放冷したが破壌 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生せず、 上述の導波実験を繰り返して、 結晶 歪みなど光学的特性に顕著に悪影響を与える変化が起き ていないことを確認した。
[0279] (実施例 5)
[0280] MN B Aノ MN B A - C 1積層型有機非線形光学結晶 体の製造 ;
[0281] MN B Aの単結晶 (サイズ 4 5 mm x 6 mm X 1. 7 mm) の光学的に平滑な面と した { 0 1 0 } 面と { 1 0 0 } 面 に、 M N B A— C 1 の気相へテ口 ' ェピタキシャル成長 を行なった。 MN B A単結晶基板層を約 8 0 °Cまで加熱 し、 しかる後に蒸着速度約 5. O AZsec で約 4. 5 〃 mの厚さになるまで蒸着した。
[0282] 蒸着後も { 0 1 0 } 面、 { 1 0 0 } 面とも全面透明の ままであった。 { 0 1 0 } 面と { 1 0 0 } 面の偏光特性 を調べたところ、 両部分とも透光性、 消光特性に蒸着前 と比較して変化が見られず、 { 0 1 0 } 面と { 1 0 0 } 面それぞれの全面で MN B A単結晶基板層と屈折主軸を 揃えて蒸着 MN B A— C 1層が単結晶化していることが 確認できた。
[0283] プリズム結合による { 0 1 0 } 面と { 1 0 0 } 面上の それぞれの MN B A— C 1層単結晶層の H e — N e レー ザ 6 3 3 n m光の または Tm モー ドの導波状況は良 好であった。 加熱による破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生 せず、 上述の導波実験を繰り返して、 結晶歪みなど光学 的特性に顕著に悪影響を与える変化が起きないことを確
[0284] 0 Ο
[0285] (実施例 6 )
[0286] M N B A - E t /M N B A/M B A - E t積層型有 機非線形光学結晶体の製造 ;
[0287] 光学的に平滑な { 0 1 0 } 面と { 1 0 0 } 面を持つ M N B A— E tの単結晶 (サイズ 3 3 mm X 4 mm X I . 2 mm) から、 実施例 1 と同様に気相法によって MN B A— E t ノ MN B A積層型有機非線形光学結晶体 (MN B A単結 晶層の厚さ約 5. O ^ m) を得た。
[0288] この MN B A— E t /MN B A積層型有機非線形光学 結晶体の { 0 1 0 } 面と { 1 0 0 } 面の MN B A単結晶 層に、 以下のようにして、 さ らに MN B A— E tの溶液 相へテロ · ェピタキシャル成長を行なった。
[0289] 約 1 容積の 3つ口蓋付き円筒型ガラス容器に、 約 2 8. O gの MN B A— E t粉末結晶を約 5 0 0 mlのク ロ 口ホルムに温時完全に溶解した溶液を入れた。 蓋の 3つ 口のうち、 2つを乾燥窒素ガスの導入口と排出口と し、 残りの 1つの口にシ リ コンゴム栓をして、 白金線をこの シリ コ ンゴム栓に通し、 その先に上述の MN B A— E t /MN B A積層型有機非線形光学結晶体を溶液に接触し ないように吊した。 蓋を閉めて容器内をク ロ口ホルムの 雰囲気と し、 乾燥窒素ガスを約 2 mlZ分の割合で通じ、 そのまま 2 日間、 室温 (約 2 5 °C) で静置し、 若干の M N B A— E t結晶をスロー · エバポレーショ ンにより折 出させ、 溶液を落ち着かせた。
[0290] その後、 上述の MN B A— E t ZMN B A積層型有機 非線形光学結晶体を、 その { 0 1 0} 面と { 1 0 0 } 面 の両者の約半分の面積が MN B A— E t Zクロ口ホルム 溶液に浸漬されるように白金線を降下させ、 スロー ' ェ バポレーシヨ ンを続けた。 約 1時間後に M N B A— E t MN B A積層型有機非線形光学結晶体を MN B A - E t /ク ロ口ホルム溶液から引上げ、 シクロへキサン/ィ ソプロパノ ールの 1 : 1混合溶媒、 次にシクロへキサン の順で積層型結晶体を洗浄し、 乾燥した。
[0291] { 0 1 0 } 面および { 1 0 0 } 面の MN B A— E tノ ク ロ口ホルム溶液に漬かっていた部分も漬かっていなか つた部分も全面透明のままであった。 反射顕微鏡観察に よれば、 漬かつていた部分と漬かつていなかつた部分の 間で膜厚段差が生じていた。 この膜厚段差を触針法によ り測定したところ、 { 0 1 0 } 面で約 1 6. 0 // m、 { 1 0 0 } 面で約 8 2. 0 〃 mの厚さであった。 さ らに 偏光顕微鏡観察により、 { 0 1 0 } 面と { 1 0 0 } 面の 偏光特性を調べたところ、 両面の膜厚増大部分 (MN B A— E t Zク ロ口ホルム溶液に漬かっていた部分) もそ うでない部分 (漬かっていなかった部分) も透光性、 消 光特性において変化が見られず、 溶液に漬かっていた部 分の全面に渡り M N B A - E t単結晶層が積層型結晶体 に屈折主軸を揃えて形成されていることが確認できた。 上述の M N B A — E t /M N B A ZM N B A — E t積 層型有機非線形光学結晶体をオーブン中で 1 2 0 °Cまで 加熱し、 その後、 取り出して放冷したが破壊 (クラ ッ ク 発生、 剥離、 脱落) は発生しなかった。
[0292] (実施例 7 )
[0293] M N B A— E t ZM N B A /M N B A — C 1 積層型有 機非線形光学結晶体の製造 ;
[0294] 光学的に平滑な { 0 1 0 } 面と { 1 0 0 } 面を持つ M N B A— E t /M N B A積層型有機非線形光学結晶体 (M N B A単結晶層の厚さ約 5. 0 / 111、 サィズ 4 5龍 X 7. δ mm x 2. 1 mm) を用いて、 実施例 6 と同様に、 しかし M N B A— E t の代わりに M N B A — C 1 を用い て溶液相へテロ · · ェピタキシャル成長を行なった。 溶液 は約 6. 6 gのM N B A— C l 粉末結晶を約 5 0 0 mlの ク ロ口ホルムに温時完全に溶解したものを用いた。
[0295] 約 6時間後、 膜厚増大は { 0 1 0 } 面で約 1 1 . 0 β Hi . { 1 0 0 } 面で約 6 6. 0 / mであった。 さ らに 偏光顕微鏡観察から、 { 0 1 0 } 面と { 1 0 0 } 面の溶 液に漬かつていた部分の全面に渡り M N B A — C 1 単結 晶層が積層型結晶体に屈折主軸を揃えて形成されている ことが確認できた。
[0296] 上述の M N B A — E t ZM N B A ZM N B A — C 1 積 - 0- 層型有機非線形光学結晶体をオーブン中で 1 2 0 °Cまで 加熱し、 その後、 取り出して放冷したが破壊 (クラッ ク 発生、 剥離、 脱落) は発生しなかった。
[0297] (実施例 8 )
[0298] M N B A— E t ZM N B A ZM N B A— C 1 /M N B A - E t積層型有機非線形光学結晶体の製造 ;
[0299] 実施例 7で得た、 光学的に平滑な { 0 1 0 } 面と { 1 0 0 } 面を持つ M N B A— E t /M N B A ZM N B A - C 1 積層型有機非線形光学結晶体を用いて、 実施例 6 と全く 同様にして M N B A— E tの溶液相へテロ · ェ ピタキシャル成長を行なつた。
[0300] 約 1時間後、 膜厚増大は { 0 1 0 } 面で約 1 9. 0 〃 m、 { 1 0 0 } 面で約 9 5. 0 /z mであった。 さ らに 偏光顕微鏡観察から、 { 0 1 0 } 面と { 1 0 0 } 面の溶 液に漬かっていた部分の全面に渡り M N B A— E t単結 晶層が積層型結晶体に屈折主軸を揃えて形成されている ことが確認できた。
[0301] 上述の M N B A— E t /U N B A /M N B A - C 1 / M N B A— E t積層型有機非線形光学結晶体をォ—ブン 中で 1 2 0 °Cまで加熱し、 その後、 取り出して放冷した が破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生しなかつた 実施例 9 )
[0302] MN B Aノ M N B A— C 1 E M N B A— E t積層 型有機非線形光学結晶体の製造 ;
[0303] 実施例 4で気相へテロ · ェピタキシャル成長により得 た光学的に平滑な { 0 1 0 } 面と { 1 0 0 } 面を持つ M N B A/MN B A - C 1 E t積層型有機非線形光学結晶 体を用いて、 MN B A— E t の溶融相へテロ ' ェピタキ シャル成長を観察した。
[0304] ホッ ト · プレー トを備えた偏光顕微鏡の視野内に、 ス ライ ドグラスに乗せた MN B A— E t粉末結晶を置き、 1 7 2 °Cまで昇温して MN B A— E t粉末結晶 (融点 1 6 9. 5〜 1 7 0 °C) を溶融した。 予め、 スライ ドグ ラスの別の場所で加熱され、 ほぼ同温度となっている M N B A/MN B A - C 1 E t積層型有機非線形光学結晶 体 (MN B Aの融点 1 9 4 °C付近、 MN B A— C l E t の融点 1 9 4〜 1 9 6で) を移動させ、 その光学的に平 滑な { 0 1 0 } 面と { 1 0 0 } 面が、 MN B A— E t の 融液と接触するようにした。 ホッ ト · プレー 卜の温度を 約 0. 5 °CZmiii の速度で降温すると、 融点直下という、 通常、 MN B A - E t の融液単独では過冷却現象を示す 温度領域 (冷却速度によっては、 次に出現するのはネマ チッ ク液晶相である) から、 MN B AZMN B A— C 1 E t積層型有機非線形光学結晶体の光学的に平滑な
[0305] { 0 1 0 } 面と { 1 0 0 } 面およびその他の面で結晶成 長が起こることが観察され、 しかも偏光特性から基板層 である積層型結晶体のそれぞれの面と同一の屈折主軸方 位を有する単結晶成長であるこ とが確認できた。 温度を 1 6 8 °C付近で一定に保ち、 MN B A— E tの 単結晶層を成長させた。 5分後、 膜厚増大は { 0 1 0 } 面で約 1 7 0 〃 m、 { 1 0 0 } 面で約 7 7 0 /z mであつ た。
[0306] (実施例 1 0 )
[0307] MN B AZMN B A— C 1 ZMN B A— C 1 積層型有 機非線形光学結晶体の製造 ;
[0308] 実施例 5で気相へテロ · ェピタキシャル成長により得 た光学的に平滑な { 0 1 0 } 面と { 1 0 0 } 面を持つ M N B A/MN B A - C 1積層型有機非線形光学結晶体を 用いて、 MN B A— E tの溶融相へテロ · ェピタキシャ ル成長を観察した。
[0309] 実施例 9 と全く 同様に、 M N B A— E t溶融液に積層 型結晶体の光学的に平滑な { 0 1 0 } 面と { 1 0 0 } 面 が接触するようにした。
[0310] 約 0. δ の降温速度で融点直下の 1 6 8 °Cと したと ころ、 MN B A— E tのへテロ · ェピタキシャル 成長が起こることが観察され、 偏光特性から基板層であ る積層型結晶体のそれぞれの面と同一の屈折主軸方位を 有する単結晶成長であることが確認できた。
[0311] 約 5分後、 膜厚増大は { 0 1 0 } 面で約 1 4 5 /z m、 { 1 0 0 } 面で約 6 4 0 〃 mであった。 (実施例 1 1 ) MN B A— E t ZMN B A— C 1 E t ZMN B A積層型 有機非線形光学結晶体の製造 ;
[0312] 実施例 2 と同様にして得た { 0 1 0 } 面を持つ MN B A - E t /MN B A - C 1 E t積層型有機非線形光学結 晶体を用いて、 MN B Aの溶融相へテロ · ェピタキシャ ル成長を観察した。
[0313] ホッ ト · プレー トを備えた偏光顕微鏡の視野内に、 ス ライ ドグラスに乗せた MN B A粉末結晶を置き、 1 9 6 °Cまで昇温して MN B A粉末結晶を溶融した。 ホッ ト · プレー トの温度を約 0. 5 °CZmin の速度で降温し、 通 常、 MN B Aの融液単独では過冷却現象を示す温度領域 (融点〜 1 4 2 °C、 冷却速度によるが、 次に出現するの はネマチッ ク液晶相である) の約 1 7 5 °Cと し、 約 1 0 0 °Cに予備加熱した MN B A— E t /MN B A— C 1 E t積層型有機非線形光学結晶体の光学的に平滑な { 0 1 0 } 面を接触させ観察した。 この際、 積層型結晶 体の他方の面は空冷状態と した。
[0314] MN B A融液と接触させると、 MN B A— E t
[0315] { 0 1 0 } 面は若干の溶融により、 その結晶境界が後退 し、 境界付近に MN B A融液とは明らかに屈折率が異な る こ とで識別可能な融液層を一時的に形成した。 この一 時的に形成された融液層は、 時間と共に拡散し、 元の結 晶境界から拡大し、 MN B A融液との境界も時間と共に 不明瞭となった。 その後、 この一時的に形成された融液 層は、 結晶成長によ って結晶領域に吸収され消失した。 一方、 MN B A— C l E t { 0 1 0 } 面でも、 同様な現 象が観察されたが、 一時的に形成された融液層の厚みは 微々たるものであり、 その後の結晶成長によって結晶領 域に吸収され消失した。
[0316] 以上の MN B A— E t { 0 1 0 } 面および MN B A— C l E t { 0 1 0 } 面でおこる MN B Aの結晶成長は、 偏光 (消光) 特性解析から、 基板層である積層型結晶体 のそれぞれの面と同一の屈折主軸方位を有する成長であ ることが確認できた。 また、 この結晶成長は一時的に形 成された拡散混合融液層の領域を越えて起った。 従って. 拡散混合融液層により形成された成長結晶層は、 MN B A— E t と MN B A、 および、 MN B A— C l E t と M N B Aの同形置換結晶からなる単結晶層と言うべきもの であり、 拡散混合融液層の屈折率分布に由来するグレー デッ ド · ィ ンデッ ク ス型の屈折率分布を持つものである
[0317] 1 5分後、 膜厚増大は MN B A— E t { 0 1 0 } 面で 約 4 7 0 /z m、 MN B A— C l E t { 1 0 0 } 面で 約 となった。
[0318] (実施例 1 2 )
[0319] 密着による D N B B ZM N A積層型有機非線形光学結 晶体の製造 ;
[0320] この実施例では、 予め成長させた、 光学的に平滑な面 を有する 2つの非中心対称性有機単結晶を有機溶剤を用 いた密着により貼り合わせ、 積層型有機非線形光学結晶 体を得る方法を説明する。
[0321] まず、 約 l w t %濃度の D N B Bのアセ ト ン溶液の室 温におけるスローエバポレーシヨ ンにより、 光学的に平 滑な広い面を有する D N B B板状結晶 (サイズ 2 5關 X 4. 5 mmx 0. 8 mm) を得た。 偏光顕微鏡観察によって この結晶が単結晶であることがわかった。 さ らに、 X線 回折によれば最も広い結晶面が { 0 1 0 } 面であった。
[0322] 次に、 約 2 0 w t %濃度の MN Aのジメチルァセ トァ ミ ド溶液の室温におけるスローエバポレーシヨ ンにより、 アルカ リ洗浄した 2枚のガラス基板間に M N A板状結晶 (サイズ 1 5 x 3. 5 X 4. 5 〃 m) を成長させた。 ガ ラス基板間にある MN A板状単結晶は、 テ トラメ チルァ ンモニゥムハイ ドロォキサイ ドの約 5 w t %水溶液に浸 漬するこ とによって、 ガラス基板と分離した。 浮遊状態 にある MN A板状単結晶を掬い捕り、 水洗した。 偏光顕 微鏡観察によってこの結晶が単結晶であるこ と、 および、 X線回折によって最も広い結晶面が { 0 1 0 } 面である こ と力 わ力、つた。
[0323] 上述のようにして得られた D N B B板状単結晶の上に、 シク ロへキサン Zイ ソプロパノ ール (体積比約 5 : 1 ) 混合溶媒の一滴を垂ら し、 偏光顕微鏡のク ロスニコル下 で MN A板状単結晶を混合溶媒を挟むように乗せ、 消光 軸が観察できるように ( D N B B板状単結晶と M N A板 状単結晶の屈折主軸が揃うように) 位置調整し、 その位 置で溶媒を蒸発させて、 D N B B ZM N A積層型有機非 線形光学結晶体を得た。 この際、 屈折主軸の揃え方と し ては、 D N B B板状単結晶と MN A板状単結晶のそれぞ れの最大吸収の軸 ( 2次光非線形性最大の方位) がー致 するように方位を選んだ。
[0324] ルチル製プリズムによって、 MN A単結晶層に H e— N e レーザからの 6 3 3 n m光を MN A単結晶層の 1つ の屈折主軸に平行に τΕ または τΜ モー ドで結合したと ころ、 両モー ドとも良好に導波することがわかった。 上述の D N B B ZM N A積層型有機非線形光学結晶体 をオーブン中で 1 2 0 °Cまで加熱し、 その後、 取り出し て放冷したが破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生 せず、 上述の導波実験を繰り返して、 結晶歪みなど光学 的特性に顕著に悪影響を与える変化が起きないことを確
[0325] 1 十-
[0326] (実施例 1 3 )
[0327] M N B A - E t /M N B A · M N B A - C 1 E t積層 型有機非線形光学結晶体の製造 :
[0328] (以後、 同形置換結晶は、 その成分分子を用いて、 MN B A ' MN B A— C l E tの様に表示する。 また、 両成 分が成長に伴って変化せず一定の場合は、 上記のように 表示する。 単調に変化する場合には、 それぞれの成分に 个 または を添える。 単調に変化しない場合には、 単調 に変化する場合の表示を複数回用いて表示する。 )
[0329] MN B A— E tの結晶 (サイズ 1 3 mmx 6 innix 4. 5 mm) をジメ チルァセ トア ミ ド溶液から温度降下法により 成長させた。
[0330] 偏光顕微鏡観察によってこの結晶が単結晶であるこ と がわかった。 さ らに、 X線回折によって最も広い結晶面 が { 0 1 0 } 面であるこ とがわかった。
[0331] M N B A - E t 結晶は、 単斜晶系結晶 (空間群 : C c, 点群 : # 9 ) であって、 23土 1 °Cにおける格子定数 : a = 8. 276 (2 ) A = 115. 27 (1) °
[0332] b = 28. 057 ( 3 ) A z = 4
[0333] c = 7. 651 (1) A
[0334] を持つ結晶である。
[0335] M N B A— E t結晶の b軸を y方位と し、 a c面 ( { 0 1 0 } 面) 内にある最大吸収の軸 (最も長波長側に 吸収端を持つ軸) を X方位、 それらに垂直な軸を z方位 とすると、
[0336] それぞれの方位の主屈折率 η χ , n y , η ζ の関係は、 η χ > n y 〉 η ζ であり、 χ方位での非線形感受率 ( X (2) η) が最大である。
[0337] そこで、 ワイヤ— ' ソゥによって、 X方位に垂直な面 で切断し、 この結晶を 2分した。
[0338] 光学的に平滑な面を出すため、 1つの結晶は y方位に 垂直な { 0 1 0 } 面 ( y —カ ツ ト面) を、 他の 1つの結 晶は X方位に垂直な切断面 (X —カ ツ ト面) を、 それぞ れダイヤモン ド · ペース トを用いて研磨した。
[0339] この時、 干渉顕微鏡によれば、 表面荒さの最大値は ± 0. l ^ m であった。
[0340] この様にして得た y —カ ツ トあるいは X —カ ツ ト研磨 面を持つ MN B A— E t単結晶を基板層と して、 以下の ように MN B Aと MN B A— C 1 E tの気相同時へテロ • ェピタキシャル成長を行なつた。
[0341] 上記の基板層をスライ ドグラス上に研磨面と反対側の 面でカナダバルサムにて接着した。 この試料を真空蒸着 装置内の真空蒸着ボー 卜の上方に研磨面を下にしてセッ ト し、 基板層の半分をアルミ箔で密着カバ一した。
[0342] 1 0 "DT 0 r rまで排気後、 基板層を約 1 2 0 °Cに加熱 し、 しかる後に MN B Aと MN B A— C 1 E tをそれぞ れ個別の蒸着ボー 卜から蒸着した。 蒸着時の真空度は、 約 4 X 1 0— 4T o r rであった。 蒸着速度は、 ボー ト電 圧の加減により真空蒸着ボー トの温度を調節し、 それぞ れ約 5 AZsee と し、 その後、 試料を遮蔽していたシャ ッ タ—を開けた。 堆積膜厚は、 水晶発振子型膜厚モニタ 一により監視し、 約 5. O ^ m の厚さになるまで蒸着し た。
[0343] 以上の後、 スライ ドグラス上の基板層を真空蒸着装置 内から取り出し、 アルミ箔を取り除いた。 スライ ドグラ ス表面は、 微結晶で失透したように見えるが、 y —カ ツ トおよび X —カ ツ ト MN B A— E t単結晶基板層はアル ミ箔で覆われていた部分も露出していた部分も全面透明 のままであった。 反射顕微鏡観察によれば、 アルミ箔で 覆われていた部分と露出していた部分に膜厚段差が生じ ていた。 さ らに偏光顕微鏡観察により、 MN B A— E t 単結晶基板層のアルミ箔で覆われていた部分と露出して いた部分の偏光特性を調べたと ころ、 両部分と も透光性 消光特性には蒸着前と比較して変化が見られず、 露出し ていた部分の MN B Aと MN B A— C 1 E t の蒸着層は 全面に渡り MN B A - E t単結晶基板層と屈折主軸を揃 えて同形置換単結晶化しているこ とが確認できた。
[0344] ルチル製プリズムによって、 ΜΝ Β Α · ΜΝ Β Α— C 1 E t 同形置換単結晶層に H e — N e レーザからの 6 3 3 n m光を MN B A— E t単結晶基板層の 1つの屈折主 軸に平行に τΕ または τΜ モー ドで結合したところ、 両 モー ドと も良好に導波するこ とがわかった。
[0345] 上述の MN B A— E t /M N B A · M N B A - C 1 E t積層型有機非線形光学結晶体をオーブン中で 1 2 0 °C まで加熱し、 その後、 取り出して放冷したが破壞 (ク ラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生せず、 上述の導波実験を 繰り返して、 結晶歪みなど光学的特性に顕著に悪影響を 与える変化が起きていないこ とを確認した。
[0346] (実施例 1 4 )
[0347] MN B A/MN B A— C l E t i · M N B A - E t 个 ZMN B A— E t積層型有機非線形光学結晶体の製造 :
[0348] MN B A結晶 (サイズ 1 8 mmx l 5 nimx 4. 5 mm) を ジメ チルァセ トア ミ ド溶液から温度降下法により成長さ せた。 - - 偏光顕微鏡観察によってこの結晶が単結晶であること がわかった。 さ らに、 X線回折によって最も広い結晶面 が {0 1 0} 面であるこ とがわかった。
[0349] M N B A結晶も, 単斜晶系結晶 (空間群 : C c, 点群 : # 9 ) であって、 23± 1 。Cにおける格子定数 :
[0350] a = 8. 3814 (9) A ^ = 115. 336 (5) ° b = 26. 838 (4) A z = 4
[0351] c = 7. 4871 (5 ) A
[0352] を持つ結晶である。
[0353] M N B A結晶の b軸を y方位と し、 a c面内にある最 大吸収の軸 (最も長波長側に吸収端を持つ軸) を X方位、 それらに垂直な軸を z方位とすると、
[0354] それぞれの方位の主屈折率 η χ , n y , η ζ の関係は、 M N B A— E t と同様、 η χ > n y > n であり、 x方 位での非線形感受率 ( (2) ι 11ι) が最大である。
[0355] 実施例 1 3と同様にして、 光学的に平滑な面を持つ { 0 1 0 } 面 (y —カ ツ ト面) 結晶と X方位に垂直な切 断面 (X —カ ツ ト面) 結晶を作製した。
[0356] この時、 干渉顕微鏡によれば、 表面荒さの最大値は ± 0. l /zro であった。
[0357] この様にして得た y —カ ツ トあるいは X —カ ツ ト研磨 面を持つ M N B A単結晶を基板層と して、 以下のように M N B A— C 1 E t と M N B A— E t気相同時へテロ · ェピタキシャル成長を時間と共に成分比率を変えながら 行 った 0 実施例 1 3 と同様にして、 これらの結晶を真空蒸着装 置内の真空蒸着ボー トの上方に研磨面を下に してセッ ト した。
[0358] 1 0 "6T 0 r r まで排気後、 基板層を約 1 2 0 °Cに加 熱し、 しかる後に MN B A— C l E t と MN B A— E t をそれぞれ個別の蒸着ボー トから蒸着した。 蒸着時の真 空度は、 約 4 X 1 0 " T o r rであった。 蒸着速度は、 ボー ト電圧の加減により真空蒸着ボー 卜の温度を調節し、 それぞれ約 5 AZsec と し、 その後、 試料を遮蔽してい たシャ ツ 夕一を開けた。 M N B A— C 1 E t の蒸着ボ— 卜のシャ ッ ターを時間と共に閉じ、 水晶発振子型膜厚モ 二ターにより監視している堆積膜厚が約 5. O /z mの厚 さになった時、 完全に閉じた。 その後、 さ らに堆積膜厚 が約 5. 0 〃 m増加するまで MN B A— E t の蒸着を続 けた。
[0359] 以上の後、 スライ ドグラス上の基板層を真空蒸着装置 内から取り出した。 スライ ドグラス表面は、 微結晶で失 透したよ うに見えるが、 y —カ ツ トおよび X —カ ツ ト M N B A単結晶基板層は全面透明のままであった。
[0360] 偏光顕微鏡観察により、 MN B A単結晶基板層の偏光 特性を調べたところ、 透光性、 消光特性には蒸着前と比 較して変化が見られず、 MN B A— C l E t と MN B A 一 E tの蒸着層、 および、 MN B A— E tの蒸着層は全 面に渡り MN B A単結晶基板層と屈折主軸を揃えて同形 置換単結晶化していることが確認できた。 端面研磨の後、 MN B A— C 1 E t i · M N B A - E t † 同形置換単結晶層に H e— N e レーザからの 6 3 3 n m光をレンズで集光し、 MN B A単結晶基板層の 1つ の屈折主軸に平行に TE または TM モー ドで結合したと ころ、 両モー ドとも良好に導波することがわかった。 上述の MN B A/MN B A— C 1 E t | · ΜΝ Β Α - E t t /MN B A - E t積層型有機非線形光学結晶体を オーブン中で 1 2 0 °Cまで加熱し、 その後、 取り出して 放冷したが破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生せ ず、 上述の導波実験を繰り返して、 結晶歪みなど光学的 特性に顕著に悪影響を与える変化が起きていないことを
[0361] ¾^ δ¾>し ο
[0362] (実施例 1 5 )
[0363] パターン層を有する MN B A— E t ZMN B A · M N B A— C 1 E t積層型有機非線形光学結晶体の製造 : 実施例 1 3 と同様にして得た光学的に平滑な y—カ ツ ト面を持つ MN B A— E t単結晶を成長基板層と して、 以下のように MN B Aと MN B A— C 1 E tの気相同時 ヘテロ ' ェピタキシャル成長によるパターン成長を行な つた。
[0364] y—カ ツ ト MN B A— E t単結晶基板層上に、 スピン ナ一を用いて、 キノ ンジアジ ド系ポジ型フォ ト レジス ト を約 5 mの厚みに塗布し、 加熱乾燥後、 ライ ン部 4 0 mスペース部 1 0 /z mを描いたフ ォ トマス クを通して 露光し、 ポジ型レジス ト専用現像液を用いて現像し、 再 び加熱乾燥した。
[0365] 上記の レジス ト ' パタ ー ン ' マスクを y—カ ツ ト面に 持つ MN B A— E t単結晶基板層を銅製加熱基板上に固 定した。 この試料を真空蒸着装置内の真空蒸着ボー トの 上方にセッ ト し、 銅製加熱基板温度を約 9 5 °Cと した。 1 0— 6T o r rまで排気後、 実施例 1 と同様の手順を経 てそれぞれ約 S AZsec で MN B Aと MN B A— C 1 E t を蒸着した。 蒸着時の真空度は、 約 4. 5 X 1 0— 4 T o r rであった。 約 3. 5 〃 mの厚さになるまで蒸着 し 7 o
[0366] 以上の後、 試料を真空蒸着装置内から取り出した。 試 料を銅製加熱基板から取り外し、 顕微鏡観察した。 レジ ス ト · パター ン上は、 微結晶が付着していた。
[0367] 積層型結晶体の全面を露光し、 ポジ型レジス ト専用現 像液に可溶性となったレジス ト ' パター ンを溶解、 除去 し、 水でリ ンスし、 乾燥した。 偏光顕微鏡観察により偏 光特性を調べたところ、 透光性、 消光特性に蒸着前と比 較して変化が見られず、 MN B Aと MN B A— C 1 E t の共蒸着層は全面に渡り M N B A— E t単結晶基板層と 屈折主軸を揃えて単結晶化しているこ とが確認できた。 また、 反射干渉顕微鏡による観察から、 成長した MN B A - MN B A - C l E t 同形置換単結晶層表面は光学的 に平滑な面であるこ とを確認した。
[0368] 以上のようにしてパター ン成長した MN B A · MN B A - C 1 E t同形置換単結晶パ夕ーン層である、 幅 1 0 / m、 厚さ 3. 5 / mのリ ッ ジ型 3次元導波路を有する 試料の端面を研磨し、 H e — N e レーザからの 6 3 3 n m光を端面結合により屈折主軸に平行に T E または T M モー ドで結合したところ、 両モー ドとも良好に導波す ることがわかった。
[0369] 上述のパターン層を有する MN B A— E t ZMN B A • MN B A - C 1 E t積層型有機非線形光学結晶体をォ ーブン中で 1 2 0 °Cまで加熱し、 その後、 取り出して放 冷したが破壌 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生せず、 上述の導波実験を繰り返して、 結晶歪みなど光学的特性 に顕著に悪影響を与える変化が起きないこ とを確認した。
[0370] さ らに、 ノ、。ターン層を有する MN B A— E t ZMN B A - MN B A - C l E t積層型有機非線形光学結晶体に つき、 以下のよ う に MN B A— E tの気相へテロ ' ェピ タキシャル成長による積層を続けた。
[0371] 上記の MN B A— E t ZMN B A積層型有機非線形光 学結晶体を再び銅製加熱基板上にバタ一ン層と反対側の 面で固定した。 この試料を真空蒸着装置内の真空蒸着ボ 一 卜の上方にセッ ト し、 約 1 0 0 °Cまで加熱した。
[0372] 1 0— 6T o r rまで排気後、 MN B A— E t を蒸着した 蒸着時の真空度は、 約 5 X 1 0— 4T o r rであった。 蒸 着速度は、 約 1 0 の厚さになるまで約 1 O AZsec で蒸着した。
[0373] 以上の後、 試料を真空蒸着装置内から取り出した。 M N B A— E tを蒸着した MN B A · M N B A - C 1 E t パター ン層を有する MN B A— E t ZMN B A · M N B A - C 1 E t積層型有機非線形光学結晶体は全面透明の ままであった。 さ らに銅製加熱基板から取り外し偏光顕 微鏡観察により、 偏光特性を調べたところ、 全面に渡つ て透光性、 消光特性に MN B A— E ΐ蒸着前と比較して 変化が見られず、 M N B A— E t蒸着層は全面に渡り Μ N B A— E t単結晶基板層および MN B A · MN B A— C 1 E tパター ン層と屈折主軸を揃えて単結晶化してい るこ とが確認できた。
[0374] 再び端面研磨後、 MN B A · M N B A - C 1 E t 同 形置換単結晶パター ン層であるライ ン/スペース ' バタ — ンの埋め込み型 3次元導波路に H e 一 N e レーザから の 6 3 3 n m光を屈折主軸に平行に T ff または TM モー ドで結合したところ、 両モ一 ドと も良好に導波するこ と 力くゎカヽつた o
[0375] 上述の MN B A— E t /M N B A · M N B A - C 1 E t /MN B A - E t積層型有機非線形光学結晶体をォー ブン中で 1 2 0 °Cまで加熱し、 その後、 取り出して放冷 したが破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生せず、 上述の導波実験を繰り返して、 結晶歪みなど光学的特性 に顕著に悪影響を与える変化が起きないこ とを確認した。
[0376] (実施例 1 6 )
[0377] アル ミ ニウムマス ク による X · Y分岐導波路を有する M N B A - E t /UN B A · M N B A - C 1 E t積層型 有機非線形光学結晶体の製造 :
[0378] サイズ 3 0 mnix l 2 mnix 9. 5 mπlのMN B A— E t単 結晶の y—カ ツ ト研磨面に、 厚さ約 9 0 0 O Aとなるま でアル ミ 二ゥムを蒸着した。
[0379] その後、 アルミ ニウム層表面に、 厚さ約 1. 5 mの キノ ンジアジ ド系ポジ型フォ ト レジス 卜から成る幅 5 〃 mの X型および Y型窓開きバタ一ンを形成した。
[0380] フ エ リ シア ン化力 リ ゥム Z水酸化力 リ ゥム (それぞれ 4 wt%. 1 wt%) 水溶液によりアルミ ニウム層を選択的 にエッチングした。
[0381] 次いで、 レジス ト · パターンを露光、 現像液に可溶化 して除去した。
[0382] 作製した X型および Y型窓開きのアルミ ニウム · バタ ー ン ' マスクを有する MN B A— E t単結晶層に、 銅製 加熱基板を約 1 2 5 °Cに加熱した以外は実施例 1 3 と全 く 同様にして、 MN B A · M N B A - C 1 E t気相へテ 口 · ェピタキシャル同形置換結晶層を約 3. 0 /i mの厚 さになるまで成長させた。
[0383] 試料を銅製加熱基板から取り外し、 顕微鏡観察した。 アルミニウム ' パターン · マスク上には、 殆ど微結晶な どは付着していなかつた。
[0384] 再び、 フ ェ リ シア ン化カ リ ウムノ水酸化カ リ ウム水溶 液 (それぞれ 2 wt%、 2 wt%) によりアルミニウム層を エッチングし、 完全に除去した。 水でリ ンスし、 乾燥し た。
[0385] 偏光顕微鏡観察により偏光特性を調べたところ、 透光 性、 消光特性に蒸着前と比較して変化が見られず、 M N B Aと M N B A— C 1 E t の共蒸着層は M N B A— E t 単結晶層と屈折主軸を揃えて単結晶化したこ とが確認で きた。 また、 反射干渉顕微鏡による観察から、 成長した M N B A * M N B A— C 1 E t 同形置換単結晶層表面は 光学的に平滑な面であるこ とを確認した。
[0386] 端面研磨後、 M N B A · Μ Ν Β Α - C 1 E t 同形置換 単結晶層である X型および Y型リ ッ ジ型 3次元導波路に H e — N e レーザからの 6 3 3 n m光を屈折主軸に平行 に T E または T M モ一 ドで結合したところ、 両モ一 ドと も良好に導波することがわかった。
[0387] 上述の X · Y分岐導波路を有する M N B A— E t ZM N B A - M N B A - C l E t積層型有機非線形光学結晶 体をォーブン中で 1 2 0 °Cまで加熱し、 放冷したが、 破 壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生せず、 上述の導 波実験を繰り返して、 結晶歪みなど光学的特性に顕著に 悪影響を与える変化が起きないこ とを確認した。
[0388] (実施例 1 Ί )
[0389] ゥエ ツ ト · エッチングによるパター ン層を有する M N
[0390] B A— E t /M N B A ' M N B A— C 1 E t積層型有機 非線形光学結晶体の製造 :
[0391] 実施例 1 3 と全く 同様に して、 約 5. O ^ m の厚さに 成長させた MN B A · M N B A - C 1 E t気相へテロ · ェピタキシャル同形置換単結晶層を有する、 MN B A— E t (y—カ ッ ト) ノ MN B A ' MN B A— C l E t積 層型有機非線形光学結晶体を作製した (サイズ 2 4 mmx 1 0 mm X 6. 5 mm) 。
[0392] 次に、 積層型有機非線形光学結晶体の MN B A - MN B A— C 1 E t同形置換単結晶層上に、 ス ピンナ—を用 いて、 キノ ンジアジ ド系ポジ型フ ォ ト レジス トを約 1
[0393] mの厚みに塗布し、 加熱乾燥後、 ライ ン部 1 0 z mス ペース部 4 0 〃 mを描いたフ ォ トマスクを通して露光し、 ポジ型レジス ト専用現像液を用いて現像し、 再び加熱乾 し i o
[0394] 得られたレジス ト · ノ、0ターンを ΜΝ Β Α · ΜΝ Β Α— C 1 E t 同形置換単結晶層上に有する MN B A— E t / MN B A - MN B A - C l E t積層型有機非線形光学結 晶体を、 攪拌状態にある体積比 1 Z 1の 1 , 2—ジク ロ 口エタ ンノシク 口へキサン混合エッチング溶液に室温 (約 2 5 °C) で浸潰し、 パターン · エッチングした。 約 2. 5分後、 積層型結晶体をエッチング溶液から引上げ、 シクロへキサンでリ ンスし、 乾燥した。 さ らに、 全面を 露光し、 ポジ型レジス ト専用現像液に可溶性となったレ ジス ト · パターンを溶解、 除去し、 水でリ ンスし、 乾燥 した。 偏光顕微鏡により再び観察したところ、 良好なラ イ ン Zスぺ一ス ' ノ、。タ ー ンが形成されている こ とがわか つん。 以上のように して MN B A · M N B A - C 1 E t 同形 置換単結晶層から形成された幅 1 0 cz m、 厚さ 5 z mの リ ッ ジ型 3次元導波路を有する試料の端面を研磨し、 H e - N e レーザからの 6 3 3 n m光を端面結合により屈 折主軸に平行に τΕ または τΜ モー ドで結合したところ、 両モ— ドと も良好に導波することがわかった。
[0395] 上述のパター ン層を有する MN B A— E t ZMN B A • MN B A - C 1 E t積層型有機非線形光学結晶体をォ —ブン中で 1 2 0 °Cまで加熱し、 その後、 取り出して放 冷したが破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生せず、 上述の導波実験を繰り返して、 結晶歪みなど光学的特性 に顕著に悪影響を与える変化が起きないこ とを確認した。
[0396] MN B A - M N B A - C 1 E t 同形置換単結晶層から 形成されたパター ン層を有する MN B A— E t ZMN B A - MN B A - C l E t積層型有機非線形光学結晶体の 一部を切り出し、 電子顕微鏡によりエッチング形状およ びエッチング深さを観察した。 断面観察によれば、 パ夕 — ン層は異形台形をしており、 またエッチング深さは約 5 mであって、 ほぼ同形置換単結晶層の厚み程度であ つた。
[0397] (実施例 1 8 )
[0398] 実施例 1 4 と全く 同様にして、 サイズ 2 0 im 1 0 mm X 7顔の MN B Aノ MN B A— C 1 E t I · M N B A - E t † ZMN B A - E t積層型有機非線形光学結晶体を - - 作製した。 MN B A— C l E t I · M N B A - E t †気 相へテロ · ェピタキシャル同形置換単結晶層の厚みは約 5. 0 m、 その上の MN B A— E t単結晶層の厚みは 約 5. 0 // mと した。
[0399] 厚さ約 1. 5 μ πιのキノ ンジアジ ド系ポジ型フオ ト レ ジス トの幅 5 jcz mの X型および Υ型パター ンを ΜΝ Β Α 一 E t成長単結晶層側に形成した。
[0400] 上述の積層型結晶体をレジス ト · パターン側から リ ア クティ ブ ' イオン ' エッチングした。 エツチング条件は、 体積比 8 0ノ 3 0のテ トラ フロロメ タ ン Z酸素の混合ガ スを用いて、 真空チヤ ンバ—内真空度 0. 0 7 5
[0401] T o r r . 電極間電力 0. 6 4 W/ αί、 積層型結晶体側 電極を水冷し、 一定温度 ( 3 0 °C) にて行なった。
[0402] エッチング後、 積層型結晶体の全面を露光し、 ポジ型 レジス ト専用現像液に可溶性となったレジス ト · パター ンを溶解、 除去し、 水でリ ンスし、 乾燥した。 偏光顕微 鏡により観察したところ、 良好な X型および Y型パター ンが形成され、 かつ、 これらパターンは MN B A単結晶 基板層-と屈折主軸を揃えた単結晶であることがわかった。
[0403] 端面研磨後、 MN B A— C l E t i · M N B A - E t † 同形置換単結晶層である X型および Y型リ ッ ジ型 3次 元導波路に H e - N e レーザからの 6 3 3 n m光を屈折 主軸に平行に τΕ または τΜ モ— ドで結合したところ、 両モ一 ドと も良好に導波することがわかった。
[0404] 上述のパター ン層を有する MN B AZMN B A— C 1 E t I · M N B A - E t † ZMN B A— E t積層型有機 非線形光学結晶体をオーブン中で 1 2 0 °Cまで加熱し、 その後、 取り出して放冷したが破壊 (クラ ッ ク発生、 剥 離、 脱落) は発生せず、 上述の導波実験を繰り返して、 結晶歪みなど光学的特性に顕著に悪影響を与える変化が 起きないこ とを確認した。
[0405] 電子顕微鏡によ り MN B A— C 1 E t i · M N B A - E t † 同形置換単結晶層である X型および Y型リ ッ ジ型 3次元導波路 (パター ン層) のエッ チング形状およびェ ツチング深さを観察した。 断面観察によれば、 MN B A 3次元導波路は矩形をしており、 またエッチング深さは 約 1 0 〃 mであって、 ほぼ MN B A— E t成長単結晶と MN B A— C 1 E t I · M N B A - E t † 同形置換単結 晶層の厚みの和程度であった。
[0406] (実施例 1 9 )
[0407] 溶液法による MN B A— E t ZMN B A · MN B A— C 1 E t積層型有機非線形光学結晶体の製造 :
[0408] 光学的に平滑な y —カ ッ ト ( { 0 1 0 } , a c面) M N B A— E t単結晶 (サイズ 2 2 x 8 x 0. 8 mm) か ら、 以下のようにして、 MN B A · M N B A - C 1 E t 単結晶層を溶液相へテロ · ェピタキシャルで成長させた 約 1 容積の 3つ口蓋付き円筒型ガラス容器に、 約 1 4. 0 gの MN B A粉末結晶と約 1 9. O gの MN B A - C 1 E t粉末結晶とを約 5 0 0 mlのク ロ口ホルムに - - 温時完全に溶解した溶液を入れた。 蓋の 3つ口のうち、 2つを乾燥窒素ガスの導入口と排出口と し、 残りの 1つ の口にシ リ コ ンゴム栓を して、 白金線をこのシ リ コ ンゴ ム栓に通し、 その先に上述の y—カッ ト MN B A— E t 単結晶体を溶液に接触しないように吊した。 蓋を閉めて 容器内をク ロ口ホルムの雰囲気と し、 乾燥窒素ガスを約 2 ml Z分の割合で通じ、 そのまま 2 日間、 室温 (約 2 5 °C) で静置し、 若干の MN B A— E t結晶をスロー · ェ バポレーシ ヨ ンにより折出させ、 溶液を落ち着かせた。
[0409] その後、 上述の MN B A - E t単結晶を、 その
[0410] { 0 1 0 } 面の約半分の面積が MN B A · MN B A— C 1 E t ク ロ口ホルム溶液に浸漬されるように白金線を降 下させ、 スロー ' エバポレーシヨ ンを続けた。 約 1時間 後に MN B A— E t単結晶を MN B A · M N B A - C 1 E t ク ロ口ホルム溶液から引上げ、 シクロへキサンダイ ソプロパノ ールの 1 : 1混合溶媒、 次にシク ロへキサン の順で積層型結晶体を洗浄し、 乾燥した。
[0411] { 0 1 0 } 面の MN B A ' MN B A— C l E t クロ口 ホルム溶液に漬かっていた部分も漬かっていなかった部 分も全面透明のままであった。 反射顕微鏡観察によれば、 漬かっていた部分と漬かっていなかった部分の間で膜厚 段差が生じていた。 この膜厚段差を触針法により測定し たところ、 { 0 1 0 } 面で約 6. 0 〃 m、 の厚さであつ た。 さ らに偏光顕微鏡観察により、 { 0 1 0 } 面の偏光 特性を調べたところ、 両面の膜厚増大部分 (MN B A · MN B A - C 1 E t クロ口ホルム溶液に漬かっていた部 分) もそうでない部分 (漬かっていなかった部分) も透 光性、 消光特性において変化が見られず、 溶液に漬かつ ていた部分の全面に渡り MN B A · M N B A - C 1 E t 単結晶層が積層型結晶体に屈折主軸を揃えて形成されて いることが確認できた。
[0412] 上述の MN B A— E t ZMN B A · M N B A - C 1 E t積層型有機非線形光学結晶体をオーブン中で 1 2 0 °C まで加熱し、 その後、 取り出して放冷したが破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生しなかった。
[0413] (実施例 2 0 )
[0414] 溶液法による MN B AZMN B A · M N B A - C 1 E t積層型有機非線形光学結晶体の製造 :
[0415] 光学的に平滑な y —カ ッ ト ( { 0 1 0 } , a c面) M N B A単結晶 (サイズ 1 0 x 8 x 0. 8 mm) を用いて 実施例 1 と同様に、 MN B A · M N B A - C 1 E t単結 晶層の溶液相へテロ ' ェピタキシャル成長を行なった。
[0416] 約 1. 5時間後、 膜厚増大は { 0 1 0 } 面で約
[0417] 1 1. 0 / mであった。 さ らに偏光顕微鏡観察から、 { 0 1 0 } 面の溶液に漬かっていた部分の全面に渡り M N B A · MN B A— C 1 E t単結晶層が積層型結晶体に 屈折主軸を揃えて形成されているこ とが確認できた。
[0418] 上述の MN B AZMN B A · M N B A - C 1 E t積層 型有機非線形光学結晶体をオーブン中で 1 2 0 °Cまで加 - - 熱し、 その後、 取り出して放冷したが破壊 (クラ ッ ク発 生、 剥離、 脱落) は発生しなかった。
[0419] (実施例 2 1 )
[0420] 溶液法および溶融法による MN B AZMN B A - M N B A - C 1 E t /M N B A · MN B A - E t積層型有機 非線形光学結晶体の製造 :
[0421] 実施例 2 0で液相へテロ · ェピタキシャル成長により 得た光学的に平滑な { 0 1 0 } 面を持つ MN B AZMN B A - MN B A - C l E t積層型有機非線形光学結晶体 を用いて、 MN B A · MN B A— E tの溶融相へテロ · ェピタキシャル成長を観察した。 ホッ ト · プレー トを備 えた偏光顕微鏡の視野内に、 スライ ドグラスに乗せた M N B と MN B A— E tのモル比 3 : 7で混合した粉末 結晶を置き、 1 7 7 °Cまで昇温して混合粉末結晶を溶融 した後、 1 7 0. 5 °Cまで温度を下げ、 一定に保った。 予め、 スライ ドグラスの別の場所で加熱され、 ほぼ同温 度となっている MN B A/MN B A · M N B A - C 1 E t積層型有機非線形光学結晶体 (MN B Aの融点 1 9 4 °C付近、 MN B A— C l E tの融点 1 9 4〜 1 9 6 °C) を移動させ、 その光学的に平滑な { 0 1 0 } 面が、 MN B A - MN B A - E tの融液と接触するようにした。 ホ ッ ト , プレー トの温度を約 0. l °CZiniii の速度で降温 すると、 MN B AZMN B A · ΜΝ Β Α— C 1 E t積層 型有機非線形光学結晶体の { 0 1 0 } 面で結晶成長が起 - - こ るこ とが観察され、 しかも偏光特性から基板層である 積層型結晶体のそれぞれの面と同一の屈折主軸方位を有 する単結晶成長であるこ とが確認できた。
[0422] 温度を 1 6 8. 5 °C付近で一定に保ち、 MN B A · Μ N B A— E tの単結晶層を成長させた。 5分後、 膜厚増 大は { 0 1 0 } 面で約 2 5 0 / mであった。
[0423] (実施例 2 2 )
[0424] アル ミ ニウムマスク による X · Y分岐導波路バタ ― ン 層を有する MN B A— E t ZMN B A . MN B A— C 1 E t積層型有機非線形光学結晶体の製造 :
[0425] サイズ 1 0 ΙΪΙΠΙΧ 1 2 Χ 9. 5 の MN B A— E t単 結晶の y—カ ツ ト研磨面に、 厚さ約 2 0 0 0 O Aとなる までアルミ ニウムを蒸着した。 その後、 アルミニウム層 表面に、 厚さ約 1. 5 ^ mのキノ ンジアジ ド系ポジ型フ ォ ト レ ジス トから成る幅 4 0 〃!!!の 型ぉょび丫型窓開 きパターンを形成した。 フェ リ シアン化カ リ ウム z水酸 ィ匕カ リ ウム (それぞれ 4 wt%、 1 wt%) 水溶液によりァ ルミ 二ゥム層を選択的にエ ッ チ ングした。
[0426] 次いで、 レジス ト · パター ンを露光、 現像液に可溶化 して除去した。
[0427] 作製した X型および Y型窓開きのアルミ ニウム · パ夕 —ン · マスクを有する MN B A— E t単結晶層に、 実施 例 1 9 と同様にして、 溶液相で MN B A ' MN B A— C 1 E t 同形置換結晶層を約 1 5分間、 ヘテロ · ェピタキ シ ャ ル成長させた。
[0428] 取り出して、 イ ソプロパノ ール : n —へキサン ( 1 : 1 ) で洗浄し、 顕微鏡観察したところ、 成長層の厚さは 約 2 // mであり、 アルミニウム · ノ、0ターン · マスク上に は、 殆ど微結晶などは付着していなかった。
[0429] 再び、 フ ヱ リ シア ン化カ リ ウム Z水酸化カ リ ウム水溶 液 (それぞれ 2 wt%、 2 wt%) によりアル ミ ニウム層を エッチングし、 完全に除去した。 水でリ ンスし、 乾燥し た。
[0430] 偏光顕微鏡観察により偏光特性を調べたところ、 透光 性、 消光特性に成長前と比較して変化が見られず、 M N B Aと M N B A— C l E t の同時成長層は基板に用いた M N B A - E t単結晶層と屈折主軸を揃えて単結晶化し たこ とが確認できた。 また、 反射干渉顕微鏡による観察 から、 成長した M N B A ' M N B A — C l E t 同形置換 単結晶層表面は光学的に平滑な面であることを確認した c 端面研磨後、 M N B A · M N B A - C 1 E t 同形置換 単結晶層である X型および Y型リ ッ ジ型 3次元導波路に H e — N e レーザからの 6 3 3 n m光を屈折主軸に平行 に T E または T M モ一 ドで結合したところ、 両モー ドと も良好に導波するこ とがわかった。
[0431] 上述の X · Y分岐導波路を有する M N B A — E t /M N B A - M N B A - C l E t積層型有機非線形光学結晶 体をオーブン中で 1 2 0 °Cまで加熱し、 放冷したが、 破 壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生せず、 上述の導 波実験を繰り返して、 結晶歪みなど光学的特性に顕著に 悪影響を与える変化が起きないこ とを確認した。
[0432] (実施例 2 3 )
[0433] ウエ ッ ト ' エッ チングによるパタ 一 ン層を有する M N B A— E t /MN B A · M N B A - C 1 E t積層型有機 非線形光学結晶体の製造 :
[0434] 実施例 1 9 と全く 同様にして、 約 5. 0 〃m の厚さに 液相へテ口 · ェピタキシャル成長させた MN B A . MN B A— C l E t 同形置換単結晶層を有する、 MN B A— E t (y—カ ッ ト) ΖΜΝ Β Α · ΜΝ Β Α— C l E t積 層型有機非線形光学結晶体を作製した (サイズ 2 2 mnix 8 mm X 0. 8 mm; 0
[0435] 次に、 積層型有機非線形光学結晶体の MN B A · MN B A— C l E t同形置換単結晶層上に、 ス ピンナーを用 いて、 キノ ンジア ジ ド系ポジ型フ ォ ト レジス トを約 1 ; cz mの厚みに塗布し、 加熱乾燥後、 ライ ン部 1 0 // mス ペース部 4 0 /z mを描いたフ ォ トマスクを通して露光し、 ポジ型レジス ト専用現像液を用いて現像し、 再び加熱乾 燥した。
[0436] 得られた レジス ト · ノ、0タ ー ンを MN B A · MN B A— C 1 E t 同形置換単結晶層上に有する MN B A— E t / MN B A - MN B A - C l E t積層型有機非線形光学結 晶体を、 攪拌状態にある体積比 1 / 1の 1, 2 —ジク ロ 口エタ ンノシク ロへキサン混合エッ チ ング溶液に室温 (約 25 °C) で浸漬し、 パターン · エッチングした。 約 2. 5分後、 積層型結晶体をエッチング溶液から引上げ、 - シク ロへキサンでリ ンス し、 乾燥した。 さ らに、 全面を 露光し、 ポジ型レジス ト専用現像液に可溶性となったレ ジス ト · パター ンを溶解、 除去し、 水でリ ンスし、 乾燥 した。 偏光顕微鏡により再び観察したところ、 良好なラ ィ ン Zスペース · パタ ー ンが形成されている こ とがわか つた o
[0437] 以上のようにして MN B A · ΜΝ Β Α— C 1 E t同形 置換単結晶層から形成された幅 l O ^ m、 厚さ 5 mの リ ッ ジ型 3次元導波路を有する試料の端面を研磨し、 H e — N e レーザからの 6 3 3 n m光を端面結合により屈 折主軸に平行に τΕ または τΜ モー ドで結合したところ、 両モ— ドとも良好に導波するこ とがわかった。
[0438] 上述のパター ン層を有する MN B A— E t ZMN B A • MN B A - C 1 E t積層型有機非線形光学結晶体をォ ーブン中で 120 °Cまで加熱し、 その後、 取り出して放 冷したが破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生せず、 上述の導波実験を繰り返して、 結晶歪みなど光学的特性 に顕著に悪影響を与える変化が起きないことを確認した。
[0439] MN B A · ΜΝ Β Α— C 1 E t同形置換単結晶層から 形成されたパター ン層を有する MN B A— E t /MN B Α · ΜΝ Β Α— C l E t積層型有機非線形光学結晶体の 一部を切り出し、 電子顕微鏡によりエッチング形状およ びエッ チング深さを観察した。 断面観察によれば、 パ夕 - 9-
[0440] —ン層は異形台形をしており、 またエッチング深さは約 5 ^ mであって、 ほぼ同形置換単結晶層の厚み程度であ つた。 (実施例 2 4 )
[0441] パター ン層を有する MN B A— E t ZMN B A積層型 有機非線形光学結晶体の製造 ;
[0442] ジメチルァセ トア ミ ド溶液から温度降下法により成長 させた MN B A— E tの結晶 (サイズ 3 5 mm x 1 8 mm X 1 2 mm) を偏光顕微鏡観察し、 この結晶が単結晶である ことがわかった。 さ らに、 X線回折によって最も広い結 晶面が { 0 1 0 } 面であるこ とがわかった。 ( 0 1 0 ) 面および ( 0— 1 0 ) 面をダイヤモン ド粉で研磨し、 光 学的に平滑な面を出した。
[0443] 偏光顕微鏡によるコノスコープ像観察から、 屈折主軸 の一つが { 0 1 0 } 面に垂直であることが分かった。
[0444] この様にして得た光学的平滑面を持つ MN B A— E t 単結晶を { 0 1 0 } 成長基板層と して、 以下のように M N B Aの気相へテロ · ェピタキシャル成長によるパター ン成長を行なった。
[0445] MN B A— E t単結晶 { 0 1 0 } 成長基板層上に、 ス ピンナーを用いて、 キノ ンジアジ ド系ポジ型フォ ト レジ ス トを約 5 /z mの厚みに塗布し、 加熱乾燥後、 ライ ン部 4 0 //mスぺ一ス部 1 0 tz mを描いたフ ォ ト マスクを通 して露光し、 ポジ型レジス ト専用現像液を用いて現像し、 0- 再び加熱乾燥した。
[0446] 上記のレジス ト · パター ン ' マスクを { 0 1 0 } 成長 面に持つ MN B A— E t単結晶成長基板層を銅製加熱基 板上に固定した。 この試料を真空蒸着装置内の真空蒸着 ボー トの上方にセッ ト し、 銅製加熱基板温度を約 9 5 °C と した。 1 0— 6T o r r まで排気後、 MN B Aを蒸着し た。 蒸着時の真空度は、 約 4. 5 X 1 0— 4T o r rであ つた。 蒸着速度は、 ボー ト電圧の加減により真空蒸着ボ 一 卜の温度を調節し、 約 2 0. O AZsec と した。 堆積 膜厚は水晶発振子型膜厚モニタ ーにより監視し、 約 3. 5 mの厚さになるまで蒸着した。
[0447] 以上の後、 試料を真空蒸着装置内から取り出した。 試 料を銅製加熱基板から取り外し、 顕微鏡観察した。 レジ ス ト , パター ン上は、 微結晶が付着していた。
[0448] 積層型結晶体の全面を露光し、 ポジ型レジス ト専用現 像液に可溶性となったレジス ト ' パター ンを溶解、 除去 し、 水でリ ンスし、 乾燥した。 偏光顕微鏡観察により偏 光特性を調べたところ、 透光性、 消光特性に蒸着前と比 較して変化が見られず、 MN B A蒸着層は全面に渡り M N B A— E t単結晶基板層と屈折主軸を揃えて単結晶化 している こ とが確認できた。 また、 反射干渉顕微鏡によ る観察から、 成長した MN B A単結晶層表面は光学的に 平滑な面であることを確認した。
[0449] 以上のようにしてパターン成長した MN B A単結晶パ ター ン層から形成された幅 1 0 〃 m、 厚さ 3. の リ ッ ジ型 3次元導波路 (MN B Aパター ン層) を有する 試料の端面を研磨し、 H e — N e レーザからの 6 3 3 n m光を端面結合により屈折主軸に平行に T ff または TM モ一 ドで結合したところ、 両モ一 ドと も良好に導波 するこ とがわかった。 すなわち、 屈折率の関係は、 MN B A単結晶層〉 MN B A - E t単結晶層であった。
[0450] 上述の MN B Aパター ン層を有する MN B A— E t / MN B A積層型有機非線形光学結晶体をォーブン中で 1 2 0 °Cまで加熱し、 その後、 取り出して放冷したが破 壌 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生せず、 上述の導 波実験を繰り返して、 結晶歪みなど光学的特性に顕著に 悪影響を与える変化が起きないこ とを確認した。
[0451] さ らに、 MN B Aパター ン層を有する MN B A— E t ZMN B A積層型有機非線形光学結晶体につき、 以下の ように MN B A— E t の気相へテロ · ェピタキシャル成 長による積層を続けた。
[0452] 上記の MN B A— E t ZMN B A積層型有機非線形光 学結晶体を再び銅製加熱基板上にパタ一 ン層が被蒸着面 になるように固定した。 この試料を真空蒸着装置内の真 空蒸着ボー トの上方にセッ ト し、 約 1 0 0 °Cまで加熱し た。 2 x l O _6T o r r まで排気後、 MN B A— E t を 蒸着した。 蒸着時の真空度は、 約 5 X 1 0 "6T o r rで あった。 蒸着速度は、 約 1 O ^ mの厚さになるまでは約 1 O A/sec と し、 以後、 約 5 0 AZsee で結局約 3 0 mの厚さになるまで蒸着した。 以上の後、 試料を真 空蒸着装置内から取り出した。 MN B A— E t を蒸着し た MN B A— E t /MN B A積層型有機非線形光学結晶 体は全面透明のままであった。 さ らに銅製加熱基板から 取り外し偏光顕微鏡観察により、 偏光特性を調べたとこ ろ、 全面に渡って透光性、 消光特性に MN B A— E t蒸 着前と比較して変化が見られず、 MN B A— E t蒸着層 は全面に渡り MN B A— E t単結晶基板層および MN B Aパターン層と屈折主軸を揃えて単結晶化していること が確認できた。
[0453] 再び端面研磨後、 MN B A単結晶層から形成されたラ ィ ン スペース · パター ンの埋め込み型 3次元導波路に H e — N e レーザからの 6 3 3 n m光を屈折主軸に平行 に T E または τΜ モー ドで結合したところ、 両モ一 ドと も良好に導波することがわかった。
[0454] 上述の MN B Aパター ン層を有する MN B A— E t / MN B AZMN B A— E t積層型有機非線形光学結晶体 をオープン中で 1 2 0 °Cまで加熱し、 その後、 取り出し て放冷したが破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生 せず、 上述の導波実験を繰り返して、 結晶歪みなど光学 的特性に顕著に悪影響を与える変化が起きないことを確
[0455] (実施例 2 5 )
[0456] MN B A— C 1 E tパター ン層を有する MN B A— E t /UN B A/MN B A - C 1 E t および MN B A— E t ZMN B AZMN B A— C 1 E t ZMN B A - E t積 層型有機非線形光学結晶体の製造 ;
[0457] サイズ 3 1 mm X I 4 mm X 8. 5 mmの M N B A— E t 単結晶の { 0 1 0 } 研磨面に、 実施例 2 4 と全く 同様の 成長条件を用いて、 MN B Aの気相へテロ · ェピタキシ ャ ル成長を約 5. 0 mの厚さになるまで行ない、 光学 的に良質の MN B A - E t /MN B A積層型有機非線形 光学結晶体を得た。
[0458] MN B A結晶層表面に厚さ約 4. 5 〃 mのキノ ン ジァ ジ ド系ポジ型フォ ト レジス 卜の幅 5 // mの X型および Y 型窓開きパター ンを有する MN B A— E t /MN B A積 層型有機非線形光学結晶体を得た。
[0459] 真空蒸着装置内の真空蒸着ボー 卜の上方にレ ジス ト · パター ンを有する MN B A単結晶層を下にしてセッ 卜 し、
[0460] 2 X 1 0 "DT 0 r rまで排気後、 銅製加熱基板を約 9 5 °Cに加熱し、 しかる後に MN B A— C l E t の気相へテ 口 · ェピタキシャル成長を行なつた。
[0461] 蒸着時の真空度は、 約 3. 2 x l O _4T o r rであつ た。 蒸着速度は、 約 8. O A/sec と した。 堆積膜厚が 約 3. 5 〃 mの厚さになるまで蒸着した。
[0462] 以上の後、 試料を真空蒸着装置内から取り出した。 試 料を銅製加熱基板から取り外し、 顕微鏡観察した。 レジ ス ト · パター ン上は、 微結晶が付着していた。
[0463] 積層型結晶体の全面を露光し、 ポジ型レジス ト専用現 像液に可溶性となったレジス ト ' パターンを溶解、 除去 し、 水でリ ンス し、 乾燥した。 偏光顕微鏡観察により偏 光特性を調べたところ、 透光性、 消光特性に蒸着前と比 較して変化が見られず、 MN B A— C 1 E t蒸着層は M N B A— E t /MN B A積層型有機非線形光学結晶体と 屈折主軸を揃えて単結晶化したことが確認できた。 また、 反射干渉顕微鏡による観察から、 成長した MN B A— C 1 E t単結晶層表面は光学的に平滑な面であるこ とを確
[0464] § I ヤー 端面研磨後、 MN B A— C 1 E t単結晶層から形成さ れた X型および Y型リ ッ ジ型 3次元導波路に、 H e— N e レーザからの 6 3 3 n m光を屈折主軸に平行に T E ま たは TM モ一 ドで結合したところ、 両モー ドと も良好に 導波するこ とがわかつた。
[0465] すなわち、 屈折率の関係は、
[0466] MN B A— C l E t単結晶層〉 MN B A単結晶層であつ た。
[0467] 上述の MN B A— C 1 E tパター ン層を有する MN B A— E t /MN B A/MN B A - C 1 E t積層型有機非 線形光学結晶体をオーブン中で 1 2 0 °Cまで加熱し、 放 冷したが、 破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生せ ず、 上述の導波実験を繰り返して、 結晶歪みなど光学的 特性に顕著に悪影響を与える変化が起きないことを確認 した。
[0468] 次に、 約 3 O ^ mの厚さになるまで MN B A— E tを MN B A— C 1 E tパターン層側に蒸着した。 銅製加熱 基板は約 1 0 0 °Cに加熱し、 2 x l O _6T o r rまで排 気後、 MN B A— E tを蒸着した。 蒸着時の真空度は、 約 3. 0 X 1 0— 6T o r rであった。 蒸着速度は、 約 1 0 / mの厚さになるまでは約 5 A7se(; と し、 以後、 約 2 O A sec で結局約 3 0 〃 mの厚さになるまで蒸着し 7 o
[0469] 偏光顕微鏡観察から蒸着 MN B A— E tの試料全面に 渡る良好なェピタキシャル成長を確認した。
[0470] 端面研磨後、 MN B A— C 1 E t単結晶層から形成さ れた X型および Y型埋め込み型 3次元導波路に H e — N e レーザからの 6 3 3 n m光を屈折主軸に平行に TE ま たは τΜ モ一 ドで結合したところ、 両モー ドとも良好に 導波するこ とがわかつた。
[0471] すなわち、 屈折率の関係は、
[0472] MN B A— C l E t単結晶層〉 MN B A単結晶層、 MN
[0473] B A— E t単結晶層であつた。
[0474] この MN B A— C 1 E tパ夕一 ン層を有する MN B A — E t /MN B A/MN B A - C 1 E t ZMN B A— E t積層型有機非線形光学結晶体をォ -ブン中で 1 2 0 °C まで加熱し、 その後、 取り出して放冷したが破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生せず、 上述の導波実験を 繰り返して、 結晶歪みなど光学的特性に顕著に悪影響を 与える変化が起きないことを確認した。 (実施例 2 6 ) パター ン層を有する MN B A— E t ZMN B A積層型 有機非線形光学結晶体の製造 ;
[0475] 光学的に平滑な { 0 1 0 } 面を持つ MN B A— E tの 単結晶 (サイズ 2 9 mmx 6 ninix 4. 4 mm) に、 以下のよ う に して、 さ らに M N B Aの溶液相へテロ · ェピタキシ ャル成長によるパター ン成長を行なった。
[0476] まず、 実施例 2 4 と同様にして、 MN B A— E t単結 晶 { 0 1 0 } 成長基板層上に、 ス ピンナーを用いて、 キ ノ ンジアジ ド系ポジ型フ ォ ト レジス トを約 5 z mの厚み に塗布し、 加熱乾燥後、 ライ ン部 4 0 /mスペース部 1 0 / mを描いたフ ォ トマスクを通して露光し、 ポジ型 レジス ト専用現像液を用いて現像し、 再び加熱乾燥し、 ポジ型フ ォ ト レジス ト ' パタ ー ン · マスクを { 0 1 0 } 成長面に持つ MN B A— E t単結晶成長基板層を得た。
[0477] 約 1 容積の 3つ口蓋付き円筒型ガラス容器に、 約 2 8. 0 gの MN B A粉末結晶を約 5 0 0 mlのク ロロホ ルムに温時完全に溶解した溶液を入れた。 蓋の 3つ口の うち、 2つを乾燥窒素ガスの導入口と排出口と し、 残り の 1つの口にシ リ コ ンゴム栓を して、 白金線をこのシ リ コ ンゴム栓に通し、 その先に上述の レジス ト ' パタ ー ン • マスクを { 0 1 0 } 成長面に持つ M N B A— E t単結 晶成長基板層を溶液に接触しないように吊した。 蓋を閉 めて容器内をク ロ口ホルムの雰囲気と し、 乾燥窒素ガス を約 2 ml,分の割合で通じ、 そのまま 2 日間、 室温 (約 2 5 °C) で静置し、 過剰の MN B A結晶をスロ ー · エバ ポレーシヨ ンにより折出させ、 溶液を落ち着かせた。 その後、 レジス ト ' パターン · マスクを { 0 1 0 } 成 長面に持つ MN B A - E t単結晶成長基板層を、 MN B Aノク ロ口ホルム溶液に一部の基板層を残して浸漬し、 スロー · エバポレーシヨ ンを続けた。 約 2時間後にレジ ス ト . パターン · マスクを { 0 1 0 } 成長面に持つ MN B A— E t単結晶成長基板層を MN B AZク ロ口ホルム 溶液から引上げ、 シク ロへキサン Zイ ソプロパノ ールの 1 : 1混合溶媒、 次にシク ロへキサンの順で洗浄し、 乾 燥した。
[0478] 積層型結晶体の全面を露光し、 ポジ型レジス ト専用現 像液に可溶性となったレジス ト · パターンを溶解、 除去 し、 水でリ ンスし、 乾燥した。
[0479] 積層型結晶体は全面に渡って透明のままであった。 反 射顕微鏡観察によれば、 MN B A— E t基板単結晶層の 漬かっていた部分と漬かつていなかつた部分の間で膜厚 段差が生じていた。 この膜厚段差を触針法により測定し たところ、 約 2 0. 0 〃 mであった。
[0480] さ らに偏光顕微鏡観察により積層型結晶体の全体の偏 光特性を調べたと ころ、 MN B A— E t基板単結晶層お よび MN B Aパター ン層の膜厚増大部分 (MN B A— E t Zクロ口ホルム溶液に漬かっていた部分) もそうでな い部分 (漬かっていなかった部分) も透光性、 消光特性 において変化が見られず、 溶液に漬かっていた部分の全 面に渡り MN B A単結晶層が MN B A— E t基板単結晶 層に屈折主軸を揃えて形成されていることが確認できた ( 端面研磨後、 MN B Aパター ン層、 すなわち、 形成さ れたリ ッ ジ型 3次元導波路に H e — N e レーザからの 6 3 3 n m光を屈折主軸に平行に T E または TM モー ドで 結合したところ、 両モー ドとも良好に導波することがわ かった o
[0481] 上述の MN B Aパターン層を有する MN B A— E t / MN B A積層型有機非線形光学結晶体をォーブン中で 1 2 0 °Cまで加熱し、 その後、 取り出して放冷したが破 壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生しなかった。
[0482] (実施例 2 7 )
[0483] MN B A— C 1 E tノ、。夕一ン層を有する MN B Aノ M N B A - C l E t /MN B A - E t積層型有機非線形光 学結晶体の製造 ;
[0484] ジメ チルァセ トア ミ ド溶液から成長させ、 光学的に平 滑な { 0 1 0 } 研磨面を持つ MN B Aの単結晶 (サイズ 4 1 mi X I 2 mm X I . 1 mm) から、 実施例 2 5 と同様に 気相法による MN B A— C 1 E t のパターン成長によつ て、 MN B A— C l E tパター ン層を有する MN B AZ MN B A - C 1 E t積層型有機非線形光学結晶体を得て 後、 以下のようにして、 さ らに MN B A— E t の溶融相 ヘテロ · ェピタキシャル成長を行なった。
[0485] ホッ ト · プレー トを備えた偏光顕微鏡の視野内に、 ス ライ ドグラスに乗せた MN B A— E t粉末結晶を置き、 1 7 2 °Cまで昇温して MN B A - E t粉末結晶 (融点 1 6 9. 5〜 1 7 0 °C) を溶融した。 予め、 スライ ドグ ラスの別の場所で加熱され、 ほぼ同温度となっている M N B A— C 1 E tパター ン層を有する MN B AZMN B A - C 1 E t積層型有機非線形光学結晶体 (MN B Aの 融点 1 9 4 °C付近、 MN B A— C 1 E tの融点 1 9 4〜 1 9 6 °C) を移動させ、 MN B A— C 1 E tパター ン層 側の面が、 MN B A— E tの融液と接触するようにした。 ホッ ト · プレー トの温度を約 0. δ の速度で降 温すると、 融点直下という、 通常、 MN B A— E tの融 液単独では過冷却現象を示す温度領域 (冷却速度によつ ては、 次に出現するのはネマチッ ク液晶相である) から、 MN B A— C 1 E tパター ン層を有する MN B AZMN B A - C 1 E t積層型有機非線形光学結晶体の光学的に 平滑な { 0 1 0 } 面で結晶成長が起こるこ とが観察され、 しかも偏光特性から基板層である積層型結晶体の屈折主 軸方位を有する単結晶成長であることが確認できた。
[0486] この時、 MN B A— C 1 E tパター ン層上にも MN B A - E t単結晶層が成長した。
[0487] 温度を 1 6 8 °C付近で一定に保ち、 MN B A— E tの 単結晶層を成長させた。 3分後、 膜厚増大は面で約
[0488] 1 0 0 z mであった。
[0489] MN B A— E t融液から MN B A— C 1 E tパター ン 層を有する MN B Aノ MN B A— C 1 E t積層型有機非 線形光学結晶体を引き出し、 放冷した。 端面研磨後、 MN B A— C 1 E tノ、。ターン層、 すなわ ち、 形成された埋め込み型 3次元導波路に H e — N e レ 一ザからの 6 3 3 n m光を屈折主軸に平行に TE または TM モ一 ドで結合したところ、 両モー ドとも良好に導波 することがわかった。
[0490] 上述の MN B A— C 1 E tノ、。ター ン層を有する MN B A/MN B A - C 1 E t /M N B A - E t積層型有機非 線形光学結晶体をォーブン中で 1 2 0 °Cまで加熱し、 そ の後、 取り出して放冷したが破壊 (クラッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生しなかつた。
[0491] (実施例 2 8 )
[0492] MN B A— C 1 E tノ、0ター ン層を有する MN B A— E t /MN B A - C 1 E t積層型有機非線形光学結晶体の 製造 ;
[0493] サイズ 3 0 ninix l 2 nimx 9. 5 mmの M N B A— E t単 結晶の { 0 1 0 } 研磨面に、 厚さ約 9 0 0 0 Aとなるま でアルミ ニウムを蒸着した。
[0494] その後、 アルミニウム層表面に、 厚さ約 1. 5 mの キノ ンジアジ ド系ポジ型フォ ト レジス トから成る幅 5 mの X型および Y型窓開きバタ—ンを形成した。
[0495] フ ェ リ シアン化カ リ ウム Z水酸化カ リ ウム (それぞれ 4 wt%. 1 wt%) 水溶液によりアルミニウム層を選択的 にエツ チングした。
[0496] その後、 レジス ト · パターンを露光、 現像液に可溶化 一
[0497] して除去した。
[0498] 作製した X型および Y型窓開きのアルミニウム · パ夕 — ン · マスクを有する MN B A— E t単結晶層に、 MN B A - C 1 E tの気相へテロ · ェピタキシャル成長を以 下のようにして行なった。
[0499] 真空蒸着装置内の真空蒸着ボー 卜の上方にアルミ ニゥ ム · パタ ー ン · マスクを有する MN B A— E t単結晶層 を下にしてセッ ト し、 2 X 1 0— 6T o r rまで排気後、 銅製加熱基板を約 1 2 5 °Cに加熱し、 しかる後に MN B A— C 1 E tを堆積膜厚が約 3. O mの厚さになるま で蒸着した。
[0500] 蒸着時の真空度は、 約 3. l x l O— T o r rであつ た。 蒸着速度は、 約 2 8. O Aノ see と した。
[0501] 試料を銅製加熱基板から取り外し、 顕微鏡観察した。 アルミ ニウム · ノ、。ターン · マスク上には、 殆ど微結晶な どは付着していなかつた。
[0502] 再び、 フ ェ リ シア ン化カ リ ウム/水酸化カ リ ウム水溶 液 (それぞれ 2 wt%、 2 wt%) によりアルミ ニウム層を エッチングし、 完全に除去した。 水でリ ンスし、 乾燥し た。
[0503] 偏光顕微鏡観察により偏光特性を調べたところ、 透光 性、 消光特性に蒸着前と比較して変化が見られず、 MN B A - C 1 E t蒸着層は MN B A— E t単結晶層と屈折 主軸を揃えて単結晶化したこ とが確認できた。 また、 反 射干渉顕微鏡による観察から、 成長した MN B A— C 1 E t単結晶層表面は光学的に平滑な面であることを確認 した。
[0504] 端面研磨後、 MN B A— C 1 E t単結晶層から形成さ れた X型および Y型リ ッ ジ型 3次元導波路に H e - N e レーザからの 6 3 3 n m光を屈折主軸に平行に T E また は τΜ モー ドで結合したところ、 両モー ドとも良好に導 波することがわかつた。
[0505] 上述の MN B A— C 1 E tノ、0ター ン層を有する MN B A— E t ZMN B A— C l E t積層型有機非線形光学結 晶体をオーブン中で 1 2 0 °Cまで加熱し、 放冷したが、 破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生せず、 上述の 導波実験を繰り返して、 結晶歪みなど光学的特性に顕著 に悪影響を与える変化が起きないことを確認した。
[0506] (以下余白)
[0507] (実施例 2 9 )
[0508] MN B Aパター ン層を有する MN B A— E t /M N B Aおよび MN B A— E tノ MN B Aノ MN B A— E t積 層型有機非線形光学結晶体の製造 ;
[0509] MN B A— E t の結晶 (サイズ 2 5 mm X I I mm X
[0510] 8. 5 mm) をジメ チルァセ トア ミ ド溶液から温度降下法 により成長させた。
[0511] 偏光顕微鏡観察によってこの結晶が単結晶であること がわかった。 さ らに、 X線回折によって最も広い結晶面 が { 0 1 0 } 面であることがわかった。 ( 0 1 0 ) 面お よび ( 0— 1 0 ) 面をダイヤモン ド粉で研磨し、 光学的 に平滑な面を出した。 偏光顕微鏡によるコノ スコープ像 観察から、 屈折主軸の一つが { 0 1 0 } 面に垂直である こ とが分かつた。
[0512] この様に して得た光学的平滑面を持つ MN B A - E t 単結晶を基板層と して、 以下のように MN B Aの気相へ テロ · ェピタキシャル成長を行なつた。
[0513] 上記の基板層を銅製加熱基板上に固定した。 この試料 を真空蒸着装置内の真空蒸着ボー 卜の上方にセッ ト し、 銅製加熱基板温度を約 1 0 0 °Cと した。 2 X 1 0 - 6
[0514] T o r r まで排気後、 MN B Aを蒸着した。 蒸着時の真 空度は、 約 4 X 1 0 "6T 0 r rであった。 蒸着速度は、 ボー ト電圧の加減により真空蒸着ボー 卜の温度を調節し、 約 1 5. 0 A/sec と した。 堆積膜厚は水晶発振子型膜 厚モニタ一により監視し、 約 5. 0 « mの厚さになるま - - で蒸着した。
[0515] 以上の後、 試料を真空蒸着装置内から取り出した。 M N B Aを蒸着した MN B A— E t単結晶基板層は全面透 明のままであった。 試料を銅製加熱基板から取り外し、 偏光顕微鏡観察により偏光特性を調べたところ、 透光性、 消光特性に蒸着前と比較して変化が見られず、 MN B A 蒸着層は全面に渡り MN B A— E t単結晶基板層と屈折 主軸を揃えて単結晶化していることが確認できた。 また、 反射干渉顕微鏡による観察から、 成長した MN B A単結 晶層表面は光学的に平滑な面であることを確認した。
[0516] ルチル製プリズムによって、 MN B A単結晶層に H e — N e レーザからの 6 3 3 n m光を MN B A— E t単結 晶基板層の 1つの屈折主軸に平行に T E または τΜ モー ドで結合したところ、 両モー ドとも良好に導波すること がわかった。 すなわち、 屈折率の関係は、 MN B A単結 晶層〉 MN B A— E t単結晶層であった。
[0517] 以上のようにして製造され、 2次元導波路と して良好 に機能する、 光学的に良質の MN B A - E t ZMN B A 積層型有機非線形光学結晶体の MN B A結晶層上に、 ス ピンナ一を用いて、 キノ ンジアジ ド系ポジ型フォ ト レジ ス トを約 1 mの厚みに塗布し、 加熱乾燥後、 ライ ン部 1 0 mスペース部 4 0 mを描いたフ ォ トマスクを通 して露光し、 ポジ型レジス ト専用現像液を用いて現像し、 再び加熱乾燥した。
[0518] 得られたレジス ト · パター ンを MN B A結晶層表面に 有する MN B A— Ε t Z MN B A積層型有機非線形光学 結晶体を、 攪拌状態にある体積比 1 Z 1の 1 , 2—ジク ロロエタ ン "シク ロへキサン混合エッチング溶液に室温
[0519] (約 2 5 °C ) で浸潰し、 パターン ' エッチングした。 約 2. 5分後、 積層型結晶体をエッチング溶液から引上げ、 シク ロへキサンでリ ンスし、 乾燥した。 さ らに、 全面を 露光し、 ポジ型レジス ト専用現像液に可溶性となったレ ジス ト · パターンを溶解、 除去し、 水でリ ンスし、 乾燥 した。 偏光顕微鏡により再び観察したところ、 良好なラ イ ン/スペース · パターンが形成されているこ とがわ力、 つた o
[0520] 以上のようにして MN B A単結晶層から形成された幅 1 0 tz m、 厚さ 5 // mの リ ッ ジ型 3次元導波路 (MN B Aパター ン層) を有する試料の端面を研磨し、 H e — N e レーザからの 6 3 3 n m光を端面結合により屈折主軸 に平行に T E または T MM モ ドで結合したと ころ、 両モ ― ドと も良好に導波するこ とがわかった。
[0521] 上述の MN B Aパターン層を有する MN B A— E t /
[0522] MN B A積層型有機非線形光学結晶体をォーブン中で 1 2 0 °Cまで加熱し、 その後、 取り出して放冷したが破 壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生せず、 上述の導 波実験を繰り返して、 結晶歪みなど光学的特性に顕著に 悪影響を与える変化が起きないこ とを確認した。
[0523] MN B Aパタ一 ン層を有する MN B A— E t /M N B A積層型有機非線形光学結晶体の一部を切り出し、 電子 顕微鏡によりエッチング形状およびエッチング深さを観 察した。 断面観察によれば、 MN B A 3次元導波路は異 形台形をしており、 またエッチ ング深さは約 5 mであ つて、 ほぼ MN B A単結晶層の厚み程度であった。
[0524] 一方の MN B Aパターン層を有する MN B A— E t Z MN B A積層型有機非線形光学結晶体につき、 以下のよ う に MN B A— E tの気相へテ口 · ェピタキシャル成長 による積層を続けた。
[0525] 上記の MN B A— E t /MN B A積層型有機非線形光 学結晶体を再び銅製加熱基板上にバタ一ン層が被蒸着面 になるように固定した。 この試料を真空蒸着装置内の真 空蒸着ボー 卜の上方にセッ ト し、 約 1 0 0 °cまで加熱し た。 5 x 1 0— 6T o r rまで排気後、 MN B A— E tを 蒸着した。 蒸着時の真空度は、 約 5 X 1 0—6 T o r rで あった。 蒸着速度は、 約 1 0 〃 mの厚さになるまでは約 1 0 A sec と し、 以後、 約 5 O Aノ see で結局約 3 0 μ πιの厚さになるまで蒸着した。
[0526] 以上の後、 試料を真空蒸着装置内から取り出した。 Μ N B A— E tを蒸着した MN B A— E t ZMN B A積層 型有機非線形光学結晶体は全面透明のままであった。 さ らに銅製加熱基板から取り外し偏光顕微鏡観察により、 偏光特性を調べたと ころ、 全面に渡って透光性、 消光特 性に MN B A— E t蒸着前と比較して変化が見られず、 MN B A - E t蒸着層は全面に渡り MN B A— E t単結 晶基板層およびパターン化された MN B A単結晶層と屈 折主軸を揃えて単結晶化しているこ とが確認できた。 す なわち、 ゥエツ ト · エッチングで MN B A単結晶層をパ ター ン化しても、 MN B A— E t は良好に MN B A— E t単結晶基板層上および MN B A単結晶層上にェピタキ シャル成長した。
[0527] 端面研磨後、 MN B A単結晶層から形成されたライ ン Zスペース · パター ンの埋め込み型 3次元導波路に H e - N e レーザからの 6 3 3 n m光を屈折主軸に平行に T . または T M M モ一 ドで結合したと ころ、 両モ一 ドと も 良好に導波することがわかった。
[0528] 上述の MN B Aパター ン層を有する MN B A— E t / MN B A/MN B A - E t積層型有機非線形光学結晶体 をオーブン中で 1 2 0 °Cまで加熱し、 その後、 取り出し て放冷したが破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生 せず、 上述の導波実験を繰り返して、 結晶歪みなど光学 的特性に顕著に悪影響を与える変化が起きないことを確 ナ
[0529] (実施例 3 0 )
[0530] MN B Aパター ン層を有する MN B A— E t ZMN B A/MN B A - E t積層型有機非線形光学結晶体の製造 実施例 2 9 と全く 同様にして、 サイズ 2 2 mmx l 0 mm X 7. 5 mmの MN B A— E t単結晶の { 0 1 0 } 研磨面 に MN B Aの気相へテロ · ェピタキシャル成長を約 5. 0 / mの厚さになるまで行ない、 光学的に良質の M N B A— E t /MN B A積層型有機非線形光学結晶体を 得た後、 MN B A結晶層表面に厚さ約 1. 5 mのキノ ンジアジ ド系ポジ型フ ォ ト レジス 卜の幅 5 〃 111の 型ぉ よび Y型パターンを有する MN B A— E t /MN B A積 層型有機非線形光学結晶体を得た。
[0531] 上述の積層型結晶体をレジス ト · パター ン側から リ ア クティ ブ ' イオン ' エッ チ ングした。 エッ チ ング条件は、 体積比 8 0 X 3 0のテ トラ フロロメ タ ン Z酸素の混合ガ スを用いて、 真空チャ ンバ—内真空度 0. 0 7 5
[0532] T o r r、 電極間電力 0. 6 4 W/ cnf、 積層型結晶体側 電極を水冷し、 一定温度 ( 3 0 °C) にて行なった。
[0533] エッチング後、 積層型結晶体の全面を露光し、 ポジ型 レジス ト専用現像液に可溶性となったレジス ト · パター ンを溶解、 除去し、 水でリ ンス し、 乾燥した。 偏光顕微 鏡により観察したところ、 良好な X型および Y型パター ンが形成され、 かつ、 これらパタ ー ンは M N B A— E t 単結晶基板層と屈折主軸を揃えた単結晶であることがわ 力、つた。
[0534] 端面研磨後、 MN B A単結晶層から形成された X型お よび Y型リ ッ ジ型 3次元導波路に H e— N e レーザから の 6 3 3 n m光を屈折主軸に平行に T c または TM モー ドで結合したところ、 両モー ドとも良好に導波すること がわかった。
[0535] 上述の MN B Aパターン層を有する MN B A— E t / MN B A積層型有機非線形光学結晶体をォ—ブン中で 1 一
[0536] 2 0 °Cまで加熱し、 その後、 取り出して放冷したが破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生せず、 上述の導波 実験を繰り返して、 結晶歪みなど光学的特性に顕著に悪 影響を与える変化が起きないこ とを確認した。
[0537] 電子顕微鏡により MN B A単結晶層から形成された X 型および Y型リ ッ ジ型 3次元導波路 (パター ン層) のェ ツチング形状およびエッチング深さを観察した。 断面観 察によれば、 MN B A 3次元導波路は矩形をしており、 またエツチング深さは約 5 β mであつて、 ほぼ MN B A 単結晶層の厚み程度であった。
[0538] 実施例 2 9 と全く 同様にして、 約 3 0 / mの厚さにな るまで M N B A— E tをパター ン層側に蒸着した。
[0539] 偏光顕微鏡観察から蒸着 MN B A - E tの試料全面に 渡る良好なェピタキシャル成長を確認した。
[0540] 端面研磨後、 MN B A単結晶層から形成された X型お よび Y型埋め込み型 3次元導波路に H e - e レーザか らの 6 3 3 n m光を屈折主軸に平行に T E または T M モ - ドで結合したところ、 両モー ドと も良好に導波するこ とがわ力、つた。
[0541] この MN B Aパター ン層を有する MN B A— E t ZM N B A/MN B A - E t積層型有機非線形光学結晶体を オーブン中で 1 2 0 °Cまで加熱し、 その後、 取り出して 放冷したが破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生せ ず、 上述の導波実験を繰り返して、 結晶歪みなど光学的 特性に顕著に悪影響を与える変化が起きないこ とを確認 - 一 した。
[0542] (実施例 3 1 )
[0543] M N B A - C 1 E tノ、。ター ン層を有する MN B A— E t /M N B A/MN B A - C 1 E t ZMN B A積層型有 機非線形光学結晶体の製造 ;
[0544] 実施例 2 9 と全く 同様にして MN B A— E t /M N B A積層型有機非線形光学結晶体を得て後、 真空蒸着装置 内の真空蒸着ボー 卜の上方に MN B A単結晶層を下にし てセッ ト し、 1 0—6T o r r まで排気後、 銅製加熱基板 を約 1 2 0 °Cに加熱し、 しかる後に MN B A— C 1 E t の気相へテロ · ェピタキシャル成長を行なった。
[0545] 蒸着時の真空度は、 約 2. 2 x l O _6T o r rであつ た。 蒸着速度は、 約 7. 0 AXsec と した。 堆積膜厚は 約 3. 5 mの厚さになるまで蒸着した。
[0546] 以上の後、 試料を真空蒸着装置内から取り出した。 M N B A— C 1 E t を蒸着した MN B A— E t /M N B A 積層型有機非線形光学結晶体は全面透明のままであった < 偏光顕微鏡観察により、 偏光特性を調べたところ、 透光 性、 消光特性に蒸着前と比較して変化が見られず、 全面 に渡り MN B A— C l E t蒸着層は MN B A— E t ZM N B A積層型有機非線形光学結晶体と屈折主軸を揃えて 単結晶化したことが確認できた。 また、 反射干渉顕微鏡 による観察から、 成長した MN B A— C 1 E t単結晶層 表面は光学的に平滑な面であることを確認した。
[0547] プリズム結合によって、 MN B A— C l E t単結晶層 - Ill 一 に H e — N e レーザからの 6 3 3 n m光を 1つの屈折主 蚰に平行に τ Ε または TM M モー ドで結合したと こ ろ、 両 モー ドと も良好に導波するこ とがわかった。 すなわち、 屈折率の関係は、 MN B A— C 1 E t単結晶層〉 MN B A単結晶層であつた。
[0548] 上述の MN B A— E t ZMN B A/MN B A— C 1 E t積層型有機非線形光学結晶体をオーブン中で 1 2 0 °C まで加熱し、 放冷したが、 破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生せず、 上述の導波実験を繰り返して、 結晶 歪みなど光学的特性に顕著に悪影響を与える変化が起き ないことを確認した。
[0549] 実施例 2 9の要領で、 MN B A— C 1 E t単結晶層表 面に厚さ約 1. 2 // mのキノ ンジアジ ド系ポジ型フォ ト レジス トの幅 5 ;tz mの X型および Y型パター ンを有する MN B A— E t /MN B A/MN B A - C 1 E t積層型 有機非線形光学結晶体を得た。
[0550] 上述の積層型結晶体をレジス ト · パター ン側から実施 例 3 0に準じてリ アクティ ブ · イオン · エッチングした ( エツ チ ング後、 レジス ト ' パタ ー ンを溶解、 除去し乾 燥した。 偏光顕微鏡により観察したところ、 良好な X型 および Y型パター ンの形成を確認した。
[0551] 端面研磨後、 MN B A— C 1 E t単結晶層から形成さ れた X型および Y型リ ッ ジ型 3次元導波路に H e — N e レーザからの 6 3 3 n m光を屈折主軸に平行に TE また は TM モー ドで結合したところ、 両モー ドと も良好に導 波することがわかった。
[0552] 上述の MN B A— C 1 E tパターン層を有する MN B A - E t /M N B A/MN B A - C 1 E t積層型有機非 線形光学結晶体をオーブン中で 1 2 0 °Cまで加熱し、 そ の後、 取り出して放冷したが破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生せず、 上述の導波実験を繰り返して、 結晶 歪みなど光学的特性に顕著に悪影響を与える変化が起き ないことを確認した。
[0553] 電子顕微鏡により MN B A— C 1 E t単結晶層から形 成された X型および Y型リ ツ ジ型 3次元導波路 (バタ一 ン層) のエツチング形状およびェッチング深さを観察し た。 断面観察によれば、 MN B A— C 1 E t 3次元導波 路は矩形をしており、 またエッチング深さは約 3. 5 /zmであって、 ほぼ MN B A— C l E t単結晶層の厚み 程度であった。
[0554] 実施例 2 9に準じて、 約 3 0 〃 mの厚さになるまで M N B Aをパターン層側に蒸着した。 銅製加熱基板は約 1 0 0 °Cに加熱し、 1 0— 6T o r rまで排気後、 MN B A を蒸着した。 蒸着時の真空度は、 約 2. 9 X 1 0 "6T o r rであった。 蒸着速度は、 約 1 O jw mの厚さになるま では約 5 AZsec と し、 以後、 約 2 O Aノ sec で結局約 3 0 〃 mの厚さになるまで蒸着した。
[0555] 偏光顕微鏡観察から蒸着 MN B Aの試料全面に渡る良 好なェピタキシャル成長を確認した。
[0556] 端面研磨後、 MN B A— C 1 E t単結晶層から形成さ れた X型および Y型埋め込み型 3次元導波路に H e - N e レーザからの 6 3 3 η πι光を屈折主軸に平行に T E ま たは τΜ モ一 ドで結合したところ、 両モー ドと も良好に 導波するこ とがわかった。
[0557] この M N B A — C 1 E tパター ン層を有する M N B A — E t ZM N B A ZM N B A — C 1 E M N B A積層 型有機非線形光学結晶体をオーブン中で 1 2 0 °Cまで加 熱し、 その後、 取り出して放冷したが破壊 (クラ ッ ク発 生、 剥離、 脱落) は発生せず、 上述の導波実験を繰り返 して、 結晶歪みなど光学的特性に顕著に悪影響を与える 変化が起きないこ とを確認した。
[0558] (実施例 3 2 )
[0559] M N B A — C 1 E tノ、。夕一 ン層を有する M N B A— E t ZM N B A /M N B A— C 1 E t /M N B A積層型有 機非線形光学結晶体の製造 ;
[0560] 実施例 2 9ならびに実施例 3 1 と全く 同様にして M N B A - E t /M N B A /M N B A - C 1 E t /M N B A 積層型有機非線形光学結晶体を得た。 各単結晶層の厚さ は、 それぞれ 1. 5 mm、 5 ^ m、 3. 5 // m、 l ^ mと し /<« o
[0561] 実施例 2 9 の要領で、 M N B A単結晶層表面に厚さ約 1. 2 〃 mのキノ ン ジア ジ ド系ポ ジ型フ ォ ト レジス トの 幅 5 tz mの X型および Y型パター ンを形成した。
[0562] 上述の積層型結晶体をレ ジス ト · パター ン側から実施 - 一 例 3 1に準じてリ アクティ ブ · イオン · エッチングした c エッチング速度と時間の関係から、 最上層の MN B A 単結晶層と次層である MN B A— C 1 E t単結晶層の厚 さを合わせた 4. 5 をエッチングした。
[0563] エッチング後、 レジス ト ' パターンを溶解、 除去し乾 燥した。 偏光顕微鏡により観察したところ、 良好な X型 および Y型バタ―ンの形成を確認した。
[0564] 端面研磨後、 形成された X型および Y型リ ッ ジ型 3次 元導波路に H e - e レーザからの 6 3 3 n m光を屈折 主軸に平行に τ E または τΜ モー ドで結合したところ、
[0565] MN B A - C 1 E t単結晶層に両モー ドとも良好に導波 するこ とがわかった。
[0566] 上述の MN B Aと MN B A— C 1 E tノ、。ターン層を有 する MN B A— E t /MN B A/MN B A - C 1 E t / MN B A積層型有機非線形光学結晶体をォ -ブン中で
[0567] 1 2 0 °Cまで加熱し、 その後、 取り出して放冷したが破 壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生せず、 上述の導 波実験を繰り返して、 結晶歪みなど光学的特性に顕著に 悪影響を与える変化が起きないことを確認した。
[0568] 実施例 2 9に準じて、 約 3 0 ^ mの厚さになるまで M N B Aをパター ン層側に蒸着した。 銅製加熱基板は約 1 0 0 °Cに加熱し、 2 x 1 0— QT o r rまで排気後、 M N B Aを蒸着した。 蒸着時の真空度は、 約 5. 0 X
[0569] 1 0 "6T o r rであった。 蒸着速度は、 約 1 0 // mの厚 さになるまでは約 5 A Z s e c と し、 以後、 約 2 0 A Z sec で結局約 3 0 〃 mの厚さになるまで蒸着した。
[0570] 偏光顕微鏡観察から蒸着 MN B Aの試料全面に渡る良 好なェピタキシャル成長を確認した。
[0571] 端面研磨後、 MN B A— C 1 E t単結晶層から形成さ れた X型および Y型埋め込み型 3次元導波路に H e 一 N e レーザからの 6 3 3 n m光を屈折主軸に平行に T または τΜ モ一 ドで結合したところ、 両モー ドとも良好 に導波するこ とがわかった。
[0572] この MN B A— C 1 E tパター ン層を有する ΜΝ Β Α — E t ZMN B AZMN B A - C 1 E t Z MN B A積層 型有機非線形光学結晶体をオーブン中で 1 2 0 °Cまで加 熱し、 その後、 取り出して放冷したが破壊 (クラ ッ ク発 生、 剥離、 脱落) は発生せず、 上述の導波実験を繰り返 して、 結晶歪みなど光学的特性に顕著に悪影響を与える 変化が起きないこ とを確認した。
[0573] (実施例 3 3 )
[0574] MN B Aノ、0ター ン層を有する MN B A— E t ZMN B A/MN B A - E t積層型有機非線形光学結晶体の製造 光学的に平滑な { 0 1 0 } 面を持つ MN B A— E tの 単結晶 (サイズ 3 3 mm X 4 ram X 1. 2 mm) 力、ら、 実施例 3 0 と同様に気相法による MN B A単結晶層の堆積 * 成 長と リ ソグラフィ によって M N B Aパター ン層 ( X型お よび Y型リ ッ ジ型 3次元導波路) を有する MN B A— E t ZMN B A積層型有機非線形光学結晶体 (MN B A単 結晶層の厚さ約 5. 0 〃 m) を得た。
[0575] この MN B A— E t ZMN B A積層型有機非線形光学 結晶体に、 以下のようにして、 さ らに MN B A— E tの 溶液相へテロ · ェピタキシャル成長を行なつた。
[0576] 約 1 容積の 3つ口蓋付き円筒型ガラス容器に、 約 2 8. O gの MN B A— E t粉末結晶を約 5 0 0 mlのク ロロホルムに温時完全に溶解した溶液を入れた。 蓋の 3 つ口のうち、 2つを乾燥窒素ガスの導入口と排出口と し、 残りの 1つの口にシリ コンゴム栓をして、 白金線をこの シ リ コ ンゴム栓に通し、 その先に上述の M N B Aパター ン層を有する MN B A— E t ZMN B A積層型有機非線 形光学結晶体を溶液に接触しないように吊した。 蓋を閉 めて容器内をク ロ口ホルムの雰囲気と し、 乾燥窒素ガス を約 2 ml Z分の割合で通じ、 そのまま 2 日間、 室温 (約 2 5 °C) で静置し、 若干の MN B A— E t結晶をスロー • エバポレーシヨ ンにより折出させ、 溶液を落ち着かせ た。
[0577] その後、 MN B Aパターン層を有する MN B A— E t ZMN B A積層型有機非線形光学結晶体を、 MN B A - E t Zク ロ口ホルム溶液に一部の MN B A— E t基板単 結晶層を残して浸漬し、 スロー · エバポレーシヨ ンを続 けた。 約 2時間後に MN B Aパター ン層を有する MN B A— E t /MN B A積層型有機非線形光学結晶体を MN B A— E tノクロ口ホルム溶液から引上げ、 シクロへキ サン Zイ ソプロパノ ールの 1 : 1混合溶媒、 次にシク ロ — i n — へキサンの順で積層型結晶体を洗浄し、 乾燥した。
[0578] 積層型結晶体は全面に渡って透明のままであった。 反 射顕微鏡観察によれば、 MN B A— E t基板単結晶層の 漬かつていた部分と漬かつていなかつた部分の間で膜厚 段差が生じていた。 この膜厚段差を触針法により測定し たと ころ、 約 3 2. 0 / mであった。
[0579] さ らに偏光顕微鏡観察により積層型結晶体の全体の偏 光特性を調べたところ、 MN B A— E t基板単結晶層お よび MN B Aパター ン層の膜厚増大部分 (MN B A— E t /ク ロ口ホルム溶液に濱かっていた部分) もそうでな い部分 (漬かっていなかった部分) も透光性、 消光特性 において変化が見られず、 溶液に漬かっていた部分の全 面に渡り M N B A - E t単結晶層が積層型結晶体に屈折 主軸を揃えて形成されているこ とが確認できた。
[0580] すなわち、 MN B Aパター ン層上にも MN B A— E t の溶液相へテロ · ェピタキシャル成長を行なう こ とがで きた。
[0581] 上述の MN B A— E t /M N B A /M N B A - E t積 層型有機非線形光学結晶体をオーブン中で 1 2 0 °Cまで 加熱し、 その後、 取り出して放冷したが破壊 (クラ ッ ク 発生、 剥離、 脱落) は発生しなかった。
[0582] (実施例 3 4 )
[0583] MN B A— C 1 E tノ、0ター ン層を有する MN B AZM N B A— C 1 E t /MN B A— E t積層型有機非線形光 学結晶体の製造 ;
[0584] ジメ チルァセ トア ミ ド溶液から成長させ、 光学的に平 滑な { 0 1 0 } 研磨面を持つ MN B Aの単結晶 (サイズ 4 3 mi X I 3 mm x l . 1 mm) 力、ら、 実施例 3 1 と同様に 気相法による MN B A— C 1 E t結晶層の堆積 · 成長と リ ソグラ フ ィ によって M N B A— C 1 E tパタ ー ン層 ( X型および Y型リ ッ ジ型 3次元導波路) を有する M N B AZMN B A— C 1 E t積層型有機非線形光学結晶体 (MN B A— C l E t単結晶層の厚さ約 5. 0 /z m) を 得た。
[0585] この MN B A— C 1 E tパター ン層を有する MN B A MN B A— C l E t積層型有機非線形光学結晶体に、 以下のよう に して、 さ らに MN B A— E tの溶融相へテ 口 · ェピタキシャル成長を行なった。
[0586] ホッ ト · プレー トを備えた偏光顕微鏡の視野内に、 ス ライ ドグラスに乗せた MN B A— E t粉末結晶を置き、 1 7 2 °Cまで昇温して MN B A— E t粉末結晶 (融点 1 6 9. 5〜 1 7 0 °C) を溶融した。 予め、 スライ ドグ ラスの別の場所で加熱され、 ほぼ同温度となっている M N B A— C l E tノ、。ター ン層を有する MN B AZMN B A - C 1 E t積層型有機非線形光学結晶体 (MN B Aの 融点 1 9 4 °C付近、 MN B A— C 1 E tの融点 1 9 4〜 1 9 6 °C) を移動させ、 MN B A— C 1 E tパター ン層 側の面が、 MN B A— E tの融液と接触するようにした, ホッ ト , プレー トの温度を約 0. 5 °CZmin の速度で降 - 一 温すると、 融点直下という、 通常、 MN B A— E t の融 液単独では過冷却現象を示す温度領域 (冷却速度によつ ては、 次に出現するのはネマチッ ク液晶相である) から MN B A— C 1 E tパター ン層を有する MN B AZMN B A - C 1 E t積層型有機非線形光学結晶体の光学的に 平滑な { 0 1 0 } 面で結晶成長が起こることが観察され- しかも偏光特性から基板層である積層型結晶体の屈折主 軸方位を有する単結晶成長であるこ とが確認できた。
[0587] この時、 MN B A— C 1 E tパター ン層上にも MN B A - E t単結晶層が成長した。
[0588] 温度を 1 6 8 °C付近で一定に保ち、 MN B A— E tの 単結晶層を成長させた。 5分後、 膜厚増大は約 1 5 mでめった。
[0589] (実施例 3 5 )
[0590] 積層型有機非線形光学結晶体 (積層型結晶体) の X線 構造解析 :
[0591] MN B A— E tの単結晶をジメ チルァセ トア ミ ド溶液 から温度降下法により成長させた。 平滑面を得るために a c面に平行に切断した後、 光学研磨を行ない { 0 1 0 } 基板結晶を得た。 研磨粒子にはダイヤモン ド · ペース ト を用い、 仕上げにパフ研磨を行なった。
[0592] 上記の基板結晶をスライ ドガラス上に研磨 a c面と反 対の面でカナダバルサムにて接着した。 この試料を真空 蒸着装置内の蒸着坩堝の上方に研磨面を下にして固定し - 一 た。 2 x l 0— 6T o r rまで排気後、 MN B Aの蒸着を 行ない積層型結晶体を得た。 予め校正した水晶発振子型 膜厚モニタ一によれば、 MN B A成長単結晶層の厚さは 約 1. 9 〃 mであった。
[0593] このようにして得られた積層型結晶体の a c面の偏光 特性を、 偏光顕微鏡により調べたところ、 透光性、 消光 特性に変化が見られず、 MN B A単結晶層は MN B A - E t基板結晶と屈折主軸を揃えて成長していることが確
[0594] »、 し o
[0595] さ らにこの積層型結晶体を構成する基板結晶 MN B A 一 E t と MN B A単結晶層の結晶方位について、 高分解 能測定が可能な X線二結晶ディ フラク トメ一夕法
[0596] ( C u Κ α 1 ) により測定を行なった。 基板結晶の ( 0 4 0 ) 回折線 ( 0 = 6. 3 0 5° ) を基準と しロ ッ キング · カーブを測定した結果、 基準線から約 8 5 0秒 (= 0. 2 3 6 ° ) 離れた位置に MN B A単結晶層の ( 0 4 0 ) 回折線を観測した。 第 1 6図に測定結果を示 す。 これは、 MN B A— E t基板結晶の a c面と平行に MN B A単結晶層の a c面が成長しているが、 a c面の 面間隔は両者で 3. 7 %程度異なっているこ とを示して いる。 この違いは、 MN B A— E t結晶と MN B A結晶 の本来の格子定数の違いと同程度である。
[0597] 偏光顕微鏡による観察と X線二結晶ディ フラク トメ一 夕法による回折線の測定から、 MN B A— E t ZMN B A積層型結晶体の MN B A成長単結晶層は基板結晶 MN B A - E t と同じ結晶方位を持ち、 MN B A成長単結晶 層は通常得られる MN B A結晶と同じ格子定数を持つこ と示された。
[0598] すなわち、 積層型結晶体の成長単結晶層は基板結晶と 同じ対称性を保持した単結晶であり、 従って、 積層型結 晶体全体と しても基板結晶と同じ対称性を保持するこ と が判明した。
[0599] (実施例 3 6 )
[0600] メ ーカフ リ ンジ法による二次非線形感受率 (% (2) ) の測定 :
[0601] 実施例 3 5 と同様な方法で得られた MN B A— E t結 晶を平滑面を得るために a c面に平行な面で劈開を行な つた。 この劈開面をもつ MN B A— E t結晶を a c面 ( { 0 1 0 } ) 基板と して、 以下に示す液相法により、 MN B Aを成長単結晶層と した積層型結晶体を作製した ( 容量 1 の 3つ口蓋付き円筒形ガラスフラスコに、 約 2 8. O gの MN B A粉末結晶を約 5 0 0 m l のクロ口 ホルムに完全に加温溶解した溶液を入れた。 蓋の 3つ口 のうち、 2つを乾燥窒素の導入口と排出口と し、 残りの 1つ口にシ リ コ ンゴム栓をして、 白金線をこのシ リ コ ン ゴム栓に通し、 その先に MN B A— E t基板結晶を MN B A溶液に接触しないように吊る した。 蓋を閉めて容器 内に乾燥窒素ガスを約 2 m 1 Z分の割合で流し、 そのま ま 2 日間恒温室 (約 2 5 °C) で静置し、 若干の MN B A 結晶をスロー · エバポレーシヨ ンにより析出させ、 MN B Aのク ロロホルム飽和溶液と した。
[0602] その後、 白金線に吊る した MN B A— E t基板結晶を その劈開 a c面の約 3分の 2の面積が MN B Aのクロ口 ホルム飽和溶液に浸漬されるように白金線を降下させ、 スロー · エバポレーショ ンを続けた。 約 8時間後に結晶 を引上げ、 初めにシク ロへキサン : イソプロパノールの 1 : 1混合溶媒、 次にシク ロへキサンの順で洗浄し、 乾 燥して、 MN B A— E t ZMN B A積層型結晶体を得た, 反射顕微鏡観察により、 劈開 a c面の浸漬部分と未浸 漬部分に段差が生じていることが判明した。 この劈開 a c面の MN B A成長単結晶層の厚さは約 1 1 0 mであ つた。 この積層型結晶体を再度 a c面に平行に劈開する ことで、 M N B A成長層を含めた厚さが約 2 5 0 の 積層型結晶体が得られた。
[0603] MN B A— E t /MN B A積層型結晶体の 2次非線形 光学効果の大きさとその異方性を、 メ ーカフ リ ン ジ法
[0604] (Electron. Lett. , 23 (11 ), 595 (1981)) と呼ばれる第 2 高調波変換光 ( S H G) 強度の方位依存性測定により調 ベた。
[0605] 上述の厚さ約 2 5 0 の積層型結晶体をゴニオメ 一 夕にセッ ト し、 a c面へ入射する直線偏光レーザ光 ( Y A G レーザ、 1 0 6 4 n m ) の軸回りの回転角 0 と a c 面に対する レーザ光入射角 øに対する観測 S H G強度の 関係を求めた。 0依存性は周期 の、 近似的には eos2 e関数、 0依 存性はいわゆるフ リ ン ジパター ンとなった。
[0606] a c面内の X軸方位に入射光の電気振動べク トル (偏 波面) を一致させた時、 最大の非線形感受率 ( (2) n) の値を算出し、 4. 3 X 1 0 —6 esuという値を得た。 こ の値は、 非線形性の大きな有機材料と して知られている MN A結晶の (2) uの約 3倍を越える大きな値である。 また基板結晶と して用いた MN B A— E t結晶の値
[0607] 3. 9 x 1 0— 6 esu (特願平 1 — 1 9 9 7 6 1号) と同 程度である。
[0608] 積層型結晶体の非線形感受率の測定値から波長変換素 子の性能を推定すると、 一定の入射光密度における単位 長さ当りの波長変換能力で比較すると、 積層型結晶体を 用いた波長変換素子は MN Aを用いた素子の実に約 1 0 倍の能力がある。 また、 同様に無機材料のニオブ酸リ チ ゥム ( LiNb03 ) と比較すると、 5 0 0倍以上の波長変 換能力がある。
[0609] 従って、 ある一定の変換効率の波長変換素子を構成す る場合には、 本発明による積層結晶体を用いると、 低出 力光源の利用が可能になり、 また素子サイズをコ ンパク 卜にするこ とができる。
[0610] 上述の MN B A— E t ZMN B A積層型結晶体をォー ブン中で 1 5 0 °Cまで加熱し、 その後、 取り出して放冷 したが、 破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生しな かった。 メ ーカフ リ ン ジ法実験を繰り返したと ころ、 結 晶歪みなどの光学的特性の変化に起因する測定値の変動 は起こ らないこ とが確認できた。
[0611] (実施例 3 7 )
[0612] 積層型結晶体を用いた光変調器の作製および 1次電気 光学効果の測定 :
[0613] 実施例 3 6で得られた積層型結晶体を用いて光変調器 を構成し、 1次電気光学効果の大きさを調べた。 光変調 器の構成を第 1 7図に示す。
[0614] MN B A— E t ZMN B A積層型結晶体 1 7 1を a c 面でガラス基板 1 7 2に接着し、 別にマスク蒸着によつ てガラス基板 1 7 3上に形成したアルミ二ゥム平行電極 1 7 4 (厚さ約 2 0 0 O A、 電極間距離 2 mm、 電極幅 2 mm、 長さ 2 O mm) を a c面に押付けて電気光学素 子 1 7 と した。
[0615] 偏光子 1 7 8を通した H e — N e レーザ光 ( 6 3 3 n m) の直線偏光を a c面に垂直に入射し、 a c面に入 射光の電気振動ベク トルが一致するようにした。 この時 偏光子の方向 (すなわち電気振動べク トルの方向) は、 a c面内にある最大吸収の軸方位 ( X方位) と 4 5度の 方向であった。 ソ レイュバビネの補償板 1 7 5を通して 固有複屈折による効果を解消させ、 偏光子と直交する検 光子 1 Ί 9を通して出てく る出力光の強度をフオ ト · デ ィ テクター 1 7 6で検出した。 平行電極 1 7 4には交流 電源 1 7 7 によって 5 0 0 H z のサイ ン波電圧を印加し このよ う な光変調器を構成した場合、 1次電気光学効 果の性能指数 Fは数式 2で表わされる。
[0616] F = nl rn_n3 r¾i 1/2= ( δノ 2 π~ . (スノ d) . (w/V)
[0617] (数式 2 ) δ:位相差 (ラジアン)
[0618] ス :入射光の波長 0. 633
[0619] d :積層型結晶体の厚さ
[0620] :電極間隔
[0621] V:印加電圧
[0622] 数式 2に依って性能指数を算出した結果、 約 8 0 0 p mZVという値を得た。 これを L N結晶の 1 2 0 p m/Vに比較すると 6倍以上という大きな値である。 上述の MN B A— E t ZMN B A積層型結晶体を用い た光変調器をオーブン中で 1 0 0 °Cまで加熱し、 その後 取り出して放冷したが、 破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱 落) は発生しなかった。 その後、 一次電気光学効果の測 定を繰り返したが、 測定値の変動は起こ らないこ とが確
[0623] 5¾、 し ciた。
[0624] (実施例 3 8 )
[0625] 積層型結晶体を用いた光変調器の作製および 1次電気 光学効果の測定 :
[0626] シク ロへキサン : ク ロ 口ホルム (体積比 1 : 1 ) 溶液 中で成長させた MN B A薄膜単結晶 ( 1 0 mmx 3 mmx 4 β m) の a c面 ( { 0 1 0 } ) を基板と し、 MN B A— C l E tを成長層 (厚さ 1. 2 /z m) と した積層型結晶 体を実施例 3 5 と同様の気相法により作製した。
[0627] この積層型結晶体を用い、 実施例 3 7 と同様な方法で 光変調器を構成し、 一次電気光学効果の大きさを調べた。 ただしガラス基板 1 7 3上に形成したアルミニウム平行 電極 1 7 4の作製は蒸着と レジス ト加工により行ない、 電極のサイズは厚さ約 2 0 0 0 A、 電極間隔 5 m、 電 極幅 1 mm、 長さ 4 0 mmと した。 数式 2に依って性能指数 を算出した結果、 約 9 0 0 p mZVという値を得た。
[0628] 上述の MN B Aノ MN B A— C 1 E t積層型結晶体を 用いた光変調器をオーブン中で 1 0 0 °Cまで加熱し、 そ の後、 取り出して放冷したが、 破壊 (クラ ッ ク発生、 剥 離、 脱落) は起こ らなかった。 その後、 1次電気光学効 果の測定を繰り返したが、 測定値の変動は起こ らないこ とが確認できた。
[0629] (実施例 3 9 )
[0630] 波長変換素子の作製 :
[0631] 実施例 3 5 と同様な方法で、 MN B A— E t ss saの a c面 ( { 0 1 0 } ) を基板と し、 MN B A— C l E tを 成長層 (厚さ 1. 0 m) と した積層型結晶体を気相法 により作製した。
[0632] MN B A— E t /MN B A - C 1 E t積層型結晶体 1 8 1の成長層 a c面上に五酸化タ ンタル( Ta2 G 5 ) を約 7 0 0 0 ± 1 0 0 O Aの厚さで蒸着し、 MN B A— C 1 E t および五酸化タ ンタルからなる複合平面導波路 1 8 2 と した。 素子 1 8の構成を第 1 8図に示す。 この 構成においては Y A Gレ—ザ光 ( 1 0 6 4 n m) 波長で は五酸化タ ンタルの、 第 2高調波波長では M N B A— C 1 E t基板結晶の屈折率が高い。
[0633] この複合平面導波路 1 8 2に、 Y A Gレーザの直線偏 光をその偏波面が a c面と平行になるよう入射した。 す なわち、 T Eモー ドで導波させた。 入射 Y A Gレーザ光 密度は、 約 l MWZ c m2 であった。
[0634] MN B A— E t結晶側に緑色の第二高調波変換光が出 射するのを確認できた。 最大強度の波長変換光は Y A G レーザ光の電気振動べク トルが X軸と一致する時に観測 された。
[0635] 上述の MN B A— E t ZMN B A— C l E t積層型結 晶体を用いた波長変換素子をオーブン中で 1 0 o°cまで 加熱し、 その後、 取り出して放冷したが、 破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は起こ らなかった。 その後、 波長 変換動作を繰り返したが、 動作に何等の変化も起こ らな いことが確認できた。
[0636] (実施例 4 0 )
[0637] パッ シブ導波路型波長変換素子の作製 :
[0638] ジメ チルァセ トア ミ ド溶液で成長させた MN B A— E t結晶の a c面 ( { 0 1 0 } ) を基板と し、 実施例 3 6 と同様な方法で、 しかし、 MN B Aの代わりに MN B A 一 C 1 E tを用いた溶液相のへテロェピタキシャル成長 により、 MN B A— C 1 E tを成長単結晶層 (厚さ約 4 0 0 urn) と した積層型結晶体を作製した。
[0639] この時用いた MN B A— E t結晶は、 多重干渉顕微鏡 観察によれば、 溶液からの引上げ後のジメチルァセ トァ ミ ドを用いた洗浄 · 乾燥操作により、 その a c面がェッ チピッ 卜を有し、 光学的に平滑な面となっていないもの c5、あつ;こ ο
[0640] しかし、 MN B A— C l E t成長単結晶層の表面は光 学的に平滑な面となっていた。
[0641] MN B A— E t /MN B A - C 1 E t積層型結晶体の 成長層 a c面上に五酸化夕 ンタルを約 9 0 0 0 ± 1 0 0 O Aの厚さで蒸着し、 五酸化タ ンタルからなるパッ シプ 平面導波路を付与した。 この構成においては Y A Gレー ザ光 ( 1 0 6 4 n m) 波長では五酸化夕 ンタルの、 第 2 高調波波長では MN B A - C 1 E t基板結晶の屈折率が 向い o
[0642] このパッ シブ平面導波路に、 Y A Gレーザの直線偏光 をその偏波面が a c面と平行になるよう入射した。 すな わち、 T Eモー ドで導波させた。 入射 Y A Gレーザ光密 度は、 約 l MWZ c m2 であった。
[0643] MN B A - E t結晶側に緑色の第 2高調波変換光が出 射するのを確認できた。 最大強度の波長変換光は Y A G レーザ光の電気振動べク トルが X軸と一致する時に観測 された。
[0644] 以上の結果から、 第 2高調波発生は、 五酸化タ ンタル パッ シブ平面導波路を伝幡する基本波 Y A G レーザ光電 場の MN B A— E t結晶側への滲み出し (エバネセ ン ト 波) により起こると結論される。
[0645] 上述の MN B A— E t /M N B A - C 1 E t積層型結 晶体を用いたパッ シブ導波路型波長変換素子をォーブン 中で 1 0 0 °Cまで加熱し、 その後、 取り出して放冷した が、 破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は起こ らなかつ た。 その後、 波長変換動作を繰り返したが、 動作に何等 の変化も起こ らなかった。
[0646] (実施例 4 1 )
[0647] 内部反射型 (T I R : Total Internal Ref lection ) スイ ツ チの作製 :
[0648] ジメ チルァセ トア ミ ド溶液から温度降下法により成長 させた MN B A— E t単結晶を研磨 a c面 ( { 0 1 0 } ) 基板結晶と して、 以下のように MN B Aの気相へテロ · ェピタキシャル成長によるパターン成長を行なつた。
[0649] MN B A— E t単結晶 { 0 1 0 } 基板上に、 ス ピンナ 一を用いて、 キノ ンジアジ ド系ポジ型フォ ト レジス トを 約 5 // mの厚みに塗布し、 加熱乾燥後、 フ ォ トマスクを 通して露光し、 ポジ型レジス ト専用現像液を用いて現像 し、 再び加熱乾燥した。 使用したフ ォ トマスクのパター ンは、 交差角 7. 5 ° で交差する二本の導波路 (幅 1 0 - - β m であった。
[0650] 上記のレジス ト · ノ、。ターンマスクを a c面に持つ MN B A— E t基板結晶を、 銅製加熱盤上に研磨 a c面と反 対の面で固定した。 この試料を真空蒸着装置内の蒸着坩 堝の上方に研磨面を下にして固定した。 2 x 1 0— 6 T o r rまで排気後、 銅製加熱盤を 7 0 °Cに加熱して、 MN B Aの蒸着を行ない MN B A— E t /MN B A積層 型結晶体を得た。 校正済の水晶発振子型膜厚モニタ—に よれば、 パター ン成長した MN B A単結晶層の厚さは約 3. 5 i mであった。
[0651] 以上の後、 積層型結晶体を真空蒸着装置内から取り出 し、 積層型結晶体の全面を露光し、 ポジ型レジス ト専用 現像液に可溶性となったレジス ト · パター ンをパター ン 上部にある MN B A蒸着層と共に溶解、 除去し、 水でリ ンスし、 乾燥した。
[0652] つぎに、 酸素雰囲気下の電子ビーム · イオ ン蒸着で二 酸化ゲイ素 ( S i 02 ) を全面に約 3 0 0 0 Aの厚さに なるまで蒸着した。
[0653] さ らに、 アルミニゥムを全面に約 2 0 0 0 Aの厚さに なるまで蒸着した。
[0654] この上から、 ポジ型フォ ト レジス トをスピナ一で塗布 し、 電極パター ンを有するク ロム ' マスクを通して露光 し、 現像した。 水酸化カ リ ウム ( 2 w t %) フヱ リ シ アン化カ リ ウム ( l w t %) の水溶液でアルミニウム層 をエッチングし、 レジス トを除去して、 プレーナ電極を 形成した。
[0655] 製作した内部全反射型スィ ツチ 1 9を第 1 9図に示す。 すなわち、 幅約 1 0 〃 mの 2本の M N B A導波路
[0656] 1 9 1を交差角約 7. 5 ° で交差させ、 交差部分にプレ —ナ電極 1 9 2を電極間距離約 4 ^ m ( 1 9 4 ) で設け、 スィ ッチ部と した。 積層型結晶体、 従って M N B A導波 路の最大吸収の軸 1 9 3 とプレーナ電極の長手方向は直 交する構成である。
[0657] 偏光子を通した H e — N e レーザ光の直線偏光を導波 路端面 1 9 aから水平に入射させ、 T Eモー ドで導波さ せた。
[0658] 電圧を印加しない時、 H e — N e レーザ光の入出射端 面で散乱された赤い光を目安にすると、 光は直進し端面 1 9 a ' から出射するのが観察された。
[0659] つぎに、 d c電圧 5 Vをプレーナ電極に印加した。 散 乱された赤い光は電圧を印加しない時と反対側の導波路 端面 1 9 b ' で観測された。 すなわち、 この構成の素子 において、 電圧印加により導波光を一方から他方の導波 路ヘスィ ツ チでき る こ とが確認できた。
[0660] L N結晶を用いた同様の T I Rスィ ツチが報告されて いる ( C. S. T s a i e t a 1. Opt i ca l channe l wave u i des swi t ch a n d cou l e r us i n tota l int erna l re f l ect i on , IEEE J. Quantum El ec t ron. , vo l. QE - 14, No. 7,
[0661] p. 513-517, Ju ly 1978) 。 この例と比較すると、 M N B Aノ、0ター ン層を有する M N B A — E t /M N B A積層型 結晶体を用いたスィ ッ チは交差角が 2倍程度大きい。 従 つて、 分岐型の光スィ ッ チを作製すると、 4倍程度高集 積化が可能であるこ とが示された。
[0662] 上述の全反射型スィ ツチをオーブン中で 1 0 0°Cまで 加熱し、 その後、 取り出して放冷したが、 破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は起こ らなかった。 その後、 スィ ツチング動作を繰り返したが、 何等の変化も起こ らず正 常に動作した。 (実施例 4 2 )
[0663] MN B A— E t ZMN B A · ΜΝ Β Α— C 1 E t積層 型有機非線形光学結晶体の製造と偏光顕微鏡解析 -.
[0664] MN B A— E tの結晶 (サイズ 1 3 πιπιΧ 6 πιπιΧ 4. 5 mm) をジメ チルァセ トア ミ ド溶液から温度降下法により 成長させた。
[0665] 偏光顕微鏡観察によってこの結晶が単結晶であること がわかった。 さ らに、 X線回折によって最も広い結晶面 が { 0 1 0 } 面であることがわかつた (実施例 1 3 ) 。
[0666] M N B A— E t結晶の b軸を y方位と し、 a c面 ( { 0 1 0 } ) 面内にある最大吸収の軸 (最も長波長側に 吸収端を持つ軸) を X方位、 それらに垂直な軸を z方位 とすると、 それぞれの方位の主屈折率 η χ , η γ , η ζ の関係は、 n v > n y 〉 n z であり、 x方位での非線形 感受率 ( X (2) n) が最大である。
[0667] そこで、 ワイヤ— · ソゥによって、 X方位に垂直な面 で切断し、 この結晶を 2分した。
[0668] 光学的に平滑な面を出すため、 1つの結晶は y方位に 垂直な { 0 1 0 } 面 ( y —カ ツ ト面) を、 他の 1つの結 晶は X方位に垂直な切断面 ( X—カ ツ ト面) を、 それぞ れダイヤモン ド · ペース トを用いて研磨した。
[0669] この時、 干渉顕微鏡によれば、 表面荒さの最大値は土 0. 1 //πι であった o
[0670] この様にして得た y —カ ツ トあるいは X —カ ツ ト研磨 面を持つ MN B A— E t単結晶を基板層と して、 以下の ように MN B Aと MN B A— C l E t の気相同時へテロ • ェピタキシャル成長を行なった。
[0671] 上記の基板層をスライ ドグラス上に研磨面と反対側の 面でカナダバルサムにて接着した。 この試料を真空蒸着 装置内の真空蒸着ボー 卜の上方に研磨面を下にしてセッ ト し、 基板層の半分をアルミ箔で密着カバ一した。
[0672] 1 0 "°T o r rまで排気後、 基板層を約 1 2 0 °Cに加熱 し、 しかる後に MN B Aと MN B A— C l E t をそれぞ れ個別の蒸着ボー 卜から蒸着した。 蒸着時の真空度は、 約 4 X 1 0— 6T o r rであった。 蒸着速度は、 ボー ト電 圧の加減により真空蒸着ボー トの温度を調節し、 それぞ れ約 5 A/sec と し、 その後、 試料を遮蔽していたシャ ッ ターを開けた。 堆積膜厚は水晶発振子型膜厚モニター により監視し、 約 5. 0 〃 m の厚さになるまで蒸着した。
[0673] 以上の後、 スライ ドグラス上の基板層を真空蒸着装置 内から取り出し、 アルミ箔を取り除いた。 スライ ドグラ ス表面は、 微結晶で失透したように見えるが、 y—カ ツ トおよび X —カ ツ ト MN B A— E t単結晶基板層はァル ミ箔で覆われていた部分も露出していた部分も全面透明 のままであった。 反射顕微鏡観察によれば、 アルミ箔で 覆われていた部分と露出していた部分に膜厚段差が生じ ていた。
[0674] このよ うにして得られた積層型結晶体の y—カ ツ ト面 ( a c面) および X —カツ ト面の偏光特性を、 偏光顕微 鏡により調べたところ、 透光性、 消光特性に変化が見ら れず、 露出していた部分の MN B Aと MN B A— C 1 E t の蒸着層は全面に渡り MN B A— E t単結晶基板層と 屈折主軸を揃えて同形置換単結晶化していることが確認 できた。
[0675] すなわち、 積層型結晶体の成長同形置換単結晶層は基 板結晶と同じ対称性を保持した単結晶であり、 従って、 積層型結晶体全体と しても基板結晶と同じ対称性を保持 することが判明した。
[0676] (実施例 4 3 )
[0677] メ ーカフ リ ンジ法による二次非線形感受率 ( X (2) ) の測定 :
[0678] 実施例 4 2 と全く 同様にして、 約 5 0 /z m の厚さに成 長させた MN B A · M N B A - C 1 E t気相へテ口 · ェ ピタキシャル同形置換単結晶層を全面に有する、 MN B A - E t ( y —カ ッ ト) ノ MN B A ' MN B A— C 1 E t積層型有機非線形光学結晶体を作製した (サイズ 2 mm X 5 mm 1. 5 mm; 0
[0679] この積層型有機非線形光学結晶体を偏光顕微鏡により 調べたところ、 透光性、 消光特性に変化が見られず、 M N B Aと MN B A— C l E t の蒸着層は全面に渡り MN B A— E t単結晶基板層と屈折主軸を揃えて同形置換単 結晶化しているこ とが確認できた。
[0680] 厚さ 1. 5關の上記 MN B A— E t (y—カ ッ ト) Z M B A · MN B A - C 1 E t積層型有機非線形光学結 晶体の基板層 MN B A— E t結晶側を研磨し、 厚さ約 1 5 0 / m まで薄膜化した。
[0681] MN B A— E t ZMN B A · M N B A - C 1 E t積層 型有機非線形光学結晶体をゴニォメ ータにセッ ト し、 2 次非線形光学効果の大きさ とその異方性を、 実施例 3 6 と全く 同様にして、 メ ーカフ リ ンジ法により調べた。
[0682] a c面内の X軸方位に入射光の電気振動べク トル (偏 波面) を一致させた時、 最大の非線形感受率 ( X (2) 111l ) の値を算出し、 4. 1 X 1 0— 6 e s uという値を得た。 こ の値は、 非線形性の大きな有機材料と して知られている M N A結晶の 11の約 3倍を越える大きな値である。 また基板層結晶と して用いた M N B A— E t結晶の値 3. 9 X 1 0— 6 e s u (特願平 1 一 1 9 9 7 6 1号) と同 程度 ^ある。
[0683] 以上の結果から、 MN B A— E t ZMN B A · M N B A - C 1 E t積層型結晶体の成長 MN B A - MN B A - C 1 E t 同形置換単結晶層は基板層 MN B A— E t結晶 と同じ対称性 ( 2次非線形光学効果の異方性) 、 および 同等の 2次非線形光学効果の大きさを保持した単結晶で あることが分かつた。
[0684] 上述の MN B A— E t ZMN B A . MN B A— C 1 E t積層型結晶体をォ—ブン中で 1 5 0 °Cまで加熱し、 そ の後、 取り出して放冷したが、 破壊 (クラ ッ ク発生、 剥 離、 脱落) は発生しなかった。 メ ーカフ リ ンジ法実験を 繰り返したところ、 結晶歪みなどの光学的特性の変化に 起因する測定値の変動は起こ らないことが確認できた。
[0685] (実施例 4 4 )
[0686] 積層型結晶体を用いた光変調器の作製および一次電気 光学効果の測定 :
[0687] 実施例 4 3で得られた積層型結晶体を用いて光変調器 を構成し、 一次電気光学効果の大きさを調べた。 光変調 器の構成は実施例 3 7 と同様である。
[0688] MN B A— E t ZMN B A · M N B A - C 1 E t積層 型結晶体は、 a c面 (y—カ ツ ト面) でガラス基板に接 着し、 別にマスク蒸着によってガラス基板上に形成した アル ミ ニウム平行電極 (厚さ約 2 0 0 0 A、 電極間距離 2 mm、 電極幅 2 mm、 長さ 2 0 mm) を a c面に押付けて電 気光学素子と した。
[0689] 数式 2 (実施例 3 7 ) に依って性能指数を算出した結 果、 約 8 0 0 p mZVという値を得た。 これを L N結晶 の 1 2 O p mZVに比較すると 6倍以上という大きな値 である。 また、 基板層結晶と して用いた MN B A— E t 結晶の値約 7 0 0 p m/ V (特願平 1 — 1 9 9 7 6 1号) と同程度である。
[0690] 以上の結果から、 MN B A— E t ZMN B A ' MN B A - C 1 E t積層型結晶体の成長 MN B A · MN B A - C 1 E t 同形置換単結晶層は基板層 MN B A— E t結晶 と同じ対称性 ( 2次非線形光学効果の異方性) 、 および、 ほぼ同等の一次電気光学効果の大きさを保持した単結晶 であるこ とが分かった。
[0691] 上述の積層型結晶体を用いた光変調器をオー ブン中で 1 0 0 °Cまで加熱し、 その後、 取り出して放冷したが、 破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生しなかった。 その後、 一次電気光学効果の測定を繰り返したが、 測定 値の変動は起こ らないこ とが確認できた。
[0692] (実施例 4 5 )
[0693] 波長変換素子の作製 :
[0694] 実施例 4 2 と同様な方法で、 MN B A— E t結晶の a c面 ( { 0 1 0 } 面) を基板層とする厚さ約 1. O ^m の MN B A · M N B A - C 1 E t成長同形置換単結晶層 を有する MN B A— E t /M N B A · M N B A - C 1 E t積層型結晶体を気相法により作製した。
[0695] 実施例 3 9 と同じく 、 MN B A— E t ZMN B A ' M N B A— C I E t積層型結晶体の成長同形置換単結晶層 a c面上に五酸化タ ンタルを約 6 0 0 0 ± 1 0 0 0 Aの 厚さで蒸着し、 MN B A · M N B A - C 1 E t成長同形 置換単結晶層および五酸化夕 ンタル層からなる複合平面 導波路型波長変換素子を作製した。
[0696] この複合平面導波路に、 Y A Gレーザの直線偏光を T Eモ— ドで導波させた。 入射 Y A Gレーザ光密度は、 約 1 MW/ c m 2 であった。
[0697] MN B A - E t結晶側に緑色の第二高調波変換光が出 射するのを確認できた。 最大強度の波長変換光は Y A G レーザ光の電気振動べク トルが X方位と一致する時に観 測された。
[0698] 上述の MN B A— E t ZMN B A · ΜΝ Β Α— C 1 Ε t積層型結晶体を用いた波長変換素子をォーブン中で 1 0 0 °cまで加熱し、 その後、 取り出して放冷したが、 破壊 (クラッ ク発生、 剥離、 脱落) は起こ らなかった。 その後、 波長変換動作を繰り返したが、 動作に何等の変 化も起こ らないことが確認できた。
[0699] (実施例 4 6 )
[0700] パッ シブ導波路型波長変換素子の作製 :
[0701] MN B A— E t結晶の y—カ ツ ト研磨面 ( a c面, { 0 1 0 } 面) を基板層と し、 実施例 4 2 と同様の気相 ヘテロェピタキシャル成長により、 MN B A · MN B A - C 1 E t成長同形置換単結晶層 (厚さ約 6 0 m) と した積層型結晶体を作製した。 M N B A - E t /M N B A · M N B A - C 1 E t積層 型結晶体の成長 MN B A · M N B A - C 1 E t 同形置換 単結晶層 a c面上に五酸化タ ンタルを約 9 0 0 0 ± 1 0 0 0 Aの厚さで蒸着し、 五酸化タ ンタルからなるパッ シ ブ平面導波路を付与した。
[0702] このパッ シブ平面導波路に、 Y A Gレーザの直線偏光 を T Eモー ドで導波させた。 入射 Y A Gレーザ光密度は- 約 l MWZ c m2 であった。
[0703] MN B A - E t結晶側に緑色の第 2高調波変換光が出 射するのを確認できた。 最大強度の波長変換光は Y A G レーザ光の電気振動べク トルが X方位と一致する時に観 測された。
[0704] 以上の結果から、 第 2高調波発生は、 五酸化タ ンタル パッ シブ平面導波路を伝幡する基本波 Y A Gレーザ光電 場の ΜΝ Β Α · ΜΝ Β Α— E t 同形置換単結晶層側への 滲み出し (エバネセン ト波) により起こると結論される c 上述の MN B A— E t /M N B A · M N B A - C 1 E t積層型結晶体を用いたパッ シブ導波路型波長変換素子 をオーブン中で 1 0 0 °Cまで加熱し、 その後、 取り出し て放冷したが、 破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は起 こ らなかった。 その後、 波長変換動作を繰り返したが、 動作に何等の変化も起こ らなかった。
[0705] (実施例 4 7 )
[0706] 内部反射型 (T I R : Total Internal Ref lection ) スイ ツ チの作製 :
[0707] MN B A - E t結晶の y—カ ツ ト研磨面 ( a c面, { 0 1 0 } 面) を基板層とする、 以下のような MN B A と MN B A— E tのパター ン気相へテロ · ェピタキシャ ル同形置換単結晶成長を行なつた。
[0708] MN B A— E t基板層結晶の y—カ ツ ト研磨面上に、 交差角 7. 5 ° で交差する二本の導波路 (幅 1 0 / m) 窓パターンをポジ型フォ ト レジス トで作成した。
[0709] 実施例 4 1 とほぼ同様にして、 2 x 1 0 "6T o r r ま で排気後、 銅製加熱盤温度 1 1 5 °Cで MN B Aと MN B A— C l E t の共蒸着を行ない、 厚さ約 3. 3 /z mの M N B A - E t M N B A · M N B A - C 1 E t積層型結 晶体を得た。
[0710] レジス ト · パター ンを除去し、 酸素雰囲気下の電子ビ 一ム ' イオ ン蒸着で二酸化ケイ素 ( S i 02 ) を全面に 約 2 0 0 0 A、 さ らに、 アルミニウムを約 2 0 0 0 Aの 厚さになるまで蒸着した。
[0711] ポジ型フ ォ ト レジス トを用いたプロセスで、 アルミ二 ゥムのプレーナ電極を形成した。
[0712] 製作した内部全反射型スィ ッチは実施例 4 1 と同様の ものである。 すなわち、 幅約 1 0 / mの 2本の MN B A • MN B A— C 1 E t 同形置換単結晶導波路は、 約 7. 5 ° で交差し、 交差部分に電極間距離約 4 mのプレー ナ電極をスィ ッチ部を持つ。 MN B A · MN B A— C 1 E t 同形置換単結晶導波路の最大吸収の軸とプレーナ電 極の長手方向は直交する構成である。
[0713] 偏光子を通した H e — N e レーザ光の直線偏光を導波 路端面 4 aから水平に入射させ、 T Eモー ドで導波させ た。
[0714] 電圧を印加しない時、 H e — N e レーザ光の入出射端 面で散乱された赤い光を目安にすると、 光は直進し端面 4 a ' から出射するのが観察されるが、 d c電圧 5 Vを プレーナ電極に印加した時には、 散乱された赤い光は電 圧を印加しない時と反対側の導波路端面 4 b ' で観測さ れた。 すなわち、 この構成の素子において、 電圧印加に より導波光を一方から他方の導波路へスィ ツチできるこ とが確認できた。
[0715] L N結晶を用いた例と比較すると、 ΜΝ Β Α · ΜΝ Β A - C 1 E tパター ン層を有する MN B A— E t /M N B A ' MN B A— C l E t積層型結晶体を用いたスイ ツ チは交差角が 2倍程度大き く、 従って、 分岐型の光スィ ツチを作製すると、 4倍程度高集積化が可能であること が示された。
[0716] 上述の全反射型スィ ツチをオーブン中で 1 0 0 °Cまで 加熱し、 その後、 取り出して放冷したが、 破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は起こ らなかった。 その後、 スィ ツチング動作を繰り返したが、 何等の変化も起こ らず正 常に動作した。 (実施例 4 8 ) 内部反射型スィ ッチの作製 :
[0717] MN B A結晶の y—カ ッ ト研磨面 ( a c面, { 0 1 0 } 面) を基板層とする、 以下のような M N B Aと M N B A — C 1 E tのパターン気相へテロ · ェピタキシャル同形 置換単結晶成長を行なった。
[0718] MN B A基板層結晶の y—カ ツ ト研磨面上に、 キノ ン ジアジ ド系ポジ型フ ォ ト レジス ト (約 2 m厚) の交差 角 7. 5 ° で交差する二本の導波路 (幅 1 0 m) 窓を 設けた。
[0719] 真空蒸着装置内の蒸着坩堝の上方に研磨面を下にして 試料を固定し、 1 0— 6 T o r r, 基板層温度 1 2 0でで、 MN B Aと MN B A— C 1 E tをそれぞれ個別の蒸着ボ 一 卜から蒸着した。 蒸着時の真空度は、 約 3 X 1 0一6 T o r rであった。
[0720] 蒸着速度は、 ボー ト電圧の加減により真空蒸着ボー ト の温度を調節して行ない、 それぞれ約 4 AZsec と し、 その後、 試料を遮蔽していたシャ ツ 夕—を開けた。 MN B Aの蒸着ボー トのシャ ッ タ ーを時間と共に閉じた。 一 方、 MN B A— C 1 E tの蒸着ボー トのシャ ッ タ ーは時 間によらず開放のままと した。 その後、 MN B Aの蒸着 ボー トのシャ ツ タ一を完全に閉じてから、 さ らに堆積膜 厚が約 1. 5 /z m増加するまで MN B A— C l E tの蒸 着を続けた。 結局、 水晶発振子型膜厚モニターにより監 視している堆積膜厚が約 4. 0 〃 mの厚さになった時、 試料を遮蔽するシャ ッターを完全に閉じ結晶成長を終え 以上の後、 積層型結晶体を真空蒸着装置内から取り出 し、 レジス ト ' パターンとノ、。ターン上部にある ΜΝ Β Α と MN B A— C 1 E t を除去し、 水でリ ンス し、 乾燥し た。
[0721] つぎに、 酸素雰囲気下の電子ビーム · イオ ン蒸着で二 酸化ゲイ素 ( S i 02 ) を全面に約 2 0 0 O Aの厚さに なるまで蒸着した。
[0722] さ らに、 アルミニウムを全面に約 2 0 0 0 Aの厚さに なるまで蒸着した。 フ ヱ リ シア ン化カ リ ウム ( l w t %) の水溶液でアルミ ニウム層をエッ チングし、 レジス トを 除去して、 プレーナ電極を形成し、 内部全反射型スイ ツ チを製作した。
[0723] すなわち、 幅約 1 0 〃 mの 2本の MN B A · ΜΝ Β Α— C l E t †同形置換単結晶層と MN B A— C I E t 単結晶層の屈折率分布型導波路を交差角約 7. 5 ° で交 差させ、 交差部分にプレーナ電極を電極間距離約 4 m で設け、 スィ ッチ部と した。 積層型結晶体、 従って MN B A - C 1 E t単結晶導波路の最大吸収の軸とプレーナ 電極の長手方向は直交する構成である。
[0724] 偏光子を通した H e — N e レーザ光の直線偏光を導波 路端面から水平に入射させ、 T Eモー ドで導波させた。
[0725] 実施例 4 7 と同様に、 導波光を一方から他方の導波路 ヘスィ ツチできることが確認できた。
[0726] 上述の全反射型スィ ッチをオーブン中で 1 2 0 °Cま - で加熱し、 その後、 取り出して放冷したが、 破壊 (クラ ック発生、 剥離、 脱落) は起こ らなかった。 その後、 ス ィ ツチング動作を繰り返したが、 何等の変化も起こ らず 正常に動作した。
[0727] (実施例 4 9 )
[0728] 溶液法による MN B A— E t /MN B A · MN B A— C 1 E t積層型有機非線形光学結晶体の製造と偏光顕微 鏡解析 :
[0729] MN B A— E tの結晶 (サイズ 1 3 mmx 6 niiiix 4. 5 mm) をジメ チルァセ トア ミ ド溶液から温度降下法により 成長させた。
[0730] 偏光顕微鏡観察によつてこの結晶が単結晶であること がわかった。 さ らに、 X線回折によって最も広い結晶面 { 0 1 0 } 面であるこ とがわかった。
[0731] MN B A— E t結晶の b軸を y方位と し、 & < 面 ( { 0 1 0 } ) 面内にある最大吸収の軸 (最も長波長側に 吸収端を持つ軸) を X方位、 それらに垂直な軸を z方位 とすると、
[0732] それぞれの方位の主屈折率 η χ , n y , η ζ の関係は、 η χ > n y > η ζ であり、 χ方位での非線形感受率
[0733] ( X (2) η) が最大である。
[0734] そこで、 ワイヤ一 · ソゥによって、 X方位に垂直な面 で切断し、 この結晶を 2分した。
[0735] 光学的に平滑な面を出すため、 1つの結晶は y方位に 垂直な { 0 1 0 } 面 (y—カ ツ ト面) を、 他の 1つの結 晶は x方位に垂直な切断面 ( X —カ ツ ト面) を、 それぞ れダイヤモン ド · ペース トを用いて研磨した。
[0736] この時、 干渉顕微鏡によれば、 表面荒さの最大値は ± 0. l 〃m であった。
[0737] この様にして得た y —カ ツ トあるいは X —カ ツ ト研磨 面を持つ MN B A— E t単結晶を基板層と して、 以下の よ う に MN B Aと MN B A— C 1 E tの液相同時へテロ • ェピタキシャル成長を行なった。
[0738] 約 1 リ ッ トル容積の 3つ口蓋付き円筒型ガラス容器に、 約 1 4. 0 gの MN B A粉末結晶と約 1 9. O gの MN B A - C 1 E t粉末結晶とを約 5 0 0 mlのク ロ口ホルム に温時完全に溶解した溶液を入れた。 蓋の 3つ口のうち、 2つを乾燥窒素ガスの導入口と排出口と し、 残りの 1つ の口にシ リ コ ンゴム栓を して、 白金線をこのシ リ コ ンゴ ム栓に通し、 その先に上述の y—カ ッ ト MN B A— E t 単結晶体および x—カ ツ ト MN B A— E t単結晶体を溶 液に接触しないように吊した。 蓋を閉めて容器内をク ロ 口ホルムの雰囲気と し、 乾燥窒素ガスを約 2 ml Z分の割 合で通じ、 そのまま 2 日間、 室温 (約 2 5 °C) で静置し、 若干の MN B A— E t結晶をスロー ' エバポレーシヨ ン により折出させ、 溶液を落ち着かせた。
[0739] その後、 上述の 2つの MN B A— E t単結晶を、 その y —カツ ト面あるいは X —カ ツ ト面の約半分の面積が M N B A ' MN B A— C l E t ク ロ口ホルム溶液に浸漬さ れるように白金線を降下させ、 スロー ' エバポレーシ ョ - 一 ンを続けた。 約 1時間後に MN B A— E t単結晶を MN B A · MN B A— C 1 E t クロ口ホルム溶液から引上げ、 シク ロへキサン/ ^イ ソプロパノ ールの 1 : 1混合溶媒、 次にシク ロへキサンの順で積層型結晶体を洗浄し、 乾燥 した。
[0740] y—カ ツ ト面の ΜΝ Β Α · ΜΝ Β Α— C l E t クロ口 ホルム溶液に漬かっていた部分も漬かつていなかつた部 分も全面透明のままであった。 X —カ ツ ト面についても 同様に全面透明のままであった。 反射顕微鏡観察によれ ば、 漬かっていた部分と漬かっていなかった部分の間で 膜厚段差が生じていた。 この膜厚段差を触針法により測 定したところ、 y—カッ ト面で約 6. 0 μ πι、 x—カツ ト面で約 1 3 mの厚さであった。 さ らに偏光顕微鏡観 察により、 y —カッ ト面および X —カ ッ ト面面の偏光特 性を調べたと ころ、 両面の膜厚増大部分 (MN B A · Μ N B A - C 1 E t クロ口ホルム溶液に漬かっていた部分) もそうでない部分 (漬かっていなかった部分) も透光性、 消光特性において変化が見られず、 溶液に漬かつていた 部分の全面に渡り MN B A · ΜΝ Β Α— C 1 E t単結晶 層が積層型結晶体に屈折主軸を揃えて形成されているこ とが確認できた。
[0741] 上述の MN B A— E t ZMN B A · MN B A— C 1 E t積層型有機非線形光学結晶体をオーブン中で 1 2 0 °C まで加熱し、 その後、 取り出して放冷したが破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生しなかった。 - 14 一
[0742] (実施例 5 0 )
[0743] メ ーカフ リ ンジ^ 、法thによる 2.二 >次Λτ非北線始 ;形 m 感受;¾率 r( ((22)) 11 の測定 :
[0744] 実施例 4 8 と全く 同様にして、 約 5 0 m の厚さに成 長させた MN B A · M N B A - C 1 E t液相へテロ * ェ ピタキシャル同形置換単結晶層を全面に有する、 MN B A - E t ( y—カ ッ ト) / MN B A ' MN B A— C 1 E t積層型有機非線形光学結晶体を作製した (サイズ 7 X 6 mm X 1. 6 mm) 0
[0745] この積層型有機非線形光学結晶体を偏光顕微鏡により 調べたところ、 透光性、 消光特性に変化が見られず、 M N B Aと MN B A— C 1 E tの蒸着層は全面に渡り MN B A - E t単結晶基板層と屈折主軸を揃えて同形置換単 結晶化していることが確認できた。
[0746] 厚さ 1. 6 mmの上記 MN B A— E t (y—カ ッ ト) Z MN B A - MN B A - C l E t積層型有機非線形光学結 晶体の基板層 MN B A— E t結晶側を研磨し、 厚さ約 1 8 0 ^ m まで薄膜化した。
[0747] MN B A— E t ZMN B A · M N B A - C 1 E t積層 型有機非線形光学結晶体の 2次非線形光学効果の大きさ とその異方性を、 メ ーカフ リ ンジ法 (実施例 3 6参照) により調べた。
[0748] a c面内の X軸方位に入射光の電気振動べク トル (偏 波面) を一致させた時、 最大の非線形感受率 ( (2) 111 l ) の値を算出し、 4. 0 x 1 0— 6 esuという値を得た。 こ の値は、 非線形性の大きな有機材料と して知られている M N A結晶の (2) uの約 3倍を越える大きな値である, また基板層結晶と して用いた M N B A— E t結晶の値 3. 9 X 1 0 "6 es u (特願平 1 — 1 9 9 7 6 1号) と同 程度である。
[0749] 以上の結果から、 溶液法による M N B A— E t /M N B A · M N B A— C 1 E t積層型結晶体の成長 M N B A • M N B A— C 1 E t同形置換単結晶層は、 基板層 M N B A— E t結晶と同じ対称性 ( 2次非線形光学効果の異 方性) 、 および同等の 2次非線形光学効果の大きさを保 持した単結晶であることが分かった。
[0750] 上述の M N B A— E t /M N B A · M N B A - C 1 E t積層型結晶体をオープン中で 1 5 0 °Cまで加熱し、 そ の後、 取り出して放冷したが、 破壊 (ク ラ ッ ク発生、 剥 離、 脱落) は発生しなかった。 メ ーカフ リ ンジ法実験を 繰り返したと こ ろ、 結晶歪みなどの光学的特性の変化に 起因する測定値の変動は起こ らないこ とが確認できた。
[0751] (実施例 5 1 )
[0752] 積層型結晶体を用いた光変調器の作製および 1次電気 光学効果の測定 :
[0753] 実施例 4 9で得られた積層型結晶体を用いて光変調器 を構成し、 一次電気光学効果の大きさを調べた。 光変調 器の構成は実施例 3 7同様である。 t ,
[0754] - 149 一—
[0755] MN B A - E t /MN B A - MN B A - C 1 E t 型結晶体を a c面 ( y _カ ツ ト面) でガラス基板に接着 し、 ガラス基板上のアルミ ニウム平行電極 (厚さ約
[0756] 2 0 0 0 A、 電極間距離 2 mm、 電極幅 2 mm、 長さ 2 0 mm) を a c面に押付けて電気光学素子と した。
[0757] 性能指数を算出した結果、 約 7 7 0 p mZVという値 を得た。 これを L N結晶の 1 2 0 p mZ Vに比較すると
[0758] 6倍以上という大きな値である。 また、 基板層結晶と し て用いた MN B A— E t結晶の値約 7 0 0 p mZV (特 願平 1 一 1 9 9 7 6 1号) と同程度である。
[0759] 以上の結果から、 MN B A— E t /MN B A · MN B A - C 1 E t積層型結晶体の成長 MN B A · MN B A— C 1 E t 同形置換単結晶層は基板層 MN B A— E t結晶 と同じ対称性 ( 2次非線形光学効果の異方性) 、 および、 ほぼ同等の 1次電気光学効果の大きさを保持した単結晶 であるこ とが分かつた。
[0760] 上述の積層型結晶体を用いた光変調器をオーブン中で 1 0 0 °Cまで加熱し、 その後、 取り出して放冷したが、 破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は発生しなかつた。 その後、 1次電気光学効果の測定を繰り返したが、 測定 値の変動は起こ らないことが確認できた。
[0761] (実施例 5 2 )
[0762] 波長変換素子の作製 :
[0763] 実施例 4 9 と同様な方法で、 MN B A— E t結晶の a c面 ( { 0 1 0 } 面) を基板層とする厚さ約 1. 0 ζπι の ΜΝ Β Α · ΜΝ Β Α— C l E t成長同形置換単結晶層 を有する MN B A— E t /M N B A · M N B A - C 1 E t積層型結晶体を液相法により作製した。
[0764] MN B A— E t /MN B A ' MN B A— C l E t積層 型結晶体の成長同形置換単結晶層 a c面上に五酸化夕 ン タルを約 6 0 0 0 ± 1 0 0 O Aの厚さで蒸着し、 MN B A - MN B A - C l E t成長同形置換単結晶層および五 酸化タ ンタル層からなる複合平面導波路と した。 この構 成においては Y A G レーザ光 ( 1 0 6 4
[0765] n m) 波長では五酸化タ ンタルの、 第 2高調波波長では MN B A - C 1 E t基板結晶の屈折率が高い。
[0766] この複合平面導波路に、 Y A Gレーザの直線偏光をそ の偏波面が a c面と平行になるよう入射した。 すなわち、 T Eモー ドで導波させた。 入射 Y A Gレーザ光密度は、 約 l MW/ c m2 であった。
[0767] MN B A— E t結晶側に緑色の第二高調波変換光が出 射するのを確認できた。 最大強度の波長変換光は Y A G レーザ光の電気振動べク トルが X方位と一致する時に観 測された。
[0768] 上述の MN B A— E t /M N B A · M N B A - C 1 E t積層型結晶体を用いた波長変換素子をォーブン中で 1 0 0 °cまで加熱し、 その後、 取り出して放冷したが、 破 壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は起こ らなかった。 そ の後、 波長変換動作を繰り返したが、 動作に何等の変化 も起こ らないこ とが確認できた。
[0769] (実施例 5 3 )
[0770] パッ シブ導波路型波長変換素子の作製 :
[0771] MN B A— E t結晶の y—カ ツ ト研磨面 ( a c面, { 0 1 0 } 面) を基板層と し、 実施例 1 と同様の液相へ テロェピタキシャル成長により、 MN B A . MN B A— C 1 E t成長同形置換単結晶層 (厚さ約 6 0 m) と し た積層型結晶体を作製した。
[0772] MN B A— E t /MN B A « MN B A - C 1 E t積層 型結晶体の成長 MN B A · MN B A - C 1 E t 同形置換 単結晶層 a c面上に五酸化タ ンタルを約 9 0 0 0 ± 1 0 0 0 Aの厚さで蒸着し、 五酸化タ ンタルからなるパッ シ ブ平面導波路を付与した。 この構成においては Y A Gレ —ザ光 ( 1 0 6 4 n m) 波長では五酸化タ ンタルの、 第
[0773] 2高調波波長では同形置換単結晶層の屈折率が高い。
[0774] このパッ シブ平面導波路に、 Y A Gレーザの直線偏光 をその偏波面が a c面と平行になるよう入射した。 すな わち、 T Eモー ドで導波させた。 入射 Y A Gレーザ光密 度は、 約 l MWZ c m2 であった。
[0775] M N B A - E t結晶側に緑色の第 2高調波変換光が出 射するのを確認できた。 最大強度の波長変換光は Y A G レーザ光の電気振動べク トルが X方位と一致する時に観 測された。
[0776] 以上の結果から、 第 2高調波発生は、 五酸化タ ンタル 4 n
[0777] - 152 - パッ シブ平面導波路を伝幡する基本波 Y A Gレーザ光電 場の MN B A · MN B A - E t同形置換単結晶層側への 滲み出し (エバネセ ン ト波) により起こると結論される 上述の MN B A— E t ZMN B A · M N B A - C 1 E t積層型結晶体を用いたパッ シブ導波路型波長変換素子 をオーブン中で 1 0 0 °Cまで加熱し、 その後、 取り出し て放冷したが、 破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は起 こ らなかった。 その後、 波長変換動作を繰り返したが、 動作に何等の変化も起こ らなかった。
[0778] (実施例 5 4 )
[0779] 内部反射型 (T I R : Total Internal Ref lection ) スイ ツチの作製 :
[0780] MN B A— E t結晶の y—カ ツ ト研磨面 ( a c面, { 0 1 0 } 面) を基板層とする、 以下のような MN B A と MN B A— E tのパター ン液相へテロ · ェピタキシャ ル同形置換単結晶成長を行なった。
[0781] サイズ 1 0龍 X l 2 mmx 9. 5 mmの MN B A— E t単 結晶の y—カ ツ ト研磨面に、 厚さ約 2 0 0 0 0 Aとなる までアルミニウムを蒸着した。 その後、 アルミ ニウム層 表面に、 スピンナ一を用いて、 キノ ンジアジ ド系ポジ型 フ ォ ト レジス トを約 2 の厚みに塗布し、 加熱乾燥後、 フ ォ トマスクを通して露光し、 ポジ型レジス ト専用現像 液を用いて現像し、 再び加熱乾燥した。 使用したフ ォ ト マスクのパターンは、 交差角 7. 5° で交差する二本の 導波路 (幅 1 0 〃 m) であった。 フ ェ リ シア ン化カ リ ゥムノ水酸化カ リ ウム (それぞれ 4 wt%、 1 w t%) 水溶 液によりアルミニウム層を選択的にエッチングした。 次 いで、 レジス ト · パター ンを露光、 現像液に可溶化して 除去した。
[0782] 作製した X型のアルミニウム · パター ン · マスクを有 する MN B A— E t単結晶層に、 実施例 4 8 と同様にし て、 溶液相で MN B A - MN B A - C 1 E t 同形置換結 晶層を約 1 0分間、 ヘテロ · ェピタキシャ ル成長させた。 取り出して、 イ ソプロパノ ール : n—へキサン ( 1 : 1 ) で洗浄し、 顕微鏡観察したところ、 成長層の厚さは約 1. 5 〃 mであり、 アルミニウム 'ノ、°ター ン · マスク上 には、 殆ど微結晶などは付着していなかった。
[0783] 再び、 フ ェ リ シア ン化カ リ ウム 水酸化カ リ ウム水溶 液 (それぞれ 2 wt%、 2 wt%) によりアルミ ニウム層を エッチングし、 完全に除去した。 水でリ ンス し、 乾燥し た。
[0784] つぎに、 酸素雰囲気下の電子ビーム · イオン蒸着で二 酸化ゲイ素 ( S i 02 ) を全面に約 2 0 0 0 Aの厚さに なるまで蒸着した。
[0785] さ らに、 アルミ ニウムを全面に約 2 0 0 0 Aの厚さに なるまで蒸着した。
[0786] この上から、 ポジ型フ ォ ト レ ジス トをスピナ一で塗布 し、 電極パターンを有するクロム · マスクを通して露光 し、 現像した。 水酸化カ リ ウム ( 2 w t %) フヱ リ シ — 一 ア ン化カ リ ウム ( l w t %) の水溶液でアルミ ニウム層 をエッチングし、 レジス トを除去して、 プレーナ電極を 形成した。
[0787] すなわち、 幅約 1 0 〃 mの 2本の MN B A . MN B A 一 C 1 E t同形置換単結晶導波路を交差角約 7. 5 ° で 交差させ、 交差部分にプレーナ電極を電極間距離約 4 〃 mで設け、 スィ ッチ部と した。 積層型結晶体、 従って MN B A · MN B A - C 1 E t 同形置換単結晶導波路の 最大吸収の軸とプレーナ電極の長手方向は直交する構成 である。
[0788] 偏光子を通した H e - N e レーザ光の直線偏光を導波 路端面から水平に入射させ、 T Eモー ドで導波させた。
[0789] 電圧を印加しない時、 H e— N e レーザ光の人出射端 面で散乱された赤い光を目安にすると、 光は直進し端面 から出射するのが観察された。
[0790] つぎに、 d c電圧 5 Vをプレーナ電極に印加した。 散 乱された赤い光は電圧を印加しない時と反対側の導波路 端面で観測された。 すなわち、 この構成の素子において、 電圧印加により導波光を一方から他方の導波路へスィ ッ チできる ことが確認できた。
[0791] L N結晶を用いた同様の T I Rスィ ツチの例と比較す ると、 MN B A ' MN B A— C l E tパター ン層を有す る MN B A— E t /MN B A · MN B A— C 1 E t積層 型結晶体を用いたスイ ツチは交差角が 2倍程度大きい。 従って、 分岐型の光スィ ッチを作製する と、 4倍程度高 集積化が可能であるこ とが示された。
[0792] 上述の全反射型スィ ツチをオーブン中で 1 0 o°cま で加熱し、 その後、 取り出して放冷したが、 破壊 (クラ ッ ク発生、 剥離、 脱落) は起こ らなかった。 その後、 ス イ ッチング動作を繰り返したが、 何等の変化も起こ らず 正常に動作した。
[0793] (実施例 5 5 )
[0794] 溶液法および溶融法による MN B AZMN B A · MN B A— C l E t ZMN B A . MN B A— E t積層型有機 非線形光学結晶体の製造 :
[0795] 光学的に平滑な y—カ ッ ト ( { 0 1 0 } , a c面) M N B A単結晶 (サイズ 1 0 x 8 x 0. 8 mm) を用いて, 実施例 4 9 と同様に、 MN B A ' MN B A— C l E t単 結晶層の溶液相へテロ · ェピタキシャル成長を行なった c 約 1. 5時間後、 膜厚増大は y—カ ッ ト面で約
[0796] 1 1. であった。 さ らに偏光顕微鏡観察から、 y —カ ツ ト面の溶液に漬かっていた部分の全面に渡り MN B A - MN B A - C l E t単結晶層が積層型結晶体に屈 折主軸を揃えて形成されているこ とが確認できた。
[0797] このようにして得た光学的に平滑な y—カ ツ ト面を持 つ MN B AZMN B A · M N B A - C 1 E t積層型有機 非線形光学結晶体を用いて、 MN B A ' MN B A— E t の溶融相へテロ ' ェピタキシャル成長を行った。 ホッ ト · プレー トを備えた偏光顕微鏡の視野内に、 スライ ドグ ラスに乗せた M N B Aと MN B A— E tのモル比 3 : 7 で混合した粉末結晶を置き、 1 7 7 °Cまで昇温して混合 粉末結晶を溶融した後、 1 7 1. 5 °Cまで温度を下げた。 予め、 スライ ドグラスの別の場所で加熱され、 ほぼ同温 度となっている MN B Aノ ΜΝ Β Α · ΜΝ Β Α— C 1 E t積層型有機非線形光学結晶体 (MN B Aの融点 1 9 4 °C付近、 MN B A— C l E tの融点 1 9 4〜 1 9 6 °C) を移動させ、 その光学的に平滑な y—カ ツ ト面が、 MN B A - MN B A - E tの融液と接触するようにした。 ホ ッ ト · プレー トの温度を約 0. 2 ccZniin の速度で降温 すると、 MN B AZMN B A · M N B A - C 1 E t積層 型有機非線形光学結晶体の y -カツ ト面で結晶成長が起 こることが観察され、 しかも偏光特性から基板層である 積層型結晶体のそれぞれの面と同一の屈折主軸方位を有 する単結晶成長であることが確認できた。
[0798] 温度を 1 6 8. 5 °C付近で一定に保ち、 MN B A · Μ Ν Β Α— E tの単結晶層を成長させた。 5分後、 膜厚増 大は約 2 5 0 t mであった。 この MN B A— E t ( y - カッ ト) ΜΝ Β Α · ΜΝ Β Α— C l E t積層型有機非 線形光学結晶体の成長 MN B A · ΜΝ Β Α— C l E t同 形置換単結晶層側を研磨し、 研磨後に厚さ測定を行った ところ、 同形置換単結晶層の膜厚は約 1 0 0 /z mであつ た。 さ らに、 基板層 MN B A— E t結晶側を研磨し、 厚 さ約 2 5 0 まで薄膜化した。
[0799] こ う して得られた MN B A— E t ZMN B A . MN B A— C 1 E t積層型結晶体を用いて実施例 5 0 と同様な 光変調器を構成し、 一次電気光学効果の大きさを調べ性 能指数を算出した結果、 約 7 5 0 p m Z Vという大きな 値が得られた。
[0800] 産業上の利用可能性
[0801] 本発明の積層型有機非線形光学結晶体やその製造法に よれば、
[0802] (1) 結晶成長方位や導波路膜厚の精密制御を可能と し、 素子機能に対して最適化された導波路の設計 , 形 成が容易である、
[0803] (2) 温度変化時の結晶歪みや破壊 (剥離、 脱落) に強 い、
[0804] (3) 光導波路部分と周囲との屈折率差、 あるいは、 屈 折率プロフィ ールを意図的に好適に調整でき、 素 子設計の自由度が大き く取れる、
[0805] (4) 非線形光導波路、 グレーティ ング · カップラーを 始めとする所望のパター ンの作製が容易である、
[0806] (5) コ ンパク ト化、 集積化が容易である、
[0807] など、 従来の課題を克服した有機非線形光学結晶を提供 する。 また、 本発明の積層型有機非線形光学結晶体を用 いて製造される、 高い性能と信頼性の波長変換素子ゃ電 気光学素子などの 2次非線形光学素子は、 光情報処理や 光通信の分野で極めて大きな効果を発揮することが期待 できる。
权利要求:
Claims 言青求 の 範 囲
( 1 ) 複数の非中心対称性有機単結晶層を含む結晶体 であって、 該単結晶層が次の 3つの条件を満たすこ とを 特徵とする積層型有機非線形光学結晶体。
ィ) 該単結晶層のうち、 少なく とも 2つの層が光学的 に接する。
口) 該単結晶層のうち、 光学的に接する少なく とも 2 つの非中心対称性有機単結晶層が、 互いに異なる 屈折率を有する。
ハ) 該単結晶層のうち、 少なく とも 1つの層は光学的 に平滑な結晶面を有する。
(2 ) 光学的に接する少なく とも 2つの非中心対称性 有機単結晶層が、 少なく とも 1組の実質的に方位を揃え た屈折主軸を有することを特徴とする請求項(1 ) 記載の 積層型有機非線形光学結晶体。
( 3 ) 光学的に平滑な結晶面を有する少なく とも 1つ の非中心対称性有機単結晶層が、 該結晶面に実質的に垂 直な少なく とも 1つの屈折主軸を有することを特徴とす る請求項(1 ) 記載の積層型有機非線形光学結晶体。
( 4 ) 光学的に平滑な結晶面を有する少なく とも 1つ の非中心対称性有機単結晶層が、 光学的に接する少なく とも 2つの非中心対称性有機単結晶層の 1つであること を特徴とする請求項(1 ) 記載の積層型有機非線形光学結
B曰体。
( 5 ) 複数の非中心対称性有機単結晶層のうち、 少な く と も 1つの層が、 一般式 [ A ]
N H C 0 R (ただし、 Rは炭素数が 2以下のアルキル、 ハロゲン化 アルキル) で表される 4 ' —ニ ト ロべン ジ リ デンー 3 — アルカ ノ イ ノレア ミ ノ 一 4 —メ トキ シァニ リ ン、 4 ' 一二 ト ロべン ジ リ デン一 3 —ノヽロゲノ アルカ ノ イ ノレア ミ ノ ー 4 —メ ト キ シァニ リ ン、 および、 これらの化合物の有す る水素の少なく と も一部が重水素置換された化合物から なる群から選ばれる化合物から成ることを特徵とする請 求項(1 ) 記載の積層型有機非線形光学結晶体。
( 6 ) 光学的に接する少なく とも 2つの非中心対称性 有機単結晶層のうち、 少なく とも 1つの層が、 一般式 [ A ] で表される 4 ' —ニ ト ロべン ジ リ デン一 3 —アル カ ノ イ ノレア ミ ノ ー 4 —メ ト キ シァニ リ ン、 4 ' 一二 ト ロ ベン ジ リ デン一 3 —ハロゲノ アルカ ノ ィ ノレア ミ ノ 一 4 — メ トキシァニリ ン、 および、 これらの化合物の有する水 素の少なく と も一部が重水素置換された化合物からなる 群から選ばれる化合物から成るこ とを特徵とする請求項 Ϊ己載の積層型有機非線形光学結晶体。
光学的に平滑な結晶面を有する少なく と も 1つ の非中心対称性有機単結晶層が、 一般式 [ A ] で表され る 4 — 一二 ト ロべン ジ リ デンー 3 —アルカ ノ イ ノレア ミ ノ — 4 — メ ト キ シァニ リ ン、 4 — 一二 ト ロべン ジ リ デンー 3 — ノヽロゲノ アルカノ ィルァ ミ ノ 一 4 ーメ トキシァニ リ ン、 および、 これらの化合物の有する水素の少なく とも 一部が重水素置換された化合物からなる群から選ばれる 化合物から成ることを特徴とする請求項(1) 記載の積層 型有機非線形光学結晶体。
(8) 複数の非中心対称性有機単結晶層のうち、 少な く とも 1つの層が、 同種の非中心対称性有機単結晶を形 成する複数の化合物から成る同形置換非中心対称性有機 単結晶層であるこ とを特徴とする請求項(1) 記載の積層 型有機非線形光学結晶体。
(9) 光学的に接する少なく とも 2つの非中心対称性 有機単結晶層のうち、 少なく とも 1つの層が、 同種の非 中心対称性有機単結晶を形成する複数の化合物から成る 同形置換非中心対称性有機単結晶層であることを特徴と する請求項(1) 記載の積層型有機非線形光学結晶体。
(10) 光学的に平滑な結晶面を有する少なく とも 1つ の非中心対称性有機単結晶層が、 同種の非中心対称性有 機単結晶を形成する複数の化合物から成る同形置換非中 心対称性有機単結晶層であるこ とを特徵とする請求項 (1) 記載の積層型有機非線形光学結晶体。
(11) 複数の非中心対称性有機単結晶層のうち、 少な く とも 1つの層が、 一般式 [A] で表される 4 ' 一 二 ト 口べンジ リ デン一 3 —アルカノ ィルァ ミ ノ 一 4 ーメ トキ シァニ リ ン、 4 ' 一 二 ト ロべンジ リ デン一 3 — ノヽロゲノ アルカ ノ ィルァ ミ ノ 一 4 —メ トキシァニリ ン、 および、 これらの化合物の有する水素の少なく と も一部が重水素 置換された化合物からなる群から選ばれる複数の化合物 から成る同形置換非中心対称性有機単結晶層であるこ と を特徵とする請求項(1) 記載の積層型有機非線形光学結
HB体 o
(12) 光学的に接する少なく と も 2つの非中心対称性 有機単結晶層のうち、 少なく とも 1つの層が、 一般式
[ A ] で表される 4 ' — ニ ト ロ べンジ リ デン一 3 —アル カノ ィルァ ミ ノ 一 4 ーメ トキシァニ リ ン、 4 ' 一 二 ト ロ ベンジ リ デンー 3 — ノヽロゲノ アルカノ ィルア ミ ノ 一 4 — メ トキシァニ リ ン、 および、 これらの化合物の有する水 素の少なく と も一部が重水素置換された化合物からなる 群から選ばれる複数の化合物から成る同形置換非中心対 称性有機単結晶層であるこ とを特徵とする請求項(1) 記 載の積層型有機非線形光学結晶体。
(13) 光学的に平滑な結晶面を有する少な く とも 1つ の非中心対称性有機単結晶層が、 一般式 [ A ] で表され る 4 ' —ニ ト ロべンジ リ デンー 3 —アルカ ノ ィ ルァ ミ ノ _ 4 ーメ トキシァニ リ ン、 4 ' 一 二 ト ロべンジ リ デン一 3 — ノヽロゲノ アルカ ノ ィルァ ミ ノ 一 4 —メ トキシァニ リ ン、 および、 これらの化合物の有する水素の少なく と も 一部が重水素置換された化合物からなる群から選ばれる 複数の化合物から成る同形置換非中心対称性有機単結白
B曰 層であるこ とを特徵とする請求項(1) 記載の積層型有機 非線形光学結晶体。
(14) 複数の非中心対称性有機単結晶層のうち、 少な く とも 1つの層が、 屈折率勾配を有する同形置換非中心 対称性有機単結晶層であるこ とを特徴とする請求項(1) 記載の積層型有機非線形光学結晶体。
(15) 複数の非中心対称性有機単結晶層のうち、 少な く とも 1つの層が、 一般式 [A] で表される 4 ' 一 二 ト 口べン ジ リ デン一 3 —アルカ ノ イ ノレア ミ ノ 一 4 ー メ トキ シァニ リ ン、 4 ' —ニ ト ロべン ジ リ デン一 3 — ノヽロゲノ アルカ ノ ィ ルァ ミ ノ 一 4 — メ ト キシァニ リ ン、 および、 これらの化合物の有する水素の少なく とも一部が重水素 置換された化合物からなる群から選ばれる複数の化合物 の屈折率勾配を有する同形置換非中心対称性有機単結晶 層であるこ とを特徴とする請求項(1) 記載の積層型有機 非線形光学結晶体。
(16) 少なく とも 1つのパ夕一ン化された非中心対称 性有機単結晶層を有することを特徴とする請求項 U) 記 載の積層型有機非線形光学結晶体。
(17) 少なく とも 1つのバタ―ン化された非中心対称 性有機単結晶層が、 少なく とも 2つの光学的に接する非 中心対称性有機単結晶層の 1つであることを特徴とする 請求項(16)記載の積層型有機非線形光学結晶体 α
(18) 少なく とも 1つのパ夕一 ン化された非中心対称 性有機単結晶層が、 光学的に平滑な結晶面を有する非中 心対称性有機単結晶層であるこ とを特徵とする請求項 (16)記載の積層型有機非線形光学結晶体。
(19) 少なく と も 1 つのパターン化された非中心対称 性有機単結晶層が、 一般式 [A ] で表される 4 ' 一 二 ト 口べ ン ジ リ デンー 3 —アルカ ノ ィ ルア ミ ノ ー 4 ー メ ト キ シァニ リ ン、 4 ' —ニ ト ロべン ジ リ デン一 3 — ノヽロゲノ アルカ ノ イ ノレア ミ ノ ー 4 — メ ト キシァニ リ ン、 および、 これらの化合物の有する水素の少なく と も一部が重水素 置換された化合物からなる群から選ばれる化合物から成 るこ とを特徴とする請求項(16)記載の積層型有機非線形 光学結晶体。
(20) 少なく と も 1 つのパター ン化された非中心対称 性有機単結晶層が、 同種の対称性の非中心対称性有機単 結晶を形成する複数の化合物から成る同形置換非中心対 称性有機単結晶層であるこ とを特徴とする請求項(16)記 載の積層型有機非線形光学結晶体。
(21) 少なく と も 1 つのパターン化された非中心対称 性有機単結晶層が、 一般式 [ A ] で表される 4 ' 一 二 ト 口べ ン ジ リ デン一 3 —アルカ ノ ィ ルア ミ ノ ー 4 ー メ ト キ シァニ リ ン、 4 ' —ニ ト ロべン ジ リ デンー 3 — ハロゲノ アルカ ノ ィ ルァ ミ ノ 一 4 — メ ト キ シァニ リ ン、 および、 これらの化合物の有する水素の少なく とも一部が重水素 置換された化合物からなる群から選ばれる複数の化合物 から成る同形置換非中心対称性有機単結晶層であるこ と を特徴とする請求項 (16)記載の積層型有機非線形光学 結晶体。
(22 ) 少なく と も 1 つのパターン化された非中心対称 性有機単結晶層が、 屈折率勾配を有する同形置換非中心 対称性有機単結晶層であるこ とを特徴とする請求項(16) 記載の積層型有機非線形光学結晶体。
(23) 少なく とも 1 つのパターン化された非中心対称 性有機単結晶層が、 一般式 [A ] で表される 4 ' 一二 ト 口べン ジ リ デン一 3 —アルカ ノ ィ ルア ミ ノ ー 4 — メ トキ シァニ リ ン、 4 一 一ニ ト ロべン ジ リ デンー 3 — ハロゲノ アルカ ノ ィ ルァ ミ ノ 一 4 — メ トキシァニ リ ン、 および、 これらの化合物の有する水素の少なく とも一部が重水素 置換された化合物からなる群から選ばれる複数の化合物 の屈折率勾配を有する同形置換非中心対称性有機単結晶 層であることを特徴とする請求項(16)記載の積層型有機 非線形光学結晶体。
(24) 任意の 1つの非中心対称性有機単結晶層の光学 的に平滑な結晶面上に、 該単結晶層の屈折率とは異なる 屈折率を有する非中心対称性有機単結晶層を互いに光学 的に接するように設け、 以後、 順次、 第 m番目 (ただし、 mは任意の自然数) と第 (m + 1 ) 番目の非中心対称性 有機単結晶層の屈折率とは相異なるようにして設けるェ 程を含むことを特徵とする積層型有機非線形光学結晶体 の製造方法。
(25) 光学的に平滑な結晶面を有する非中心対称性有 機単結晶層と該単結晶層上に設けられる非中心対称性有 機単結晶層の、 少なく とも 1組の屈折主軸の方位を実質 的に揃えて設けるこ とを特徴とする請求項(24)記載の積 層型有機非線形光学結晶体の製造方法。
(26) 光学的に平滑な結晶面を有する非中心対称性有 機単結晶層が、 該結晶面に実質的に垂直な少なく と も 1 つの屈折主軸を有するこ とを特徵とする請求項(24)記載 の積層型有機非線形光学結晶体の製造方法。
(27) 光学的に平滑な結晶面を有する非中心対称性有 機単結晶層の化合物と、 該光学的に平滑な結晶面上に設 けられる非中心対称性有機単結晶層の化合物が、 同種の 非中心対称性有機単結晶を形成するこ とを特徴とする請 求項(24)記載の積層型有機非線形光学結晶体の製造方法 (
(28) 光学的に平滑な結晶面を有する非中心対称性有 機単結晶層の化合物と、 該光学的に平滑な結晶面上に設 けられる非中心対称性有機単結晶層の化合物が、 それぞ れ、 一般式 [ A ]
N H C 0 R
(ただし、 Rは炭素数が 2以下のアルキル、 ハロゲン化 アルキル) で表される 4 ' —ニ ト ロべンジ リ デン一 3 — アルカ ノ.イノレア ミ ノ 一 4 —メ トキシァニ リ ン、 4 ' —二 ト ロべンジ リ デン一 3 — ノヽロゲノ アルカ ノ ィルァ ミ ノ 一 4 ーメ トキシァニ リ ン、 および、 これらの化合物の有す る水素の少なく と も一部が重水素置換された化合物から なる群から選ばれるこ とを特徴とする請求項(24)記載の 積層型有機非線形光学結晶体の製造方法。
( 2 9 ) 光学的に平滑な結晶面を有する非中心対称性有 機単結晶層と、 該光学的に平滑な結晶面上に設けられる 非中心対称性有機単結晶層のうち、 少なく とも 1つの層 が、 同種の非中心対称性有機単結晶を形成する複数の化 合物から成る同形置換非中心対称性有機単結晶層である こ とを特徴とする請求項(2 4)記載の積層型有機非線形光 学結晶体の製造方法。
( 3 0 ) 光学的に平滑な結晶面を有する非中心対称性有 機単結晶層と、 該光学的に平滑な結晶面上に設けられる 非中心対称性有機単結晶層のうち、 少なく とも 1つの層 力 一般式 [ A ] で表される 4 ' 一二 ト ロべンジリデン 一 3 —アルカ ノ ィルァ ミ ノ 一 4 ーメ トキシァニリ ン、 4 ' —ニ ト ロべンジ リ デン一 3 —ハロゲノ アルカノ ィル ァ ミ ノ 一 4 —メ トキシァニ リ ン、 および、 これらの化合 物の有する水素の少なく とも一部が重水素置換された化 合物からなる群から選ばれる複数の化合物から成る同形 置換非中心対称性有機単結晶層であることを特徴とする 請求項(2 4 )記載の積層型有機非線形光学結晶体の製造方 法 o
( 3 1 ) 光学的に平滑な結晶面を有する非中心対称性有 機単結晶層と、 該光学的に平滑な結晶面上に設けられる 非中心対称性有機単結晶層のうち、 少なく とも 1つの層 力 屈折率勾配を有する同形置換非中心対称性有機単結 晶層であることを特徵とする請求項(2 4 )記載の積層型有 機非線形光学結晶体の製造方法。
( 3 2) 光学的に平滑な結晶面を有する非中心対称性有 機単結晶層と、 該光学的に平滑な結晶面上に設けられる 非中心対称性有機単結晶層のうち、 少なく と も 1つの層 が、 一般式 [ A ] で表される 4 ' 一二 ト ロ べンジリデン 一 3 —アルカノ ィルァミ ノ 一 4 ーメ トキシァニ リ ン、
4 ' — ニ ト ロ べンジ リ デン一 3 —ハロゲノ アノレカ ノ ィル ア ミ ノ ー 4 —メ トキシァニ リ ン、 および、 これらの化合 物の有する水素の少なく と も一部が重水素置換された化 合物からなる群から選ばれる複数の化合物の屈折率勾配 を有する同形置換非中心対称性有機単結晶層であるこ と を特徵とする請求項(2 4)記載の積層型有機非線形光学結 晶体の製造方法。
( 3 3 ) 任意の 1つの非中心対称性有機単結晶層の光学 的に平滑な結晶面上に、 該単結晶層の屈折率とは異なる 屈折率を有する非中心対称性有機単結晶層を互いに光学 的に接するように設け、 以後、 順次、 第 m番目 (ただし、 mは任意の自然数) と第 (m + 1 ) 番目の非中心対称性 有機単結晶層の屈折率とは相異なるよ う に して設ける積 層型有機非線形光学結晶体の製造において、 少なく と も 1つの任意の非中心対称性有機単結晶層の形成を、 結晶 成長により行なう工程を含むこ とを特徴とする請求項
(2 4)記載の積層型有機非線形光学結晶体の製造方法。
( 3 4 ) 結晶成長が、 結晶成長中の結晶の膜厚を検知す る手段を備えた方法によるこ とを特徵とする請求項 記載の積層型有機非線形光学結晶体の製造方法。
(35) 結晶成長が、 気相法によることを特徴とする請 求項(33)記載の積層型有機非線形光学結晶体の製造方法。
(36) 結晶成長が、 溶液法によるこ とを特徴とする請 求項(3 3)記載の積層型有機非線形光学結晶体の製造方法。
(3 7) 結晶成長法が溶融法によることを特徴とする請 求項(3 3)記載の積層型有機非線形光学結晶体の製造方法。
(3 8) 光学的に平滑な結晶面を有する非中心対称性有 機単結晶層の化合物と、 該光学的に平滑な結晶面上に結 晶成長される非中心対称性有機単結晶層の化合物が、 同 種の非中心対称性有機単結晶を形成するこ とを特徴とす る請求項(3 3)記載の積層型有機非線形光学結晶体の製造 方法。
(3 9) 光学的に平滑な結晶面を有する非中心対称性有 機単結晶層の化合物と、 該光学的に平滑な結晶面上に結 晶成長される非中心対称性有機単結晶層の化合物が、 一 般式 [ A ] で表される 4 ' —ニ ト ロべン ジ リ デンー 3 _ アルカ ノ ィ ルア ミ ノ ー 4 —メ トキシァニリ ン、 4 ' —二 ト ロべン ジ リ デン一 3 — ノヽロゲノ アノレカ ノ イ ノレア ミ ノ 一 4 —メ トキシァニリ ン、 および、 これらの化合物の有す る水素の少なく とも一部が重水素置換された化合物から なる群から選ばれることを特徴とする請求項(3 3)記載の 積層型有機非線形光学結晶体の製造方法。
(4 0) 光学的に平滑な結晶面を有する非中心対称性有 機単結晶層と、 該光学的に平滑な結晶面上に結晶成長さ れる非中心対称性有機単結晶層のうち、 少なく とも 1つ の層が、 同種の非中心対称性有機単結晶を形成する複数 の化合物から成る同形置換非中心対称性有機単結晶層で あるこ とを特徵とする請求項(3 3)記載の積層型有機非線 形光学結晶体の製造方法。
(4 1 ) 光学的に平滑な結晶面を有する非中心対称性有 機単結晶層と、 該光学的に平滑な結晶面上に結晶成長さ れる非中心対称性有機単結晶層のうち、 少なく と も 1つ の層が、 一般式 [ A ] で表される 4 ' 一二 ト ロべン ジ リ デン一 3 —アルカ ノ イ ノレア ミ ノ 一 4 ー メ ト キシァニ リ ン、 4 ' —ニ ト ロべン ジ リ デンー 3 —ハロゲノ アルカ ノ ィ ル ァ ミ ノ 一 4 — メ ト キ シァニ リ ン、 および、 これらの化合 物の有する水素の少なく と も一部が重水素置換された化 合物からなる群から選ばれる複数の化合物から成る同形 置換非中心対称性有機単結晶層であるこ とを特徴とする 請求項(3 3)記載の積層型有機非線形光学結晶体の製造方 法 ο
(4 2) 光学的に平滑な結晶面を有する非中心対称性有 機単結晶層と、 該光学的に平滑な結晶面上に結晶成長さ れる非中心対称性有機単結晶層のうち、 少なく と も 1つ の層が、 屈折率勾配を有する同形置換非中心対称性有機 単結晶層であるこ とを特徴とする請求項(3 3)記載の積層 型有機非線形光学結晶体の製造方法。
(4 3) 光学的に平滑な結晶面を有する非中心対称性有 機単結晶層と、 該光学的に平滑な結晶面上に結晶成長さ れる非中心対称性有機単結晶層のうち、 少なく と も 1つ の層が、 一般式 [ A ] で表される 4 ' —ニ ト ロべン ジ リ デンー 3 —アルカ ノ ィ ルァ ミ ノ 一 4 ー メ トキシァニ リ ン、 4 ' 一二 ト ロべン ジ リ デンー 3 —ハロゲノ アルカ ノ ィル ァ ミ ノ 一 4 ー メ ト キシァニ リ ン、 および、 これらの化合 物の有する水素の少なく とも一部が重水素置換された化 合物からなる群から選ばれる複数の化合物の屈折率勾配 を有する同形置換非中心対称性有機単結晶層であること を特徴とする請求項(3 3 )記載の積層型有機非線形光学結 晶体の製造方法。
(4 4 ) 任意の 1つの非中心対称性有機単結晶層の光学 的に平滑な結晶面上に、 該単結晶層の屈折率とは異なる 屈折率を有する非中心対称性有機単結晶層を互いに光学 的に接するように設け、 以後、 順次、 第 m番目 (ただし、 mは任意の自然数) と第 (m + 1 ) 番目の非中心対称性 有機単結晶層の屈折率とは相異なるようにして設ける積 層型有機非線形光学結晶体の製造において、 少なく と も 1つの任意の非中心対称性有機単結晶層の形成を、 任意 の 1つの非中心対称性有機単結晶層の光学的に平滑な結 晶面上にパター ン · マスクを設けて後行なう結晶成長に より行なう工程を含むことを特徵とする請求項(2 4 )記載 の積層型有機非線形光学結晶体の製造方法。
(4 5) パターン · マスクが活性電磁波を用いる リ ソグ ラ フィ によって形成されるこ とを特徴とする請求項(4 4 ) 記載のバタ一 ン層を有する積層型有機非線形光学結晶体 の製造方法。 - 1T1 -
(46) パタ ー ン · マスク力 レジス ト層である こ とを特 徴とする請求項(44)記載のパター ン層を有する積層型有 機非線形光学結晶体の製造方法。
(47) 結晶成長法が、 結晶成長中の結晶の膜厚を検知 する手段を備えたものである こ とを特徴とする請求項
(44)記載の積層型有機非線形光学結晶体の製造方法。
(48) 結晶成長法が気相法であるこ とを特徴とする請 求項(44)記載の積層型有機非線形光学結晶体の製造方法 c
(49) 結晶成長法が溶液法であるこ とを特徴とする請 求項(44)記載の積層型有機非線形光学結晶体の製造方法 c
(50) 結晶成長法が溶融法であるこ とを特徴とする請 求項(44)記載の積層型有機非線形光学結晶体の製造方法 c
(51) 光学的に平滑な結晶面を有する非中心対称性有 機単結晶層の化合物と、 該光学的に平滑な結晶面上に結 晶成長される非中心対称性有機単結晶層の化合物が、 同 種の非中心対称性有機単結晶を形成するこ とを特徴とす る請求項(44)記載の積層型有機非線形光学結晶体の製造 方法。
(52) 光学的に平滑な結晶面を有する非中心対称性有 機単結晶層の化合物と、 該光学的に平滑な結晶面上に結 晶成長される非中心対称性有機単結晶層の化合物が、 一 般式 [A] で表される 4 ' —ニ ト ロべンジ リ デンー 3— アルカ ノ ィルア ミ ノ ー 4—メ トキシァニ リ ン、 4 ' 一二 ト ロべンジ リ デン一 3—ノヽロゲノ アルカノ ィルア ミ ノ ー 4ーメ トキシァニ リ ン、 および、 これらの化合物の有す る水素の少なく と も一部が重水素置換された化合物から なる群から選ばれることを特徴とする請求項(4 4)記載の 積層型有機非線形光学結晶体の製造方法。
(5 3) 光学的に平滑な結晶面を有する非中心対称性有 機単結晶層と、 該光学的に平滑な結晶面上に結晶成長さ れる非中心対称性有機単結晶層のうち、 少なく と も 1つ の層が、 同種の非中心対称性有機単結晶を形成する複数 の化合物から成る同形置換非中心対称性有機単結晶層で あるこ とを特徴とする請求項 U 4)記載の積層型有機非線 形光学結晶体の製造方法。
(54) 光学的に平滑な結晶面を有する非中心対称性有 機単結晶層と、 該光学的に平滑な結晶面上に結晶成長さ れる非中心対称性有機単結晶層のうち、 少なく とも 1つ の層が、 一般式 [ A ] で表される 4 ' —ニ ト ロべンジ リ デンー 3 —アルカ ノ ィルア ミ ノ ー 4 ーメ トキシァニ リ ン . 4 ' —ニ ト ロべンジ リ デン一 3 —ノヽロゲノ アルカ ノ ィ ル ァ ミ ノ 一 4 — メ トキシァニ リ ン、 および、 これらの化合 物の有する水素の少なく とも一部が重水素置換された化 合物からなる群から選ばれる複数の化合物から成る同形 置換非中心対称性有機単結晶層であることを特徴とする 請求項 U 4)記載の積層型有機非線形光学結晶体の製造方
(55) 光学的に平滑な結晶面を有する非中心対称性有 機単結晶層と、 該光学的に平滑な結晶面上に結晶成長さ れる非中心対称性有機単結晶層のうち、 少なく とも 1つ の層が、 屈折率勾配を有する同形置換非中心対称性有機 単結晶層であるこ とを特徴とする請求項(4 4 )記載の積層 型有機非線形光学結晶体の製造方法。
( 5 6 ) 光学的に平滑な結晶面を有する非中心対称性有 機単結晶層と、 該光学的に平滑な結晶面上に結晶成長さ れる非中心対称性有機単結晶層のうち、 少な く と も 1つ の層が、 一般式 [ A ] で表される 4 ' —ニ ト ロべン ジ リ デン一 3 —アルカ ノ イ ノレア ミ ノ 一 4 ー メ ト キ シァニ リ ン、 4 ' 一二 ト ロべン ジ リ デンー 3 —ノヽロゲノ アノレカ ノ ィ ル ア ミ ノ ー 4 —メ トキシァニリ ン、 および、 これらの化合 物の有する水素の少なく と も一部が重水素置換された化 合物からなる群から選ばれる複数の化合物の屈折率勾配 を有する同形置換非中心対称性有機単結晶層であるこ と を特徴とする請求項(4 4 )記載の積層型有機非線形光学結 晶体の製造方法。
( 5 7 ) 任意の 1つの非中心対称性有機単結晶層の光学 的に平滑な結晶面上に、 該単結晶層の屈折率とは異なる 屈折率を有する非中心対称性有機単結晶層を互いに光学 的に接するように設け、 以後、 順次、 第 m番目 (ただし、 mは任意の自然数) と第 (m + 1 ) 番目の非中心対称性 有機単結晶層の屈折率とは相異なるようにして設ける積 層型有機非線形光学結晶体の製造において、 少なく と も 一つの任意の非中心対称性有機単結晶層の上にパタ一ン • マスクを設けて後、 エッチングする工程を含むこ とを 特徴とする請求項(2 4 )記載の積層型有機非線形光学結晶 i n 一 体の製造方法。
(5 8) パター ン · マスクが活性電磁波を用いる リ ソグ ラ フィ によって形成されることを特徴とする請求項(5 7) 記載の積層型有機非線形光学結晶体の製造方法。
(5 9 ) ノ、。ターン ' マスクがレジス ト層であることを特 徵とする請求項(5 7)記載の積層型有機非線形光学結晶体 の製造方法。
(6 0) エッチングの方法が単結晶層を溶解する溶剤を 用いたゥヱ ッ 卜 ' エッ チングであることを特徴とする請 求項(5 )記載の積層型有機非線形光学結晶体の製造方法。
(6 1) エツチングの方法が非中心対称性有機単結晶層 を揮発性ガスと して除去する ドライ · エッチ ングである こ とを特徴とする請求項(5 7)記載の積層型有機非線形光 学結晶体の製造方法。
(6 2) エッチングの方法が、 ハロゲン化炭化水素およ び Zまたはハロゲン化炭素と、 酸素とを含む混合ガスを 用いる リ ァクティ ブ · イオ ン · エッ チングである こ とを 特徴とする請求項 (6 1 ) 記載の積層型有機非線形光学結 晶体の製造方法。
(6 3) 光学的に平滑な結晶面を有する非中心対称性有 機単結晶層と、 エッチングされる非中心対称性有機単結 晶層が、 同種の非中心対称性有機単結晶を形成すること を特徴とする請求項(5 7)記載の積層型有機非線形光学結 晶体の製造方法。
(64) 光学的に平滑な結晶面を有する非中心対称性有 機単結晶層の化合物と、 エ ッ チ ングされる非中心対称性 有機単結晶層の化合物が、 一般式 [ A ] で表される 4 ' —ニ ト ロべン ジ リ デンー 3 —アルカ ノ ィ ルア ミ ノ ー 4 一 メ ト キシァニ リ ン、 4 ' —ニ ト ロべン ジ リ デン一 3 —ノヽ ロゲノ アルカ ノ ィ ルァ ミ ノ 一 4 ー メ ト キ シァニリ ン、 お よび、 これらの化合物の有する水素の少なく と も一部が 重水素置換された化合物からなる群から選ばれるこ とを 特徴とする請求項(5 7 )記載の積層型有機非線形光学結晶 体の製造方法。
( 6 5 ) エ ッ チングされる非中心対称性有機単結晶層力 光学的に平滑な結晶面を有する非中心対称性有機単結晶 層と、 同種の非中心対称性有機単結晶を形成する複数の 化合物から成る同形置換非中心対称性有機単結晶層であ るこ とを特徴とする請求項(5 7 )記載の積層型有機非線形 光学結晶体の製造方法。
( 6 6 ) エツチングされる非中心対称性有機単結晶層が、 一般式 [ A ] で表される 4 ' 一二 ト ロべン ジ リ デンー 3 一アルカ ノ ィ ルァ ミ ノ 一 4 — メ ト キシァニリ ン > 4 ' - ニ ト ロべ ン ジ リ デン一 3 —ハロゲノ アルカ ノ ィ ルァ ミ ノ — 4 — メ ト キシァニ リ ン、 および、 これらの化合物の有 する水素の少なく と も一部が重水素置換された化合物か らなる群から選ばれる複数の化合物から成る同形置換非 中心対称性有機単結晶層であるこ とを特徴とする請求項 ( 5 7 )記載の積層型有機非線形光学結晶体の製造方法。 - Π6 -
(67) エツチ ングされる非中心対称性有機単結晶層が、 屈折率勾配を有する同形置換非中心対称性有機単結晶層 であることを特徴とする請求項(57)記載の積層型有機非 線形光学結晶体の製造方法。
(68) エツチングされる非中心対称性有機単結晶層が、 一般式 [Α ] で表される 4 ' 一二 ト ロべンジリデンー 3 一アルカ ノ ィルァ ミ ノ 一 4 —メ トキシァニリ ン、 4 ' — ニ ト ロべンジ リ デンー 3 —ハロゲノ アルカ ノ ィ ルア ミ ノ 一 4 ーメ トキシァニリ ン、 および、 これらの化合物の有 する水素の少なく と も一部が重水素置換された化合物か らなる群から選ばれる複数の化合物の屈折率勾配を有す る同形置換非中心対称性有機単結晶層であることを特徴 とする請求項(57)記載の積層型有機非線形光学結晶体の 製造方法。
(69) 任意の 1つの非中心対称性有機単結晶層の光学 的に平滑な結晶面上に、 該単結晶層の屈折率とは異なる 屈折率を有する非中心対称性有機単結晶層を互いに光学 的に接するように設け、 以後、 順次、 第 m番目 (ただし、 mは任意の自然数) と第 (m + 1 ) 番目の非中心対称性 有機単結晶層の屈折率とは相異なるよ う に して設ける積 層型有機非線形光学結晶体の製造において、 少なく とも 1つの任意の非中心対称性有機単結晶層の形成を、 同形 置換結晶を形成する複数の化合物の同時結晶成長により 行なう工程を含むことを特徴とする請求項(24)記載の積 層型有機非線形光学結晶体の製造方法。
(70) 同形置換結晶を形成する複数の化合物が、 一般 式 [A] で表される 4 ニ ト ロべン ジ リ デン一 3 — ァ ルカ ノ ィ ルア ミ ノ ー 4ー メ ト キ シァニ リ ン、 4 ' —ニ ト 口べン ジ リ デン一 3 — ノヽロゲノ アノレカ ノ イ ノレア ミ ノ 一 4 ーメ トキシァニリ ン、 および、 これらの化合物の有する 水素の少なく と も一部が重水素置換された化合物からな る群から選ばれるこ とを特徵とする請求項(69)記載の積 層型有機非線形光学結晶体の製造方法。
(71) 結晶成長が、 結晶成長中の結晶の膜厚を検知す る手段を備えた方法によるこ とを特徴とする請求項(69) 記載の積層型有機非線形光学結晶体の製造方法。
(72) 結晶成長が、 気相法によるこ とを特徴とする請 求項(69)記載の積層型有機非線形光学結晶体の製造方法 c
(73) 同時結晶成長される複数の化合物が、 個別の気 化源においてそれぞれ気化されるこ とを特徴とする請求 項(72)記載の積層型有機非線形光学結晶体の製造方法。
(74) 個別の気化源においてそれぞれ気化された複数 の化合物気体が、 個別に堆積速度を調整されるこ とを特 徵とする請求項(73)記載の積層型有機非線形光学結晶体 の製造方法。
(75) 同時結晶成長される複数の化合物のうち、 少な く と も 2つが 1つの気化源において気化されるこ とを特 徵とする請求項(Π)記載の積層型有機非線形光学結晶体 の製造方法。
( 76 ) 複数の化合物の同時結晶成長により行なう少な く とも 1つの同形置換単結晶層の形成を、 該単結晶層が 成長する結晶面にパター ン · マスクを設けて後行なう こ とを特徴とする請求項(69)記載の積層型有機非線形光学 結晶体の製造方法。
(77)パター ン · マスクが活性電磁波を用いる リ ソグラ フィ によつて形成されるこ とを特徴とする請求項
(76)記載の積層型有機非線形光学結晶体の製造方法。
(78) パター ン · マスクがレジス ト層である こ とを特 徵とする請求項(77)記載の積層型有機非線形光学結晶体 の製造方法。
(79) 結晶成長が、 溶液法によることを特徴とする請 求項(69)記載の積層型有機非線形光学結晶体の製造方法。
(80) 結晶成長が、 溶融法によることを特徴とする請 求項( )記載の積層型有機非線形光学結晶体の製造方法。
(81) 複数の非中心対称性有機単結晶層を含む構造の 積層型有機非線形光学結晶体を用いて成る 2次非線形光 学素子であって、 該結晶体が次の 3つの条件を満たすこ とを特徴とする 2次非線形光学素子。
ィ) 該単結晶層のうち、 少なく とも 2つの層が光学的 に接する。
口) 該単結晶層のうち、 光学的に接する少なく とも 2 つの非中心対称性有機単結晶層が、 互いに異なる 屈折率を有する。
ハ) 該単結晶層のうち、 少なく とも 1つの層は光学的 に平滑な結晶面を有する。
(82) 光学的に接する少なく と も 2つの非中心対称性 有機単結晶層が、 少なく とも 1組の実質的に方位を揃え た屈折主軸を有するこ とを特徵とする請求項(81)記載の 2次非線形光学素子。
(83) 光学的に平滑な結晶面を有する少なく とも 1つ の非中心対称性有機単結晶層が、 該結晶面に実質的に垂 直な少なく と も 1つの屈折主軸を有するこ とを特徵とす る請求項(81)記載の 2次非線形光学素子。
(84) 光学的に平滑な結晶面を有する少なく と も 1つ の非中心対称性有機単結晶層が、 光学的に接する少なく と も 2つの非中心対称性有機単結晶層の 1つであるこ と を特徵とする請求項(81)記載の 2次非線形光学素子。
(85) 複数の非中心対称性有機単結晶層のうち、 少な く とも 1つの層が、 一般式 [ A]
2 N // ヽ C H = N 0 C H
N H C 0 R
(ただし、 Rは炭素数が 2以下のアルキル、 ハロゲン化 アルキル) で表される 4 ' —ニ ト ロべンジ リ デンー 3 — アルカノ ィルァ ミ ノ 一 4 ーメ トキシァニ リ ン、 4 ' 一 二 ト ロべンジ リ デンー 3 —ノヽロゲノ アルカ ノ ィ ルア ミ ノ ー 4 —メ トキシァニ リ ン、 および、 これらの化合物の有す る水素の少なく と も一部が重水素置換された化合物から なる群から選ばれる化合物から成るこ とを特徵とする請 求項(81)記載の 2次非線形光学素子。 (86) 光学的に接する少なく とも 2つの非中心対称性 有機単結晶層のうち、 少なく とも 1つの層が、 一般式 [ A] で表される 4 ' —ニ ト ロべン ジ リ デン一 3 —アル カ ノ イ ノレア ミ ノ ー 4 —メ ト キシァニ リ ン、 4 ' 一 二 ト ロ ベンジ リ デンー 3 — ノヽロゲノ アルカ ノ イソレア ミ ノ _ 4 一 メ トキシァニリ ン、 および、 これらの化合物の有する水 素の少なく とも一部が重水素置換された化合物からなる 群から選ばれる化合物から成ることを特徴とする請求項 (81)記載の 2次非線形光学素子。
(Π) 光学的に平滑な結晶面を有する少なく とも 1つ の非中心対称性有機単結晶層が、 一般式 [A] で表され る 4 ' —ニ ト ロべン ジ リ デン一 3 —アルカ ノ ィ ルァ ミ ノ — 4 ーメ トキ シァニ リ ン、 4 ' 一 二 ト ロべン ジ リ デンー 3 — ノヽロゲノ アルカ ノ ィ ルァ ミ ノ 一 4 ーメ トキシァニ リ ン、 および、 これらの化合物の有する水素の少なく とも 一部が重水素置換された化合物からなる群から選ばれる 化合物から成るこ とを特徴とする請求項(81)記載の 2次 非線形光学素子。
(88) 複数の非中心対称性有機単結晶層のうち、 少な く とも 1つの層が、 同種の非中心対称性有機単結晶を形 成する複数の化合物から成る同形置換非中心対称性有機 単結晶層であることを特徴とする請求項(81)記載の 2次 非線形光学素子。
(89) 光学的に接する少なく とも 2つの非中心対称性 有機単結晶層のうち、 少なく とも 1つの層が、 同種の非 - 181 一 中心対称性有機単結晶を形成する複数の化合物から成る 同形置換非中心対称性有機単結晶層であるこ とを特徴と する請求項(81)記載の 2次非線形光学素子。
(90) 光学的に平滑な結晶面を有する少なく と も 1つ の非中心対称性有機単結晶層が、 同種の非中心対称性有 機単結晶を形成する複数の化合物から成る同形置換非中 心対称性有機単結晶層であるこ とを特徴とする請求項 (81)記載の 2次非線形光学素子。
(91) 複数の非中心対称性有機単結晶層のうち、 少な く と も 1つの層が、 一般式 [A] で表される 4 ' 一二 ト 口べンジ リ デン一 3 —アルカノ イノレア ミ ノ 一 4 ーメ トキ シァニ リ ン、 4 ' —ニ ト ロべンジ リ デン一 3 —ハロゲノ アルカ ノ イノレア ミ ノ 一 4 —メ トキシァニ リ ン、 および、 これらの化合物の有する水素の少なく と も一部が重水素 置換された化合物からなる群から選ばれる複数の化合物 から成る同形置換非中心対称性有機単結晶層であるこ と を特徵とする請求項(81)記載の 2次非線形光学素子。
(92) 光学的に接する少なく と も 2つの非中心対称性 有機単結晶層のうち、 少なく と も 1つの層が、 一般式 [ A ] で表される 4 ' —ニ ト ロべンジ リ デン _ 3 —アル カノ ィルァ ミ ノ 一 4 —メ トキシァニ リ ン、 4 ' —ニ ト ロ ベンジ リ デン一 3 —ノヽロゲノ アルカ ノ ィルァ ミ ノ 一 4 — メ トキシァニ リ ン、 および、 これらの化合物の有する水 素の少なく と も一部が重水素置換された化合物からなる 群から選ばれる複数の化合物から成る同形置換非中心対 称性有機単結晶層であるこ とを特徵とする請求項(81)記 載の 2次非線形光学素子。
(93) 光学的に平滑な結晶面を有する少なく とも 1つ の非中心対称性有機単結晶層が、 一般式 [A ] で表され る 4 ' 一 二 ト ロべン ジ リ デン一 3 —アルカ ノ ィ ルァ ミ ノ 一 4 ー メ ト キシァニ リ ン、 4 ' —ニ ト ロべン ジ リ デン一 3 — ノヽロゲノ アルカ ノ ィ ルァ ミ ノ 一 4 ーメ トキシァニ リ ン、 および、 これらの化合物の有する水素の少なく とも 一部が重水素置換された化合物からなる群から選ばれる 複数の化合物から成る同形置換非中心対称性有機単結晶 層であるこ とを特徴とする請求項(81)記載の 2次非線形 光学素子。
(94) 複数の非中心対称性有機単結晶層のうち、 少な く とも 1 つの層が、 屈折率勾配を有する同形置換非中心 対称性有機単結晶層であることを特徴とする請求項(81) 記載の 2次非線形光学素子。
(95) 光学的に接する少なく とも 2つの非中心対称性 有機単結晶層のうち、 少なく と も 1つの層が、 屈折率勾 配を有する同形置換非中心対称性有機単結晶層であるこ とを特徴とする請求項(81)記載の 2次非線形光学素子。
(96) 光学的に平滑な結晶面を有する少なく とも 1つ の非中心対称性有機単結晶層が、 屈折率勾配を有する同 形置換非中心対称性有機単結晶層であることを特徴とす る請求項( )記載の 2次非線形光学素子。
(97) 複数の非中心対称性有機単結晶層のうち、 少な く とも 1 つの層が、 一般式 [ A ] で表される 4 ' 一二 ト 口べンジ リ デン一 3 —アルカノ ィルァ ミ ノ 一 4 —メ トキ シァニ リ ン、 4 一 一ニ ト ロべンジ リ デンー 3 —ハロゲノ アルカ ノ ィルァ ミ ノ 一 4 ーメ トキシァニ リ ン、 および、 これらの化合物の有する水素の少なく と も一部が重水素 置換された化合物からなる群から選ばれる複数の化合物 の屈折率勾配を有する同形置換非中心対称性有機単結晶 層であるこ とを特徵とする請求項(8 1 )記載の 2次非線形 光学素子。
( 9 8 ) 光学的に接する少なく とも 2つの非中心対称性 有機単結晶層のうち、 少なく とも 1つの層が、 一般式 [ A ] で表される 4 ' — ニ ト ロ べンジ リ デン一 3 —アル カ ノ ィルア ミ ノ ー 4 ーメ トキシァニ リ ン、 4 一 一ニ ト ロ ベンジ リデン一 3 — ノヽロゲノ アルカノ ィルア ミ ノ ー 4 — メ トキシァニリ ン、 および、 これらの化合物の有する水 素の少なく とも一部が重水素置換された化合物からなる 群から選ばれる複数の化合物の屈折率勾配を有する同形 置換非中心対称性有機単結晶層であるこ とを特徴とする 請求項(8 1 )記載の 2次非線形光学素子。
( 9 9 ) 光学的に平滑な結晶面を有する少なく と も 1つ の非中心対称性有機単結晶層が、 一般式 [ A ] で表され る 4 ' 一二 ト ロ べンジ リ デン一 3 —アルカ ノ ィルア ミ ノ 一 4 —メ トキシァニ リ ン、 4 ' —ニ ト ロべンジ リ デンー 3 — ノヽロゲノ アルカ ノ ィルァ ミ ノ 一 4 —メ トキシァニ リ ン、 および、 これらの化合物の有する水素の少なく と も 一部が重水素置換された化合物からなる群から選ばれる 複数の化合物の屈折率勾配を有する同形置換非中心対称 性有機単結晶層であることを特徵とする請求項(81)記載 の 2次非線形光学素子。
(100) 少なく と も 1 つのパターン化された非中心対 称性有機単結晶層を有するこ とを特徵とする請求項(81) 記載の 2次非線形光学素子。
(101) 少なく とも 1つのパター ン化された非中心対 称性有機単結晶層が、 少なく とも 2つの光学的に接する 非中心対称性有機単結晶層の 1つであることを特徴とす る請求項(100) 記載の 2次非線形光学素子。
(102) 少なく とも 1つのバタ―ン化された非中心対 称性有機単結晶層が、 光学的に平滑な結晶面を有する非 中心対称性有機単結晶層であることを特徵とする請求項 (100) 記載の 2次非線形光学素子。
(103) 少なく とも 1つのパター ン化された非中心対 称性有機単結晶層が、 一般式 [A ] で表される 4 ' 一二 ト ロべン ジ リ デンー 3 —アルカ ノ イノレア ミ ノ ー 4 —メ ト キシァ二 リ ン、 4 ' —ニ ト ロべン ジ リ デンー 3 —ノヽロゲ ノ アルカ ノ ィ ルア ミ ノ ー 4 ー メ トキシァニ リ ン、 および、 これらの化合物の有する水素の少なく とも一部が重水素 置換された化合物からなる群から選ばれる化合物から成 ることを特徴とする請求項(100) 記載の 2次非線形光学 素子。
(104 ) 少なく とも 1つのパター ン化された非中心対称 性有機単結晶層が、 同種の対称性の非中心対称性有機単 曰
曰曰を形成する複数の化合物から成る同形置換非中心対 称性有機単結晶層であるこ とを特徵とする請求項(100) 記載の 2次非線形光学素子。
(105) 少なく と も 1 つのパター ン化された非中心対称 性有機単結晶層が、 一般式 [ A ] で表される 4 ' 一二 ト 口べン ジ リ デン一 3 —アルカ ノ ィ ルァ ミ ノ 一 4 ーメ ト キ シァニ リ ン、 4 ' —ニ ト ロべン ジ リ デン一 3 —ノヽロゲノ アルカ ノ ィ ルァ ミ ノ 一 4 ー メ ト キシァニ リ ン、 および、 これらの化合物の有する水素の少なく とも一部が重水素 置換された化合物からなる群から選ばれる複数の化合物 から成る同形置換非中心対称性有機単結晶層であるこ と を特徴とする請求項(1 ) 記載の 2次非線形光学素子。
(106) 少なく と も 1 つのパター ン化された非中心対称 性有機単結晶層が、 屈折率勾配を有する同形置換非中心 対称性有機単結晶層であることを特徵とする請求項 (100) 記載の 2次非線形光学素子。
(107) 少なく と も 1 つのパター ン化された非中心対称 性有機単結晶層が、 一般式 [A ] で表される 4 ' 一二 ト 口べン ジ リ デン一 3 —アルカ ノ ィ ルァ ミ ノ 一 4 ー メ ト キ シァニ リ ン、 4 ' 一二 ト ロべン ジ リ デン一 3 —ハロゲノ アルカ ノ ィ ルア ミ ノ ー 4 ー メ ト キ シァニ リ ン、 および、 これらの化合物の有する水素の少なく とも一部が重水素 置換された化合物からなる群から選ばれる複数の化合物 の屈折率勾配を有する同形置換非中心対称性有機単結晶 層であることを特徵とする請求項(100) 記載の 2次非線 形光学素子。
(108) 積層型有機非線形光学結晶体を構成する非中心 対称性有機単結晶層の少なく とも 1つの光学的に平滑な 結晶面が、 少なく とも 1つの単結晶層の a c面内に大き な電気振動べク トル成分を持つ光を入射または伝幡させ る面であることを特徴とする請求項(81)記載の 2次非線 形光学素子。
(109) 積層型有機非線形光学結晶体を構成する非中心 対称性有機単結晶層の少なく とも 1つの光学的に平滑な 結晶面が、 少なく とも 1つの単結晶層の a c面内にある 最大吸収の軸方位に大きな電気振動べク トル成分を持つ 光を、 入射または伝幡させる面であることを特徴とする 請求項(81)記載の 2次非線形光学素子。
(110) 積層型有機非線形光学結晶体を構成する非中心 対称性有機単結晶層の少なく とも 1つの光学的に平滑な 結晶面が、 少なく と も 1つの単結晶層の a c面内にある 最大吸収の軸と 4 5。 をなす方位に大きな電気振動べク トル成分を持つ光を入射または伝幡させる面であること を特徴とする請求項(Π)記載の 2次非線形光学素子。
(111) 積層型有機非線形光学結晶体が、 該結晶体を構 成する少なく とも 1つの非中心対称性有機単結晶層の a c面内に大きな電場べク トル成分を持つ電場を印加する 少なく とも 1組の電極を有することを特徵とする請求項 (81)記載の 2次非線形光学素子。
(112) 積層型有機非線形光学結晶体が、 該結晶体を構 成する少なく とも 1つの非中心対称性有機単結晶層の a c面内にある最大吸収の軸方位に大きな電場べク トル成 分を持つ電場を印加する、 少なく と も 1組の電極を有す るこ とを特徴とする請求項(81)記載の 2次非線形光学素 子。
(113) 積層型有機非線形光学結晶体が、 該結晶体を構 成する少なく と も 1つの非中心対称性有機単結晶層の a c面と実質的に平行な 1つの結晶面上に形成された、 少 なく と も 1組の電極を有するこ とを特徵とする請求項
(81)記載の 2次非線形光学素子。
(114) 積層型有機非線形光学結晶体が、 該結晶体を構 成する少なく と も 1つの非中心対称性有機単結晶層の a c面内にある最大吸収の軸方位に実質的に垂直な 1 つの 結晶面上に形成された、 少なく と も 1組の電極を有する ことを特徵とする請求項(81)記載の 2次非線形光学素子 c
(115) 積層型有機非線形光学結晶体が、 該結晶体を構 成する少なく と も 1つの非中心対称性有機単結晶層の a c面内にある最大吸収の軸方位に実質的に垂直な 2つの 結晶面上に形成された少なく とも 1組の電極を有する こ とを特徴とする請求項(81)記載の 2次非線形光学素子。
(以下余白)
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